容姿・経歴・その他メモ

身長

177

体重

52

髪

瞳

肌

経歴

アビスカース：栄光なき　　栄光なき紫紺の呪腕師:グロリアス・パープラーム　一般技能：狩人7 料理人6
悪淫の申し子　エルウィン　成長P累計:16　消費:16　残:0　ディアトノス
アンジェリカ k0tf4@13+27

19年前、”奈落の魔域”麓にて倒れた4人の冒険者とその胸に抱かれた赤子が発見される。行方不明となっていた冒険者パーティであると断定。イーヴ教会に運び込まれるも、3人は死亡、1人も心神喪失状態となっていた。残る一人は行方不明。残されたのは身寄りのない赤子のみとなっており、身辺整理とその悲惨な状況が解明されてきた。
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5人パーティで”奈落の魔域”に挑むも、その苛烈さ、敵対戦闘能力の高さから心身ともに摩耗していった。奥地に進む過程であまりに強力な魔物に再前衛のグラップラー、ジョグがその凶刃の元に倒れた。
＿＿人間とは愚かな生き物で、死に際にこそ生殖本能は著しい高まりを見せる。
シーン神官であったシーナ・ハイリンはジョグの妻であり、失意の底にあった。その近くに迫る3つの影。仮の寝床が汚らわしい悪淫の宴の場へと変貌していった。
そこからは生き抜くための地獄が続いた。下卑た目をする魔物と命を狙う魔物に襲われ続けた。人間は一人だけになった。同士討ちをする魔物が弱るのを何か月も待った。そして…
自身に汚れた返り血を浴びながらシーナは愛する我が子すら認識できないほど”壊れて”しまった。生き残るのは右腕が紫紺に変色した異形の赤子のみ。
それを見た村人は気味悪がり、魔物として処分することも視野に入れたが、イーヴ神官が運び込まれた赤子の殺害に反対。命を繋ぐこととなる。
ユンケルの幼少期はまさに暗雲以外何もなかった。人々に恐れられぬよう引き攣った笑顔をすれば悪事を企んでいると袋叩きにあい、笑顔がなくなるにつれて気味が悪いと避けられた。そちらの方が気楽だった。

当たり前だが父親の顔は知らない。そして母親の愛情というのも触れたことがない。親というものが、家族というものを説明しようとすると先に二人の人物が浮かぶ程だ。
一人は神殿の司祭。身寄りのない子を引き取り、ひとり立ちできるまで面倒を見てくれていた。年は離れていたが母親のような愛情を受け取ったと思っている。
そしてもう一人はナイトメアの男性だ。彼は4歳となった自身ともう一人を一時的に引き取り、後ろ向きで無力な自分にその魔腕の振るい方の基礎をくれた。年端もいかない少年にとって過酷な修行に疲れ果てるともう一人がバカにし、師は時折甘いものをくれた。
厳しくも優しい人物だった。そんな日々が永遠に続けば良いと思っていた。
___でなければ、魔物の血肉を啜り、呪腕を怨み、約束を恐れることもなかっただろう。

呪いの影響で異常に発達したその拳で魔物を屠り、空腹に耐えかねた時は魔物の肉を齧った。血を啜った。傍から見たらどちらが魔物かわからぬほどに。
ある時、「冒険者」という存在を詳しく知った。自身の母についてやその危険性も。それでも、この腕の代償を、怒りをぶつける矛先としては最適だった。
＿＿そう、最初は全冒険者を皆殺しにするつもりだったのだ。
無論、基礎以外を独学で学んだ少年にそんな力はなく、冒険者の力をまざまざと見せつけられる結果となった。同時に自分の異形を興味深そうに観察こそすれど決して邪険にしない者たちもいることを知った。冒険者ギルドへ少しずつ足を運び、自身の在り方とは何か、見出そうと文字通り一歩目を踏み出している最中なのだ。

とある冒険の帰路、船の貨物に双頭の蛇が紛れ込んでいたのを発見する。魔物かと思ったがどうやら違うようで、その異形から身体中が傷だらけだった。恐らく何処かの荷物にくっついていたのだろうが、そのままここまで生き抜いていたのであれば大したものだ。かなり警戒心を顕にしていたが、冒険者であるユンケルにとってはじゃれつきに等しい。孤独なモノ同士、貨物船に揺られ降り立つときにその隣には一人と一匹が歩いていた。
翌日、ユンケルは初めてギルドに隣に『何か』を連れだって入ってきた。禍々しい見た目のファミリアだが、それは昨日ユンケルが連れ立ったあの蛇に姿形が似ていることはほとんど誰も知る由がなかった。

__強さとは何か。とある女の子が自らの力不足を嘆き、蛮族の実験体になってでも強さを求める様を目撃し、自身の不甲斐なさをまざまざと見せつけられた。冒険者というエゴの為に守らせて欲しいと力なく呟いた。またアビスボーンの子どもの出生を見届け、アスペルという名付けを行った際、周囲のアビスボーンに対する反応とそれでも尚、無償の愛を向ける母親から自身の幼少期と重なりあい、この呪われし姿が、栄光なき呪いを持ったアビスボーンが名声と知名度を上げればあの親子も陽の目を見ることができるのではないか…
実際どのような心境であったかは言の葉にのせないが、その後傭兵稼業から皇帝陛下の目に留まり、ハイペリオンとなる程の活躍を遂げる。だがまだユンケルの歩みは止まらない。目指すは始まりのその先へ。栄光なき闇夜を照らす一筋の道標とならんがために。

初めて出会う女性冒険者と久し振りに共闘した。今ではあまり新人のお守りは減ったが、冒険者ギルドへ来たときと比べ、新人との同行に不思議と悪感情はなかった。
何より、その冒険者の戦いへのひたむきさ、そして自身の力不足を嘆く姿が在りし日の自分と重なったのかもしれない。戦闘の効率を考えたのも一つではあるが、経験、金銭、それらが全て冒険者の生命線となることを身に染みて知っているからこそ、守りの策を手渡した。
戦闘後、彼女に返されようとしたとき、咄嗟に口をついて出た言葉。彼女が登ってきたときに改めて受け取ろう。成長した彼女が自分とは異なる道を極め、隣に立つ姿を予期し、少しだけ口角が上がった。

遂にはじまりの剣へと至るが、そこにあるのは地位や名誉ではなく、世界への危機に対する抑止力としての力。そして周囲からの恐怖の視線であった。
アビスボーンとして避けられていた時とは違う。虐めるものも喧嘩を売るものもいなくなった。だが、、、
圧倒的力で捩じ伏せる様は物語で語られるような勇者ではない。敵の急所を見抜き高らかに吼える金髪の彼の様な、圧倒的魔術で見えぬ核もろとも消炭にしてしまう白髪の彼女のような。
同じ拳闘士としてもそうだ。常に愛嬌があり、自分を先輩と無邪気に慕い、周囲を笑顔にする彼のような立ち位置は自分にはない。
ハイペリオンを祝してくれたリカントの拳闘士。女好きが玉に瑕だが、それを補って余りある好青年ぷりでハイペリオン級となった後も彼を慕い、憧れる冒険者、そして親しげに語らう者達が後を絶えない。
自分に掌のなんと矮小なことか。思えばあの時、格下と侮り後衛と連携がとれず攻撃が致命的な程に一切当たらないという事があった。結果として後衛である銃を持った仲間は気絶させられる程の傷をおった。
全ては慢心、そして自身の無力さからだったのだ。
だから戒めとして、ポロリと彼が口にした言葉に重ねるように『約束』をした。互いを支える楔を打とうと。
約束とは祝福であり呪いだ。だからこそ誰とも行うことはなかった。だが、それ程までに強さと覚悟を己の胸に抱き、求める物品という形で示したのだ。
はじまりの剣としてギルドでも最上位の戦力として扱われる冒険者。だが、彼の理想へは未だに届かない。虐げられるものの安寧と道標として、やれることを全て習得する。拳で足りなければ何かを握ってでも。それでも足りなければ後押しを、魔法を。自分を巻き込んででも敵を倒せれば、他の誰も犠牲にならないのだから。

__忘れられていた。「何で俺に渡すんだ？」と。周囲の者達が取りなしてくれていたが、思考が定まらなかった。
辛うじて出そうとしていた矢先、耳に飛び込んできた言葉は「ざつね…」というものだった。
きっと、言葉の綾だったのだろう。冷静であればいじる程度の内容だったかもしれない。だが全ては仮定だ。
強くなったのは過去の戒めのおかげだった。ただひたすらに拳を振るい、後ろからの支援や魔法、銃弾に助けられ、最前線に立ち続けた。
自分より後ろに誰も立たせないために。そして安心させるために。
だが、その結果として過去の戒めすら遠い昔の話として記憶の片隅に仕舞われてしまうこととなったのだろう。
振るう拳が重い。こんな冴えのない業を誉めないでくれ…いつもの俺は…誉められない俺は……もっと……
誰かに認めてほしかったのかもしれない。忘れないでいてほしかったのかもしれない。誰かと何かの関係性を築きたかったのかもしれない。分からない。自分が、他人が。
周囲は英雄として絢爛華美な戦い方をする。故に人が集まり、その技に魅せられ、歓喜の声があがる。
自分のようにただ愚直に殴るしか能のない者など、誰も見向きもせず、声すらあがらない。
羨ましく怨めしい。拳が重い。自分が酷く醜い。
落ち着いたところで話せばなんてことはない。自分が弱いから忘れられていた訳ではなく、記憶の片隅には辛うじて残されていた、らしい。ヒトは誰しも思考回路や感受性が同じわけではない。誰一人として違うからこそほんの少しの重なりをどう捉えるかなのだ。
そう思うと精神の未熟さを痛感する。どれだけ冒険を重ねても、誰かとの戦闘以外での関わりは少なく、幼少期から止まったままなのだから当然ではあるのだが。
だからこそ、冒険以外で関わりたいと言われたとき、一瞬その意味が理解できないほどたじろいだ。基本は一人で何でもしてきた。冒険者と依頼以外でプライベートを共有するなんてことはなかったのだから。
少しだけぎこちない空気も払拭できた、気がする。要は気の持ちようであり、他者をどう理解するかだ。未だ成熟しきれていないユンケルがその事を気付いてか無意識にかは分からないが乗り越えたのはまた一歩、成長なのかもしれない。

自身が唯一『与えた』少女アスペルが魔域内に囚われていた。目の前で強制的に召異の刺青を魔神に刻まれようとしており、考える間は一瞬であった。
この呪いの地でのみ発現する綺麗な腕は誰を助けるために振るうのか……
アヒスボーンとしての過酷な運命を定められた少女に、自身の意思でなく魔神にその精神を汚染され、目の前の幻惑がいずれは……
身代わり、というよりはアスペルがいずれ討伐対象となることに恐怖したのかもしれない。だが、その恐怖を呑み込み、目の前の魔神を調伏する。下腹部に違和感。契約に介在し、自らの体内を媒体とすることで一人の少女は救われた。
魔域から出た後、彼女を探していた母親の存在を知る。魔域にいた水子のように、棄てられることなく誰かに存在を求められている彼女はきっと大丈夫。
そう、言い聞かせるようにしながらも彼女や母親に今の顔を見せられる精神力は保てていなかった。

命を懸けた非日常が常態化するとその危険意識が薄れていく。それは目の前の惨状を目撃して自身の慢心と迂闊さを強く呪った。
ヴァンパイアの本体を警戒しようともその形態変化と周囲に巻かれる猛威。それを目の当たりにして立っているのは自分一人。
＿＿あの時、後ろに行かせないと決めた願いは何だったのか。この手はどれだけ伸ばしてもまだ高みへ届かない。
何とか生き返った二人に安堵と謝罪をするも、ミウは微笑みを浮かべ「役に、立てた？」と。
そしてゲンジロチャンは淡々と一言。
「＿＿ユンケル、お前はその拳を弱い者の為に振るうと決めたな。俺たちはその弱者なのか？」と。
衝撃だった。無論そんなつもりはなく、役割を全うしたいと思った結果が故の言動だったが、そのような意味として捉えられるとは。
だからこそ、こういったのだ。
「＿＿生きててよかった。ありがとう。」

後ろは信じて任せるから。前は任せろ。強くなるから…

妖精の隠れ里長アルオーリア　妖精竜アルシェフィーア
妖精渓谷における妖精の魔物知識判定に常に+2
※器用度と敏捷の2d.1dが逆になっているため入れ替え修正。その分はその他にて調整してます。

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収支履歴