仮・ユークルゲーニ(人間形態)
- 知能
- 知覚
- 反応
- 穢れ
- 言語
- 生息地
- 知名度/弱点値
- /
- 弱点
- 先制値
- 移動速度
| 攻撃方法(部位) | 命中力 | 打撃点 | 回避力 | 防護点 | HP | MP |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ― | ― | ― | ― | ― | ― |
特殊能力
ユークルゲーニは、彩りを帯びた銀髪と宝石のような瞳を持つ、性別すら定かでない貴族風の蛮族です。
肌はほとんど白磁のように色素が薄く、着衣は精緻に織られた深紅と漆黒の礼装──まさに貴族を思わせる威厳を湛えています。
その周囲には、大小さまざまな鏡の破片が常に浮遊しており、すべての破片には異なる“もう一人のユークルゲーニ”が映り込んでいます。
あるものは老人の姿、あるものは猛獣の面影、またあるものは男女すら超越した神性のごとき姿をしており、常に別々の動きを見せています。
しかしその“像”たちはただの反射ではなく、「世界が選ばなかったもう一つの可能性のユークルゲーニ」だとされており、どの像も一瞬ごとに交替しながら、主たるユークルゲーニの影として共に存在しているのです。
彼はダハーシュを支配する上位蛮族の一柱であり、「映像」「多層現実」「選択の錯視」を司る存在です。
ユークルゲーニは「真の姿を持たぬ王」として知られ、常に「可能性の中で最も美しい自分」を探し続けています。
それゆえに、ユークルゲーニは他者の外見や立ち居振る舞いに厳しく、「自分よりも整った姿」を見つけると激昂し、即座に鏡の中へと引きずり込もうとします。
戦闘時、彼は己の周囲に展開した鏡片から“別の自分”を召喚し、その姿と能力を一時的に借り受けることで多重の攻撃スタイルを展開します。
それは剣士、魔術師、蛇のような下半身を持つ幻獣の姿──どれもが「あり得たユークルゲーニの姿」であり、それぞれ独自の攻撃を持つ写し身たちです。
この切り替えは、本人の意思ではなく「場面に最も相応しい姿」が自動的に選ばれて顕現するため、彼自身ですら次の姿を制御していません。
そのためユークルゲーニにとって戦いとは、主導権の掌握ではなく「最も優れた自分を浮かび上がらせる選抜の儀式」であり、
敗北した“可能性の自己たち”は鏡の奥へと消え、二度と戻ってこないとされています。
ユークルゲーニは他者との対話を嫌いませんが、それは言葉のやり取りではなく、「あなたに映る私は、何者ですか?」という問いを投げかけるためです。
この問いに対し、明確な自己像を持たない者は、返答の瞬間に“鏡の中へと引き寄せられる”危険があります。
それは殺すことでも支配することでもなく、ただ「新しい自分の素材として保存する」だけ──ユークルゲーニにとって、世界とは無限の鏡でできた試着室なのです。