生まれてすぐ近くの村で拾われ、温かい家族のもとで過ごしていた。
山菜を採りに出かけたときに足を怪我して動けなくなっている兎を看病してあげた。　その後村へ戻るとそこには凄惨な光景が広がっていた。　村が蛮族に襲撃されていたのだ。
大半の家は焼け落ち、死者も多数いた。　彼女は家族のもとへ急いだ。　どうか無事であってくれと願いながら...。

しかし彼女の願いは叶わなかった。
彼女が家にたどり着いたとき、そこに家は無かった。ただ瓦礫のように積み重なる焼けた木材だけがあった。
必死にそれを避け、彼女は大声で家族の名を呼び続けた。　しかし彼女の力では焼けた木材は持ちあがらず、そして一人の声も返ってはこなかった。

冒険者が駆け付け、蛮族は退治された。　しかし家族は帰ってこない。

彼女は一人になった。
「俺たちはもうここには住めない。あんたもどこか別のところへ行ったほうがいい」村人からそう声をかけられるが、彼女はぼんやりと焼け落ちた家をながめ、そこを動こうとしなかった。

それからしばらく、彼女は家族と過ごした家の前に座り込んだまま過ごした。
その間、思い出のひとつひとつが頭の中にあふれてきて、それと同じように涙があふれた。
彼女はそこからずっと動かなかった。　眠ることも食べることもせず何日も過ごしていた彼女は気を失った。

目を覚ました時、そこは知らない街だった。　どこかの冒険者が彼女を連れてきて看病を頼んで去っていったらしい。
心を守るためだろうか、村が蛮族の襲撃にあった前後のことは覚えていない。

村へ帰ろうと思ったが、村から遠出をしたことの無い彼女は村の場所を知らない。　そして今を生きるために必要なお金もない。
情報と金を同時に手にすることができる冒険者が、村へ帰るための手段として最も良いと考えた彼女は冒険者になることにした。


■後遺症
・手のひらに火傷の跡がある。
・木や肉の焼けるにおいで涙が出る。

ギルドの依頼でとある村へと向かった。
ピンゾロ：０回
成長技能：スカウト+1

村の問題はまだ残っていた。すべての問題を解消するため、ある場所へと向かった。
ピンゾロ：０回
成長技能：