由来・逸話

　鮮血海を主な生息域とする固有種の赤褐色のイワシである〈ブラッドサーディン〉を原料とした缶詰で、ランドール地方では兵糧や冒険者の保存食として有名な食品です。最もポピュラーなものはオイル漬けであるのですが、人気なのはタレをつけて焼かれた蒲焼です。
　〈ブラッドサーディン〉は生まれてから流れる血流の如く止まることがないと言われる魚で、その身は滋養増強の塊である事が知られています。しかし鮮度落ちが早く、半日でダメになってしまうことから、基本的には鮮血海周辺地域のみでしか食べられていませんでしたが、魔動機文明時代から缶詰による長期保存法が確立し、現在ではランドール全域で親しまれている食材です。
　非常に美味ではあるのですが、凄まじく腹持ちが良く消化し切るのに半日ほどかかることからダイエット食としての需要がある反面、疲労を一気に解決したい労働者からはたくさん食べられないという悲しみの声が上げられてます。