ドーデン地方へ向かう際中で路銀の足しとして依頼を受けました。仲間は即席且つ癖の強い方々ばかりでしたが、依頼は無事達成。人生で一度も見たことがなかった海も見ることが出来ましたし、良い旅でした。

　困りました。依頼を受けて蛮族を討伐しに来たはずが、モノクロマティカという"奈落の魔域"とも異なった異世界に来てしまったようです。私たちをここへ誘った、もとい巻き込んだアマンダ様は見当たりませんし、先行きが不安でございます。なにより、この世界には色がない。それがどうも寂しく感じます。早く、帰りとうございます。

　お世話になっているシャロン様からの依頼でル・ヴァイユの町を探索することになりました。冒険者になってからは何度も見た貧民街のような雰囲気に色のない世界はなかなか心に来るものがありました。町の地下には狂神ラーリスに唆されたアンデッドがおりましたが、これを討伐。それにして依頼は達成となりました。

　アマンダ様に関する手掛かりがあるかもしれない、という名目でカストリスのマッピングクエストを受けました。結果としてアマンダ様は絶望の末に自害なさっておいででした。レナさんは納得がいっていないご様子でしたが、これまでに得た情報が真実であるならばあまりにも報われません。彼女の妹、フェリシーは確かに私たち、いえ、モノクロマティカに敵対してラクシアへと渡っていきました。私たちも帰ることができたけれど、やはり胸中に残るものがなかったとは言えません。
　また会えるでしょうか。願わくば彼女の絶望が晴れんことを。

　リサンドラを経由してハーヴェスに戻る途中で依頼を受けました。人が望まずして木になってしまう（自ら望んで木になる流派もありますが）という恐ろしい事件の解決を求める依頼でした。それは中々に悪辣で下手をすれば魔神よりも恐ろしい幻獣でしたけれど、リサンドラに居合わせた仲間のおかげでなんとか討伐することが出来ました。このようなことが二度となければいいと思いつつ、生物である以上、まだこの大陸のどこかにいるかもしれないと思うとぞっとしますね。