遺失真語魔法
- 20
- 【■■■■■■・■■■】
- 消費
- MP50
- 対象
- 1体全
- 射程/
形状 - 2(無限)/射撃
- 時間
- 一瞬
- 抵抗
- 半減
- 属性
- 炎
- 概要
- 威力100ダメージ。クリティカルした時、ダメージ2倍。〇〇無効効果を無効にする。C値9。常に威力表の出目に+1。この魔法で死亡した対象はどのような能力があっても死亡する。
- 効果
両手に炎の弓と矢を作り出し、対象を射抜き殺します。
対象に「威力100+魔力」点の炎属性魔法ダメージを与えます。この魔法のクリティカル値は9で、常に威力表の出目に+1されます。
この魔法でクリティカルした時、その合算ダメージを2倍したダメージが最終的なダメージになります。
この魔法は、あらゆる「無効」効果を無効化します。魔法により「いかなるダメージも受けない」という記載があったとしても、それを無視し、ダメージを与えます。
また、この魔法によりHPが「0」以下になり、生死判定に失敗し死亡した場合、どのような特殊能力があってもそれを無効化し、死亡します。
これは「剣の託宣/運命凌駕」ないし、「ノスフェラトゥの特殊能力」でさえも例外ではありません。
由来・逸話など
目の前にいる花の香りを放つ存在は、まるで赤子でも相手をするかのように私を見ていた。
私は超越した、神域に達した、神と呼べる魔法使いであるのにもかかわらずだ。
どんな魔法でも歯が立たなかった。
趙階位の魔法でさえ、目の前の存在の前では無力だった。
なぜ。どうして。なにがちがう。
どうして奴の身体に、傷一つ与えることができないのか。
その考えばかりが頭を支配する中。目の前のヴァンパイアはこう言った。
「魔法使いとしては素晴らしい。人の身でありながらそこまでいくのには途方もない研鑽を積んだのだろう」
「しかし、それは世に知られている限界だ。貴様は教材をなぞったに過ぎない。」
「その先を歩むには、その才能と努力の数百倍は必要だ。」
「貴様はその先を歩むことは出来ない。」
「だが、少しは楽しめたぞ。この世で今だこのような存在を目にする日がこようとは。」
「褒美をとらせよう。貴様に最後の教材を見せてやる。」
「生ける身で放てる限界の魔法をな。」
そう言うと、目の前の女は両手を前に構えた。
『真、■階位の攻。発火、火焔、焼尽、忌火、灰燼――紅炎』
女の手がまるで溶岩のような炎に覆われ、右手と左手の炎が継ぎ合うように動き出す。
そして女は、弓を引くように構えた。
周囲は燃え、塵と化し。
空気は消え。空が見えた。
獄炎を持つ女は言う。
「貴様の得意分野を選んでやった。」
「構えろ。」
…私は構えた。
今一番撃てる、最強の魔法を。
「デュアル・インパクト」ではだめだ。この魔法は同時に二撃打ち込む魔法。
一撃の威力では絶対に勝利することができない。
一番威力が高い魔法。
それは―――
…燃えた。
全てが燃えた。
目の前のすべて。
周りのすべて。
星のすべてが、もえていた。
「見事だったぞ。」
「超越魔法を選ばなかったのは、最後まで冷静だったといえよう。」
「貴様は強い。その強さに敬意を払い、この魔法の名を教えよう。」
「神紀より途絶えた最後の遺失真語魔法。名を―――」
「―――星を燃やす魔法。」
それは、自身の肉体も例外ではなかった。
『ヴェス・■■■■■・ル・バン。イグナティ・フォレム・バンアウト・ヘルフォア・アシュ――プロミネス』