幼い頃に森の奥に迷い込んで、迷ってしまった過去がある。
その際に助けてくれたエルフに憧れて冒険者を志した。
親に猛烈に反対されるもそれを押し切って家を飛び出す形で憧れの人物のいるギルドの門を叩いた。

冒険者として初めて依頼をこなした。
おねーちゃんが監督者として一緒についてきてくれた。
絶対にカッコ悪いところは見せられないって一生懸命頑張った。
妖精さんも私の声を聴いて力を貸してくれたから大きな失敗はなかったと思う。
少しだけ妖精さんがそっぽ向いちゃってたけど。
おねーちゃんに笑われてなかったかな、少し心配。
これからはもっと頑張らないといけないと思った。
私が、おねーちゃんを守れるくらいにならないといけない。
大好き、おねーちゃん。

新しい依頼を受けた。
この前の冒険で一緒になった方が紹介してくれた。
初めてお話しする人もいたけどなんとか頑張れたかな？
悲しい想いをした人を倒さなきゃいけなかったけど、おねーちゃんの邪魔になりそうだから仕方ないよね。
蛮族さんも使役してたから、あの時倒さなきゃきっと大変なことになってたと思う。
私は間違ってないよね、おねーちゃん。
これからももっともっと強くなるからね。
そうしたら、一緒に冒険に行きたいな。
また褒めてね、おねーちゃん。

この前一緒に冒険した人たちと奈落っていうのを頑張った。
初めてで凄く酔いそうになったし、不思議な空間でびっくりしました。
少しずつ戦うことに慣れてきたからかわからないけど、たくさんの敵を一気に攻撃できるようになった。
敵も熱くて可哀そうだけど、私の邪魔をするんだから仕方ないよね。
私も冒険にお役立ちできてるみたいで、おねーちゃんに自慢できるかな？
おねーちゃんがみんなに自慢できる私になりたいな。
頑張ったご褒美におねーちゃんと一緒にご飯を食べられた。
忙しそうなおねーちゃんと一緒にいる時間はあんまりないからとっても嬉しかった。
だーいすき、おねーちゃん。

あんなおねーちゃんを、私は見たことない。
いつか、隣に並びたいと思ってた。
なんで。
どうして。

おねーちゃん。

今回はとっても先輩のアイリスさんと一緒に依頼をこなした。
後から聞いたけど、私みたいな新人さんが気安く話しかけちゃいけない人だったかもしれない。
３日くらいの間だったけれど、たくさんのことを聞いて、たくさんのものを見た。
今まで目を向けてなかったこと、見てこなかったもの、たくさんあったみたい。
考えることとかたっくさん。
目を反らしてたこともあったけど、それに目を向けるのが怖い。
でも、目を反らしちゃいけない。
向き合わないといけない
それが必要だって、今なら思える。
とっても怖いし、私の中の何かが崩れそうな気がする。
ちゃんと心の整理をしたら、おねーちゃんと話そう。

頑張るね、おねーちゃん。

今日は、おねーちゃんとご飯を食べた。
久し振りに2人きりでご飯だったからとっても嬉しかった。
いつも通りのおねーちゃん、私のことを誉めてくれるおねーちゃん。
色んなことを話した。
色んなことを吐き出した。
書こうと思ったんだけど、色々ありすぎて上手く言葉に出来ない。
でも、おねーちゃんは待っててくれるって言ってくれた。
それなら、私はちゃんと、私に向き合って進まなきゃダメだよね。
待っててくれる人に追いつくなら、進んでいかないとダメ。
暗い暗い道、今までやってこなかったことばかり。
怖いことだらけだろうけど、私なりに考えなきゃいけない。
でも、それが、きっと必要だから。

待っててね。

今日は、この前見た男の人を食事に招待した。
色々と聞いて整理をつけたかった。
でも結果として私は何もわからなくなってきた。
私自身が何もわからないの。
どうすれば、いいんだろう。
私って、なんなんだろう。
本当に先が見えないよ。
私は、もう、どうすればいいのかな。
考えなきゃいけないのに、おねーちゃんのために。
でも、おねーちゃんのためって、私はどこにあるのかな。
結局いつまでも私は私じゃない。
何も見えない。
暗い。

怖いよ。

あれから力が不安定な気がしてる。
妖精さんとの会話もうまくいってない。
どうしよう、何もうまくいかない。
前に進むって決めたのにどうしてこんなことになってるの。
こんなことをしたかったわけじゃない。
私は何をしたいの。
ダメだ、何もわからない。

寒いよ。

何かをしなきゃって、思った。
この前の依頼からずっと調子が安定してない気がする。
今日も妖精さんと会話がうまくいかなかった。
私は何もできないんだ。
頑張らなきゃいけないのに進まなきゃいけないのに。
目の前が見えなくて敵の前に出ちゃった。
私のせいで他の人が傷ついた。
そんなの私は、求めてない。
私が何とかしなきゃ。
苦しい。

前に、進まなきゃ。

初めて会うはずなのにグイグイ来る子がいてびっくりしたけど、グラスランナーだって聞いた。
なんだか、不思議な感じがした。
助けたあの子、大丈夫かな。
怖がってないかな。
どうなんだろう、私には、分からない。
でもなんでかな。
私が、助けられた、気がしてる。
私がみんなに助けられた、ような気がする。
分からない。

答えを、見つけなきゃ。

この前から、少し体が軽い気がする。
妖精さんも私の声を聞いてくれてるような感じもする。
どうしてだろう。
自分のことなのにやっぱり分からない。
もう、おねーちゃんとは長い間話してない。
それでも、体は動いてる。
分からない。
分からないけれど、わかりそうな気がしてる。
何か、何か。

手が届きそう。

なんだか今回はちょっと違う依頼をこなした。
いつもと違う魔法を使ったからマナが上手く管理できなくてとても大変だなって感じた。
それだけじゃなく、凄く頭の中がモヤモヤしちゃった。
信じて、信じて、信じて、それでおかしくなることもあるんだ。
私はどうなんだろう。
私も、そうなってるのかな。
私のことはまだわからないけれど、それでも、私は私。

進めるのかな。

今日も騒がしい人と一緒に依頼をこなした。
年上なのになんだか弟を見てる気分になっちゃった気がする。
私も、おねーちゃんから見たらあんななのかな。
まだわからない。
でも、おねーちゃんとはもうずいぶん話してないよね。

もういいのかな、私。

初めての方々と一緒に依頼をこなした。
私の判断ミスで、ちょっと色々起きちゃった。
妖精さんの声は聞こえてるのに、私がそれに応えられてない気がする。
おねーちゃんにも聞けない。
前にご一緒した、あの人なら、教えてくれるのかな。
今の私は、どうなんだろう。
自由って、何なんだろう。

どうすればいいの。