容姿・経歴・その他メモ

ラズリ・ラズマタズ（Lazuli Razzmatazz）

　踊り子の青年。“砂漠城塞”ラージャハ帝国出身。
　両親は揃って「男子たるもの武の道に一生を捧ぐべし」という考えで、ラズリは物心つく前から【キルガリー双刃戦舞闘技】（⇒『ＢＬ』18頁）の武道場に放り込まれた。本人の意志とは関係なく武芸を叩き込まれたが、なまじ才があったばかりに将来を有望視され、指導に（望んでもいない）熱を入れられる悪循環に陥っていた。ラズリは武芸の稽古が気に食わなかったというよりも、それを強制されることを嫌厭していたといったほうがよいかもしれない。同じ武道場の門下にいた同年代のリカントの少年が、唯一の気の置けない友人であった。
　ラズリが本当に興味を寄せていたものは、舞踊。一度友人に誘われて“大舞台”マカジャハット王国に観に行った舞踊が目に焼きついて離れず、永いこと憧れを抱いていた。12歳の頃、親と師範に想いを打ち明けたところ、相当揉めたあとで「師範に一刀でも入れられたら家を出ることを許す」ということになり、ラズリは辛くもこれを達成した。友人はラズリとの手合わせが何よりも好きだったから本心では引き留めたいと思っていたが、ラズリの想いをずっと知っていたからこそ彼を祝福して送り出したのだった。
　故郷を発ったラズリがマカジャハット王国で働きはじめた場所は、劇場ではなく闘技場であった。あらゆる芸術の本場であるこの国は、未経験のラズリが劇場の舞台の床を踏めるほど甘い場所ではない。が、元来「目で見て盗む」才に秀でていたラズリは、街の表通りで踊る踊り子たちを日がな一日観察し、また生活費を切って劇場へ通い詰めてその技術を盗んでいった（非正規の劇場スタッフとして働きながら舞踊を横目で観て盗み、この仕事で稼いだ金でまた劇場へ通うという徹底ぶりであった）。ややあってラズリが街筋で踊っていたところ顔の広い酒場の店主に気に入られ、彼の紹介で小さな闘技場の前座を務めたのに始まり、果てはジニアスタ闘技場で舞を披露するに至る。時によっては本題の決闘を食ってしまうほどの人気ぶりで、非公式のファンクラブもできていたらしい。ただ、王国へ赴いて5年ほど経った頃から厄介な“ファン”に付き纏われるようになり、彼女たちを撒くようにして“幻の国”ミラージ共和連邦は“月を望む国”セレノフィルへやってきたのだった。
　現在は実質的に〈月鏡亭〉付きの踊り子として舞を供しつつ、稀に冒険へ出向くこともある。冒険者の店の“一期一会感”が肌に合っているうえ、自分の意志のもとであれば双刃戦舞闘技を活かすことも楽しいものなのである。
　見てほしいのは「舞」であって「自分」ではなく、自分という人間個人に好意を向けられると相手のことが厭になるという少々難儀な性格。ひとに尋ねられたら「ラズ」と名乗る。美しいものを貴ぶ点で“月神”シーンの教えに共鳴しており、信仰しているとは言わずともセレノフィルの居心地を好く思っている。
　好きなものはマンゴー。苦手なものはエール。酒には強いが、ほぼ飲まない。

「ありがとう。今夜も楽しんで。――名前？　いいよ。覚えなくていい」
「舞に金を払ってくれるのなら、有難く頂くよ。“俺のため”ならカウンターへどうぞ。ここの酒は美味しいよ」
「依頼。俺に？　……この内容ならアイザックか、エマ、レイジのほうが適任じゃない。断られたら、また来て」

身長

177 cm

体重

61 kg

髪

漆黒

瞳

瑠璃

肌

黒褐

カラー

#B097C5

経歴

B-1-6　かつて信頼できる友人がいた
C-1-6　純潔である
D-2-1　かつて大嫌いだったものが今は大好き

セッション履歴

収支履歴