容姿・経歴・その他メモ

魔域に飲み込まれた母が、魔域攻略にやって来たならず者である冒険者の父に強姦され孕んだ子ども。
母は魔域に飲み込まれた際に精神を病んでしまっており、父によって魔域から救われた後も正気が戻ることはなく、ファルネスを出産から数年後に自殺してしまう。
その後は生まれた村で育てられるも、アビスボーンであった彼は呪われた子どもとして隔離された蔵の中に押し込められ生きていくこととなった。

彼を擁護する者はおらず、数年も経つ頃には無駄飯ぐらいと言われ、厄介払いはできないかと考えられるようになる。
最終的には彼の父親である冒険者の家の前に捨てられることになった。
父に渡すようにと村長から渡された手紙には「依頼の途中でファルネスの母を強姦したことをギルドに報告されたく無ければ、自分の子どもくらいは自分で育てろ」という内容が書かれており、父は苦虫を嚙み潰したような表情になりながらも、その手紙に従わざるを得なかった。

それも数か月ほどで限界を迎える。父は腕利きの冒険者だが人格は滅茶苦茶だった。
ファルネスも幾度となく暴力を振われ、しまいには「冒険者として鍛えてやる」という名目の下、長年攻略されていない魔剣の迷宮に連れて行かれ、罠避けとして先を歩かされたのだ。当然のように罠にかかって落とし穴へと落ちてしまう。
父は目的であった厄介払いが終わったとそのまま帰ってしまった。

しかし彼にとっては幸運な事だった。落とし穴の先に居たのは魔剣が作り出した人間が居て保護してくれたのだ。
それから奇妙な魔剣との共同生活が始まった。魔剣は彼に生きる術を教えた。
戦う方法、サバイバルの知識、わずかばりの魔術。そして現代とは少しずれた常識。
異常な環境ではあるものの、彼はようやく健やかな生活を送り始める。
他者との交流は無い生活……それが彼には心地よかった。十分な力と知識を身に着けた後も彼は外の世界を恐れ、迷宮を出る事を拒んだ。
だがそこは魔剣の迷宮だ。その力を望む者がいずれ必ずやってくる。案の定とある冒険者が迷宮に挑みに来た。
ファルネスもその行く手に立ちはだかるも簡単に倒され、気づいた時には魔剣はその冒険者の手にあった。

魔剣を手にした冒険者はできた人物だった。ファルネスが人間であると気づいて連れ帰り、保護を申し出てくれた。
しかし彼はその冒険者を憎んだ。魔剣こそが彼の親だったのだ。親との絆を引き裂いた人物と仲良くなんてなってやるものかと、その申し出に対し、罵詈雑言を浴びせ断った。
無力感、悔しさ、怒り、悲しみ、そんな感情を冒険者にぶつけて外に飛び出していく。
そして彼は誓った。力を付けて、いずか必ずその冒険者から魔剣を奪い返してみせると。

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