少女の身体は、ある日突然成長しなくなった。
理由は未だに分からない。しかし人々は口々に罵った。
「呪いだ、悪魔の子め」と。
少女はナイトメアだった。だから何だというのだ、と常々少女は思っていた。しかし周囲の彼等はそれを許さず、ある日は乱暴に扱い、またある日はずっと部屋や牢に閉じ込め続けた。
それでも少女は、人に希望を見出していた。きっと自身に与えられた数々の暴力が、一切の無駄だということに気付くであろうと。
結果がこの有様だった。処刑、そんな言葉が聞こえた時、彼女は我を忘れて村を出た。
しかし村を出たところで行く当てもない。村にあった誰かの外套と、誰かから盗んだ飯を持ち、ただふらふらと街を、国を、世界を渡り歩いた。
放浪の最中、人を見て地を見て天を見たが、どれも一様に希望など与えてくれなかった。
人は嘆き、地は揺らぎ、天は鳴り響く。それが常であり、そのどれもが心象に影を落とした。
夜は、暗闇は、心の隅の絶望を助長し、昼は、灯りは、希望すら掲げてくれなかった。
唯一、行く先々で盗んでは読む本だけが希望を与えてくれていた。そこには人も天も地も無く、登場人物が泣き喚き喜び笑うだけだからだった。
そんな折、闘技場を見つけた。何故かは分からないが、そこに入ろうと考え、少女はこっそり闘技場に入り観戦した。
圧巻だった。
そこには善も悪も、希望も絶望も無く、ただ生きる為に命を奪い合う、そんな人達が戦い合っていた。
ああ、これを私の終着点としよう。
少女はそう思い、あるか怪しい愛嬌と交渉術で、闘技場の一角の部屋に住む様になった。

身長132cm 体重24kg
白髪・緑色の死んだ目・比較的白い肌・表情筋は7割方消滅
一人称:私　二人称:お前、〇〇(名前呼び捨て)

口を開けば大体毒舌か自虐を飛ばす幼女。夜と暗闇が苦手で、常にランタンを持ち歩いている。
人にあまり良い思いを抱いて無いが、一種の諦めの感情からか「まあ人間だしな」で大体済ましてくれる。
顔はそれなりに良いが、本人はそれを一向に有効活用しようとしない。
幼い見た目なのに居酒屋の片隅に居るおっさんの様な雰囲気を感じさせる口調が特徴的。
タバコと読書が好きで、嫌いなものは特に無い(強いて言うなら人間)。
体の成長が12歳時点で止まり、そこから一向に伸びていない。曰く「見た目は12だが中身は20をとうに超えて30になるかもしれん。まあ仮に12の肉体だとしても小さすぎるとは思うがな」とか。