フレジア森林国の首都、「つなぎの集落」にほど近いちいさな集落にて生を受ける。
フレジアの他の集落と同じく、メリア、エルフの多い村だが、特筆すべきは森の暗さからか、
彼女と同じファンギーメリアが多いこと。薬師であり森羅導師でもある祖父は集落なかでも
村長を補佐する重要な役目に就いていた。

多くのファンギーメリアがそうであるように物静かで大人しく、悪く言えば主体性がなく暗い彼女も
祖父や両親がそうであったように、大人になれば、薬師（野伏）か森羅導師になるだろうと漠然と
考えていた。

成人の儀を迎えればそうなるだろう、少女だったアメトリネは、薬の勉強、森を見回るための
野伏の勉強、森の動物に慣れて万一導師となる道を選ぶことになったときのため勉強を粛々とこなす日々を過ごしていた。
手がかからず、勤勉な彼女を両親も祖父も優しく見守り、そして誇らしく思っていた。

彼女の村は、森羅導師と村の事情を知るダリオン神殿の司祭が合同で村人が成人になるときの儀式として
それぞれの未来を導く祝福を授ける、というしきたりがあり、つまりは占いで村での役職を定めて
仕事を与え、その訓練につかせるという慣習がある。

13歳の成人の儀で、彼女の人生を大きく狂わせることが起きる。
”この者は、弱きものを闇から守る神官とするがよかろう”
占いにはそう出た。

成人の儀は絶対である。意外な占いに驚いた祖父も、両親を説得し、彼女をダリオン神殿に預けることにした。
（薬師か導師になりたい……）
そう言い出せぬまま、アメトリネは神殿で働くことになる。幸か不幸かダリオンの教えは今までの生活や性格と
馴染がよく、勤勉な彼女は聖職者としての才を発揮し、着々と聖職者としての道を歩み始めた。
ただ、占いとは異なり、「神の声」を聞くことはなく、神官にはなれなかったのだが。
それは良いことではあったが、占いの結果を否定するという意味では、両親や祖父の心に僅かな染みを作り、
彼女自身にとってもしこりとなって残り続けた。

ある日、幼馴染の村長の息子が、政治の儀を終え、猟師としての道を歩むことになった。
そこで野伏としての仕事を教えてほしい、と彼女に頼み込んだ。
彼女は快く頼みを引き受け、勉強した限りの野伏の知識を彼に教えた。

自信をつけた彼はある日、大人たちのように森の見回りをし、できれば獲物を捕らえたい。
一緒についてきてくれないか？と彼女に頼んだ。
（猟師か野伏の大人と一緒のほうが良いのではないか）と
彼女は伝えたのだが、彼の意志は固く、
「見回りをしてれば、外の世界で聞く冒険者のように
　神の声を聞いて神官になれるのでは？」と言う。
実際のところは、一人前になりたい、というより、彼女とデートがしたい、
かっこいいところを見せたい、という少年らしいでまかせだったのだが
アメトリネの心は動いた。

……結果は惨憺たるものだった。
見回りに出てすぐ、森は霧に覆われて方向感覚を失わせ、一人前の猟師でも苦労する道行きとなった。
最初は元気のあった村長の息子も、道行きの困難さ、空腹、そして暗さ、また周りから聞こえる
獣たちの声に疲弊し、普段の猟師としての実力さえ発揮できなくなってゆく。
村を出て三日目、持ち出した食料と水がほぼそこをついた。
水場を求めて無理な行軍をした結果、村への侵入を森の動物たちに警告する罠に、彼自身がかかり
足を怪我する。幸い、薬師としての業前で応急手当は済んだもののすぐに動かせる状態ではない。
また、傷を洗うにも、かいた汗を補うにも、水が要る。ただ、天候はずっと曇り。
彼を寝かせ、自分だけ水を取りに行こうにも、この暗さでは二重遭難になってしまう。
なにより、怪我の割に息の荒い彼を放っておくのも心配だった。

「神様……」

祈りは天に通じたのだろうか。彼女はたしかに神の声を聞き、神官になった。
そして神聖魔法で得た暗視能力と野伏の力で、近くに水場があることを発見し、
なんとか渇きを潤し、きちんと彼を治療することができた。

黙って家を出た二人が戻ってきたとき、両親に、祖父に、そして彼は村長にもしこたま怒られた。
処置が良かったおかげで、切り落とすほどではなかったが彼の足の傷は見かけより深く、完治しても
猟師としてやっていくには難しいかもしれない、という事実が彼を傷つけた。
なにより、自分のせいでアメトリネを巻き込んだこと、そして野伏としても神官としても
ただただ彼女に助けられただけ、という事実が彼の心を深く傷つけた。

二人の関係はぎくしゃくしたまま、村の上層部の方でもアメトリネの処遇をどうするか？という問題に
頭を悩まされることになった。

話を聞けば、村長の息子が怪我を負ったのは本人の弁もあって確実に本人のせいであること。
猟師としての期待をかけていた息子の怪我に、村長は悲しみ、なんらかの処罰をアメトリネに与えたい、と
無意識に考えてしまっていた。
しかし、占いの通り神官になった。村の大人の一員として役割が与えられたのだ。
しかも、間違いなく息子の命の恩人であり、懲罰を与える理由がない。

神官といえば、導師である祖父も、村の神官にも困ったことがあった。
アメトリネに祝福を与えたのはおそらく「シーン」であること。
村にはシーン神殿はなく、神殿、神官といえばダリオンだと思っていた彼らには彼女をどう育てるか
完全に持て余すことになってしまった。

祖父は最後まで反対したが、結局アメトリネは、元冒険者のダリオン神官のつてで、
「つなぎの集落」の冒険者ギルドに連絡を取り、そこ経由でシーン神殿を紹介してもらう運びとなった。

村では様々な事情で持て余してしまった彼女だが、街で才能を伸ばせば
冒険者として大成するかもしれない。また街の大きな神殿でしかるべき地位について
凱旋すれば、居づらいということもあるまい。

村から冒険者になりうる人材を排出して村の名を広め、人を集めること。
特産品を商人に売りつけるときにも箔がつくかもしれない。
なんなら彼女自身が仕送りをしてくれれば、家もラクになるだろう。

あの手この手でまくしたてる村長、困り果てたダリオン神殿の神官などの申し出で
祖父は言い返しても無駄だと悟り、アメトリネにその旨を伝えた。
こんなものは実質追放だ。愛着も守るべきものもある村だが、ここに孫を置くわけにも行かない……。
直接そう言いはしないものの、祖父の思いを汲み取ってしまったのか、アメトリネはそれを受け入れた。

”つなぎの集落”への出立の日、両親と祖父は彼女を抱きしめて別れを惜しんでくれた。
辛いことがあったら連絡すること。なにかあったら、こちらから助けにゆく、と。

また、言葉は交わさなかったが、村長の息子も最後に会いにきてくれた。
杖をついたまま、複雑な表情ではあったが。

＜気が向いたら続きを書きます＞

ど、毒の魔域では、トリートペインが役に立って良かったです……。
あ、アキリさんには回復がなんどかしくじってしまって本当に申し訳ないです……。
聖王の冠があって本当によかった……。
なぜ、フォースイクスプロージョンを撃つことになってしまったんでしょう……。

コルリスさん、ラインハルトさん、トロロさん、アイラさんと一緒させてもらいました。
今回はバトルソングでの支援が中心でホッとしました。
みなさん、とても元気で……良い方々でした……。
コルリスさんのお料理を手伝って、お野菜を洗って……。
メリアのアイラさんと故郷の話をしました……。
村のお祖父様、お父さんお母さん、お元気にしてらっしゃいますでしょうか……。

ミリッツァ神殿の先輩から、アナさん？という方の保護をお願いされました……。
生まれもお育ちも難しい方です。シーン神殿に居たころは何度か見かけたことがある
種族の方です。きっとラージャハの方が、良い環境だと思って、伝手を頼って向こうの
シーン神殿に連絡しました。良いお返事があるといいのですが……。
それまでは、アナさんのお世話を、どうしようか考えています。
とりあえず、お洋服でしょうか。

ジルエットさん、フィオルさん、テレシアさん、メディカさんとご一緒しました。
みなさん、とても良い方でとても良くしていただきました……。
回復と補助に自信が持てました……。
前が見えないほどの深い霧の迷宮で、霧の刃が出る魔剣を見つけました。
残念ながら、私にもみなさんにも合わない魔剣でしたが……。
ただ、何度か冒険に出て、もっとしっかりしないといけない、と思ってつい
アステリアの守りを買い取らせて頂いてしまいました。

アナさんのお世話もあるのに、無駄遣いだったかもしれません……。
アナさんはとても素直で、お留守番もお勉強もしっかりしてらっしゃいます。
冒険にでている間は、神殿の孤児院で待って頂いてもいいかもしれません。
私より社交的なアナさん。きっとうまくいくと思うのですが、
そのおかげで傷つかないといいのですが。

ラージャハへのお手紙、届いた頃でしょうか。

前ご一緒した、メディカさん、テレシアさんとご一緒しました。
お二人共、変わらず元気でとてもいい方々です。

あの温泉、いいお湯だな、と最初は思ったのですが……。
まさか神様のご加護を人の身体をあんなふうに……。温泉村の人達が幸せそうだっただけに……。
みなさん良くなるでしょうか……？

そういえば、毒、ソース、今回の温泉、と最近魔神？の垂れ流しの魔域が増えている気がします……。
なにか大きな良くないことの前兆なんでしょうか……。わかりません。

今回は、回復、確実化ダブルキャストの後ろで失敗してしまいました……。
また回復の自信がなくなっちゃったかもしれません……。
あ、あと、浴衣をも、持って帰ってしまいました……。
失敗ばっかりです……。

後日、あの村は■■■■■■■■……。

初めてお会いした＜始まりの剣＞の魔術師のサホさん。
頼もしくて、それでいて親しみやすい方だったのですが……
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……あのとき、もっと出来ることがあったんじゃないか、と今でもつい考えてしまいます…。
私が代わりに、とも思うのですが、きっとそれも良くない、あの子に昔言われたことです……。
初めてお会いしたオスカーさんも、以前お会いしたヴィヴィアンさん、ラインハルトさんも
とてもお辛そうで……。

ああいうときに、何か聖職者として、かけてあげられる言葉があれば……。
攻撃の術も……もっと必要なときに上手にかけられたら……。
だめです。こうじゃなくて……。
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最近のアナさんは、神殿の孤児院にも馴染めているみたいです。
私が思うより、ずっとしっかりしてらっしゃいます。
むしろ、私のほうが元気づけられているかもしれません……。

早くしっかりした方に良い環境で見守っていただけるといいな、と思います。
私では……。

また、メディカさん、テレシアさんとご一緒しました。
さいきん、以前より大きな声が苦手じゃなくなってきたかもしれません……。
聞き込みとかお話、ずっと苦手になったままでしたが、ちょっとずつ
慣れてきたような気がします…。きっとお二人のおかげです……。

はじめて相域の術を使う人とお会いしました。
まさか、病魔の呪いを使っていたのが、あの脱獄で有名な方と同一だとは
思っていませんでした。

またフォース、フォースイクスプロージョンを撃つことになってしまいました……。
どうして……。いや、でも……こちらが私の天分なら……慣れていかないといけないのでしょう…。
でないと……。