容姿・経歴・その他メモ

血縁者と死別＋体のどこかに刺青がある＋大喧嘩したことがある＋王になる

エピスはある街の盗賊ギルド長の一人娘として生まれた。
彼女は両親に不器用ながら愛され、両親から銃（クロスボウ）の扱いを教わり、
両親の部下にもお嬢と呼ばれ、すこしいい気になりながらも、すくすくと育っていった。
両親からもたらされた、いくつかの英雄譚。冒険者が王になる話、騎士が蛮族から姫を救い出す物語。それらを読み聞かされながら、彼女はそれらへの憧憬を募らせていった。
彼女の年が１０を超える頃。彼女は両親と同じギルドの試験に合格し入る。そのとき、同じギルドの証として左腕に刺青を刻まれている。
それから3年ほどたち、ギルドの中でもコネなど関係なしに、頭角を現していったころ。ある事件が起きる。
それは闇だった。
自分たちのギルドが自分の知らない間におこなっていた、隠されていた悪事。
それを知ったとき、彼女の義侠としての精神が、それを許さず両親を問い詰めた。なぜ、こんなことをするのか、と。
それに対し両親は気まずそうな表情をしながら、話す。
この悪事のもとは王族のわがままのせいだと。王族が行ったことによる尻ぬぐいを、強制的に受けさせられていたのが、彼女の両親だった。
彼女は両親に、足を洗うように、なんどもいったが。両親としても、国への忠誠・部下たちへの信頼・そしてなによりも依頼を断った後に起こるであろうことに巻き込まれる娘への心配があった。
一夜におよぶ、はじめての大喧嘩のあと、彼女は家を飛び出した。
悪事を止められない、家族を止められないことに、心を痛めながら。
その後、しばらく彼女は両親から教わった銃（クロスボウ）を活用して、狩人まがいの生活を送っていた。
そんなる日、彼女はひとつのニュースを耳にする。
そのニュースは、ある盗賊ギルドの終焉。
悪事を働いたといわれ、王族の命令によって騎士団が導入され、その盗賊ギルドにいた人物はすべて皆殺しにされてしまったという。
その日、彼女は泣いた。そして三日三晩泣き止つづけ、そして起き上がる。
こんな姿、おそらく両親は望んでないだろう……と。
そして彼女は冒険者になった。
冒険に出た理由は一つ。理不尽な命令をださない、王になるため。
冒険者が冒険の果てに、戦果をもって王になったというはなしはよく聞く。
その英雄譚にあこがれ、彼女は冒険者になった。

……すべての原因になった王族への恨みはある。だが、復讐しようとは思わない。
もし、するとしても、自分が王になった後に、その王族へ正式に報復するだけにとどめると決めている。
手を下した、騎士団への恨みはある。だが、彼らも命令に従っただけだと理解はしている。
手足に罪はない。そして手足は本来思考を巡らせるべきではない。だから騎士団を恨みにおもっても、復讐する気はない。
いまだ騎士たちへの憧憬はやまず、彼女は生きる。

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