ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

ユークルゲーニ(鏡像形態) - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖
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ユークルゲーニ(鏡像形態)

分類:蛮族
知能
知覚
反応
穢れ
言語
生息地
知名度/弱点値
弱点
先制値
移動速度
攻撃方法(部位) 命中力 打撃点 回避力 防護点 HP MP

特殊能力

なし

解説

 ユークルゲーニが第二形態へと移行する時、それは彼自身が“最も美しく完成された自己像”に辿り着けなかったことを意味します。
 その瞬間、彼の衣装と身体は砕け、無数の浮遊鏡が爆ぜるように空間へ解き放たれ、彼はもはや「一人の存在」ではなくなります。
 変貌後のユークルゲーニは、《鏡像神域(レフレクト・シアター)》と呼ばれる特異空間を中心に、**巨大な「鏡面の巨人」**として再構成されます。

 この鏡面巨人は、高さ十数メートル、身体のすべてが研ぎ澄まされた鏡面装甲で構成されており、どの角度から見ても自分自身の像が映り込む“完璧な自己対話体”です。
 しかしその“鏡”はただの物質ではなく、「映したものの存在概念を投影・模倣・反転する力」を持ちます。
 剣を向ければ、その一手先を先読みして逆手に模倣し、魔法を放てば、発動前の詠唱意図ごとコピーして反転された式が返ってくるのです。
 その挙動は予測不可能でありながら、あまりにも“合理的すぎる”ゆえに、人間的な感情による攻撃や奇策は通用しません。

 鏡面の巨人には、かつてユークルゲーニが保持していた「可能性の写し身たち」も組み込まれており、
 その巨体の各部──腕、肩、背中、足元──に異なる“失われたユークルゲーニ”たちが常に姿を覗かせています。
 これらは時折、鏡の断片から半身を現し、奇襲や魔術、精神攻撃を仕掛けてくる存在であり、「倒されたはずのユークルゲーニ」が何度も蘇るような錯覚すら引き起こします。

 この形態でのユークルゲーニには自我も言葉も残っておらず、ただ「理想の像へ至ることに失敗した自己否定」の衝動によって動きます。
 彼がこの姿になることは、「一切の選択に失敗した己が、世界そのものに“新しい自分”を探しに行く暴挙」であり、
 鏡を通してすべての敵味方の姿を記録・模倣・破壊しながら、“どれが最も美しいのか”を無意識に選び取ろうとするのです。

 戦場が彼に占拠されれば、いずれ鏡の世界が現実を飲み込み、誰もが「ユークルゲーニでない自分」という確証を失っていきます。
 それは支配ではなく“吸収”であり、殺戮ではなく“鏡合わせの静かな消去”です。
 やがて全員が彼と同じ姿を映した瞬間、ユークルゲーニの存在は再び安定し、「一人の王」として復元されると伝えられています──だが、それがかつての誰でもないことを除いて。

製作者:藍上陸樹

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