陽気で何事にも動じない心と強い正義感を持っているが、お調子者なところが玉に瑕。
あまり細かい事は気にしないし、難しい事は理解できない単純明快な性格。
それ故に悪しき存在に利用されそうになることもしばしば。

スプリガンは酷い容姿で生まれてくる。
ソラの本当の親もやはり例に漏れず、我が子の醜さに絶望した。
ソレイユ達が暮らす豊かな島国、その大きな屋敷で生まれた子とソラを取り替えてしまった。
幸いにも取り替えられたことに気づかれず、楽観的でおおざっぱなソレイユの父と母はソラを育てた。
普通の街であれば幼い頃にひどい虐めを受けてしまっていただろうが、この国では人の容姿は気にしない開放的で陽気な性格の人ばかりのため、ソラは虐められず受け入れられたのだった。
10歳になるころには生まれた時の醜さは消え、どこにでもいるような少年に成長し、やがて島の外の世界に強い憧れを抱くようになった。

嵐の夜だった。
大きな音とともに目が覚めた。外を見ると風と雨の暗闇の中に光を見たんだ。
何かの予感がして急いでベッドから下りて冒険のために準備しておいたリュックを背負い、その光を追いかけた。
密林の奥へ光は飛んでいった。その先には朽ちた扉があるだけだ。
でも今だけはその扉は特別な気がした。
何かに呼ばれているような、誰かの声が扉の先から聞こえ、思い切って扉を開いたんだ。
扉の先には暗い森があるはずだったのに、その時は違った。
目をあけられないほどの光が扉の中からあふれ、意識を失った。
たしか、空から海へ落ちる夢を見たんだ。
太陽のような暖かい誰かの声が聞こえて、それから――

目が覚めたら見知らぬどこかの街にいた。
自分が今までにいた場所や人達を思い出そうとしても思い出せない。
けれど不思議と恐怖はなかった。
心の奥に刻まれた使命めいた何かが早く早くと急かしていた。

ギルドマスターヴェルギリウスの招集により応援にきた。
クレイモアをリーダーにして、コロロポッカの黒い森という情報のもと調査を開始した。
黒い森に飲み込まれてしまい、罰鳥、大鳥、審判鳥を退けながら取り込まれていた一般人のロバートを救助することに成功した。
終末の扉を破壊して脱出しようとしたところ、光の世界で謎の女"カルメン"が現れた。
カルメンは語る、黒い森を生み出していたのは昔、悪い魔法使いによって心を壊され苦痛を受けた人々の集合意識だと。
その"苦痛"を開放するために終末鳥と死闘を繰り広げ、なんとか打ち勝つことができた。

だが多くの人々が犠牲になった。
ヴェルギリウスは俺達は神ではない、救えるものは限りがあると言った。
だからこそ俺は神さまになりたい。
遍くすべてを照らす太陽のような、その光に俺はどうしようもなく憧れてしまっている。
スプリガンという性質なのか、本人の性格ゆえなのか、守りたいという強い心がソラを動かしているのだ。