容姿・経歴・その他メモ

「僕の夢は、自分の夢を壊すことだ。」

異様な夢を語るその者の風貌は、純粋な人間とはかけ離れていた。
禍々しい頭部の角、血の存在を感じさせない純白の肌。
深紅の左目は他者から逃れるように前髪に隠れている。


──突然変異により生まれし異形、ナイトメア。


その風貌からレインは、幼きより忌み子として村人から忌避された。
母はレインを愛情を注いで育てたが、父はというと、彼が物心つく前から家にはいなかった。
どうやら旅に出ているらしい。
そんな過酷な境遇でも彼の心が壊れなかったのは、母親ともう一人、心優しい女の子がいたからだ。

家族以外で唯一差別なく接してくれる彼女。
そんな彼女をレインが好きにならない理由はなかった。

二人は次第に親睦を深め、恋仲になる。

忌み子と人間が恋愛関係を持つ。
それが発覚した時の周囲の反応は火を見るよりも明らかだったため、
秘密裏にではあるが、二人は充実した日々を過ごした。

種族を超えた愛情は、それはとても美しかった。

しかし、幸せな日々もつかの間、ある事件が起こる。

秘密裏に交際していた二人だが、いつまでも周りを欺くことはできず、ついには公になってしまう。
忌み子と恋仲であったという事実を隠蔽したい彼女の家族は、こう周囲に吹聴した。

　『うちの子は、そいつの力で操られていたんだ』『その悪魔に近寄るな』と・・・。


愛情というこの世でもっとも美しい想いでも、レインの穢れを払うことはできなかったのだ。


二人の恋路は無残に引き裂かれ、周囲のレインへの扱いはさらに悪化することとなってしまった。
しかし、そんな中でも母だけはいつまでも味方でいてくれた。
　そうだ。このまま誰にも迷惑をかけないように、静かに母と過ごそう──。


いつも通り食材を探しに出向いたある日、遠くで村人が会話しているのが見えた。
なにやら嫌な胸騒ぎがし、レインはこっそり近づき聞き耳を立てる。

　──あの母親も、悪魔なんじゃないか？


"悪魔"から母親を守るべく、レインは村を発つことを決めた。



　彼は今でも毎日同じ夢を見る。彼女と共に過ごす幸せな日々を。

　しかしそれはもう叶わない。

　夢を見るたびにレインの心は締め付けられ、張り裂けそうになる。

　故に、彼は夢を壊したいのだ。

　旅先で新たな幸せを見つけ、未来(ゆめ)で過去(ゆめ)を壊せるように。

①大失恋をしたことがある
②同じ夢を何度も見ている
③父親が旅に出ている
④冒険に出た理由:他に生き方がなくて

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