ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

加工屋『カムラ』 - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

加工屋『カムラ』

基本取引価格:非売品
知名度
12/23
形状
ハモンとミネーレが営む鍛冶屋と、ナカゴが営む加工屋の合併施設。
カテゴリ
構造物
製作時期
現在
概要
武器や防具の鋳造や加工を行う他、装備の性能を維持したまま見た目を変化させる特別な加工を施す店。
効果

加工屋『カムラ』

【概要】
 加工屋カムラは、元はハールーンで鍛冶を営んでいた一族が、その技術を広めるべくウル・ヴァ・ドゥールに移住してきたのが始まりです。
 しかし、自然との調和を目指すアヴァルフ妖精諸王国連邦では、ウル・ヴァ・ドゥールが少なからずエルフ氏族の領地やメリアの王国よりは異文化が受け入れられやすいと言えども、妖精の嫌う鉄を扱う仕事、しかも正しい形、自然な状態から異なるものへ加工する技術というのは、嫌煙されるものでした。
 このため、加工屋カムラはウル・ヴァ・ドゥールにおいて不人気であり、殆ど利用されていません。存在を知っている者すら少なく、商売としては困窮気味です。ただ、遺物を収集する存在である冒険者ギルド『G.U.』の冒険者からはそれなりに重用されているようで、主な収入源となっています。

【加工屋の構造】
 加工屋カムラは、石造りの住居に、鍛冶工房が外付けされたような建物です。
 住居部分は二階建てで、一階は武器・防具屋になっています。内部にはカムラで製造された様々な武具が壁掛けや棚に並べられており、手短に済む打ち直しや研ぎ直しを待つための椅子とテーブルもあります。入り口から入って正面の奥にカウンターがあり、営業中はミネーレが常駐して受付を行ってくれます。ここには採光用の窓はなく、風の通り道に鎧戸だけの小さな窓があるだけですが、魔動灯によって光源は確保されています。
 カウンターの奥にも鍛冶スペースがあり、主にナカゴが形状変質加工を行うために造られたもので、カウンターとスペースが近いため、よく顔を覗かせています。
 二階はカムラの住人たちの居住スペースであり、キッチンの併設されたリビングダイニングが一室と、後はハモンとナカゴの共用部屋、ミネーレの部屋がある程度です。外側に鎧戸のついたガラス窓が各部屋にありますが、屋根の下部がちょうど重なるため出窓になっています。
 僅かですが屋根裏にスペースが造られています。部屋と言うにはやや手狭なものの、人が一人寝泊まりをする程度なら問題ないように整備されています。現在は誰も住んでいませんが、倉庫代わりにもならずそのままにされているようです。
 敷地に広く造られた庭に、住居に併設されるように鍛冶工房があります。金床や研磨台を始めとする鍛冶道具があり、石レンガを組み上げて作った煙突つきの溶鉱炉が、日中に煙をあげています。主にハモンが武具の製造をするのに利用されますが、特別何か用がない限り、日の出ている間はずっとこの工房にいるようです。
 広い庭にはミネーレの趣味でテラスとしてテーブルや椅子が置かれていますが、それ以外には特に何もありません。この広さを利用してハモンが作った武器を試し振りしていたり、武具を買いに来た冒険者が同じように試し振りをしたり。時にはレプラカーンの少女が武器を振っていることもあるようです。

【加工屋カムラでできること】
 加工屋カムラでは、武器や防具の鋳造・販売、及び加工の他、装備の性能を維持したまま形だけを変える特別な加工を行えます。
 通常通り武器や防具の購入ができ、またオーダーメイド、魔法の武器化を始めとするすべての加工を依頼することができ、本来は魔術師ギルドでしか行えないアビス強化も可能です。ダークドワーフも居るので、イグニタイト加工を施すことも可能です(コネクションは必要になります)。そして、加工屋カムラには相伝の秘技があり、あらゆる加工を一週間で終わらせることができます。
 それとは別に、最も特筆すべきなのが、他に類を見ない特別な加工。システム上は"相当品加工"として扱われる、形状変質加工です。この加工は、武器や防具、装飾品の性能を、例えそれがマジックアイテムや魔剣だったとしても完全に維持した状態(逆に性能を変化・喪失させることもできませんが)で、全く別の見た目に変えてしまうというものです。

【相当品加工】
 相当品加工は、すべての武器、非金属鎧、金属鎧、盾、装飾品の見た目を自由に変化させるものです。
 元となった装備品のデータからは一切変更されないため、例えば事実上ソードを本の形にすることもできますが、それが「刃のついた武器」であることは変わりません。攻撃を行えば当然刃のついた武器として扱いますし、ソードですから鞘もついています。自由度が高い分、こういう不都合を起こしてしまうことがあるため、相当品加工で変化させたいものとの互換性はある程度意識しておくことを推奨します。
 相当品加工は、元となった装備品の基本価格の10%(最低10G)が、加工費用として必要になります。

【加工屋カムラの人々】
"頑固一鉄"
ハモン
(人間/男/75歳)
「武具で入り用となれば、すぐにここへ来い」
 加工屋『カムラ』の親方で、鍛冶師をしています。一時期ですが冒険者だった経験もあり、自身もそれなりの腕を持つ戦士です。
 厳格な顔つきに似合った頑固一徹な性質の老人で、無口で無愛想な様子からキツい性格と思われがちですが、手を差し伸べるべきには手を差し伸べるような、広い器を持った人物です。
 基本的な武器や防具の製造や加工を行っており、その技術力は大陸全土でも指折りで、あらゆる武器・防具の生産が可能です。これには魔法の武器への加工は当然ながら、材料さえあれば低位の魔剣(市販されている魔法の武器程度のものです)なら、イチから製造できる知識と技術も持っています。ただ、本格的な魔剣の製造技術を魔法文明時代から伝えてきた一族の生まれでしたが、文明の変遷や大破局などで伝達している知識に欠落が発生しており、現在では魔剣と呼称できるレベルの武器を作り出すことはできません。
 ハモン自身は特別魔剣を製造したい、というような野望は持っておらず、ただ自分の納得の行く武具を、担い手が納得して身につけ、使い、役立ててくれればそれで良い、と思っているようです。

"変言自在"
ナカゴ
(人間/男/30歳)
「強さだけでなく、見た目も大事にしたいですよね。お気持ち、わかりますよぉ」
 加工屋『カムラ』でハモンの弟子にあたり、形状変質加工に特化した技術を持つ男性です。
 15歳の成人を迎えた直後からハモンに弟子入りし、技術を磨いてきましたが、その才覚は鍛冶の腕以上に、柔軟な発想力にあったようです。というのも、ナカゴが得意としている形状変質加工はハモンから伝わったものではなく、彼が独自に生み出したものであり、ハモンから教わった知識と技術を応用して完成させた、文字通り彼だけの特別な技術なのです。
 現在、ナカゴは自身のこの技術をハモンの下で存分に振るいたいと願っていますが、当の加工屋としての評判があまり芳しくなく、やきもきとした思いを抱えているようです。しかし、だからこそ頼られた時には魂込めて、その技術を振るってくれることでしょう。
 余談ですが、当人はとても誠実な性格で真面目なのですが、どうにも言い回しが独特で、そのせいかあらぬ誤解を生んでしまうことがあるそうです。

"明朗闊妲"
ミネーレ
(ダークドワーフ/女/48歳)
「ハモンさんの技術って本当にスゴイんだよ!もっと沢山の人に知ってもらいたいなぁ」
 加工屋『カムラ』でナカゴと同じくハモンに弟子入りをしている、ダークドワーフの女性です。
 ダークドワーフとしては非常に珍しく明るい生活で人当たりが良く、そのためわざわざ問い質すか見抜くかしない限りは普通のドワーフの女性にしか見えません。
 元々、ダークドワーフらしく鍛冶の技術を磨くために各地を放浪していたのですが、ウル・ヴァ・ドゥールを訪れた際、そこで目撃したハモンの鍛冶技術に惹かれ、その場で即座に弟子入りを嘆願し、以降は彼の下で修行をしつつ、働いています。加工屋での役割は主にハモンが作った武具の販売をしたり、製造依頼を請け負う受付役をしています。当人も製造技術は十分に持っているのですが、ハモンの技術には敵わないと認識しており、そのため弟子として従事してる限り売り物としては出さない、と決めているようです。
 ただ、ダークドワーフ秘伝のイグニタイト加工はハモンにもできないもののため、彼女がダークドワーフであることを見抜いた上で彼女と親しい間柄になれば、彼女にイグニタイト加工をお願いすることができるようになります。しかも、ハモンに弟子入りした甲斐があってか、ミネーレはイグニタイト加工を一週間で終わらせる技術を手にしています。

製作者:ぬいぬい