師と呼べる人物がいる
育ての親に拾われた
目標としている人がいる

奈落を滅ぼすため(不採用)

ラテン語で「前進」

　プローケーデルと申します。プローとお呼びくださいまし。以後、お見知り置きを。　わたくしは片手の指で数えられるくらいの年にお父様に拾われ、養子として迎えられました。事情は割愛させていただきますが、決して不幸な身の上というわけではないことはお伝えしておきますわ。お父様にはとてもよくしていただきました。お父様はお忙しい方でしたのでお屋敷に居られることもそう多くはございませんでしたが、たまに帰ってきた暁には、さまざまな地域の物産やお父様がお選びくださったカフスボタンなどと共にたくさんのお土産話を聞かせていただきました。

　そんな中、屋敷のものたちが、お父様が新しいお仕事をはじめられると噂しているのを耳にしました。お屋敷にはどこか不安の入り混じった、それでいて高揚感を隠し切れないような空気が漂っておりましたが、プローはお父様のはじめられることをとても楽しみにしておりました。

　少しの時とともに、お父様は鉄道卿と呼ばれるようになりました。

　本日は、わたくしの師であるお父様が、冒険者の皆様をお屋敷にお招きする日です。お父様は多くを語らない方ですので、これから何が起こるのかプローには分かりませんが、お屋敷のメイドと共にせっせと準備をいたします。お父様の事ですから、きっとまた何か面白いことが起こるのでしょう。銀食器を磨くメイドに一声かけて、広間に向かいます。さあ、これから何が始まるのでしょうか？

今回はお父様、鉄道卿から依頼を受けて、新たな鉄道敷設地を探してまいりました。候補に挙がったリカントの里へ向かい、道中もさしたる問題なく里へ辿り着きました。途中でご一緒した商人さまの口添えもあり、村のお仕事をお手伝いさせていただくこととなりました。そんな中、迷子のヒツジさんを探している最中に仲良くなったセルジくんと村の子供であるペーダーくんが森に迷い込んでしまったという話を聞きメンバーのみなさまと共に探しに行くと、そこには蛮族の姿がありました。どうにか蛮族を退治したあとに空を見上げると、そこには満天の星空が……。この世界に見たことのない美しい景色がまだまだ広がっていると考えると、わくわくしてたまらなくなりました。今回の旅路はそれで終了ですが、わたくしにとっては大きな一歩となりました。リカントの里も無事次回の敷設地点として選ばれ、試練にも合格いたしました。駅舎建立のためについた里の名が「セルジ村」と聞いたときは思わずメイドを呼んでしましました。本日の記録はこれで終了です。

今回は副ギルド長のフィリップさまにご任命いただき、ティガット山脈が麓の奈落の魔域のコアを破壊してまいりました。メンバーはメイス使いのガートルードさま、エルフ弓使いのヴァルターさま、メリア魔法使いのゲルトルードさま、そして先日の試練でもご一緒いただいたキルヒア神官のトロイメライさま。途中、ギルドで強盗騎士と噂されるルノーさまが決闘を申し込んでくるなどの出来事もございましたが、つつがなく任務を終了することが出来ました。ガーゴイルという未知の敵が謎解きに見せかけた戦いを挑んでくるなど、驚くこともありましたが、とても楽しい旅となりました。本日の記録はこれで終了です。

あとでかんがえるよ～