最近のベレスの様子がおかしい。そう気づいたのはユラだけではなかった。
パーティメンバーで集まり、あの手この手を尽くしてなんとかベレスの『穢れ』を祓えないか、と探っていた。

ある時、とある地方に伝わる霊薬の話を聞く。
これであれば――ベレスを治せるかもしれない。
希望を胸に赴いた先に待ち構えていたのは秘境、そして魔神であった。

奇跡的に魔神を再起不能なまでに完璧に叩き潰したパーティメンバーは、秘伝の技と、あまりにも多量の報酬を受け取り、そして友のベレスは『穢れ』を祓い――パーティメンバー全員でベレスの借金を割って払い、ベレスは借金も完済。

友の完全復活を祝い、その日の夜は皆を連れて実家のお屋敷に帰り、チュニア・メランを含めてお祝い会をしたそうな。

知人の伝手を通って、二人の妖精がハーカー家にやってきた。
ヴァンニクとエコーという種族で、妖精語を話せる彼女はすぐに打ち解けた。そして、彼女たちを手厚く保護するために、秘伝「私゛が゛面゛倒゛見゛る゛か゛ら゛！！！！！」をユラ母に行使し、ものの見事に説得成功。
キョウを連れ込んだ時よりは温和な表情で、
「いい事したのね。友達もたくさん作って……。ユラ、立派になってきちゃって。だからその駄々をこねるのをやめなさい」
と褒めつつ苦情を呈し、二人の妖精にそれぞれ『チュニア』『メラン』と名を付けた上で、ハーカー姓を与えたという。

はじめての冒険ではじめて目にしたキョウ以外のナイトメア。
一緒にくるくる回ったり、一緒においしいものを食べたり、精神年齢がわりと近いと感じているため、シンパシーを感じている。
多くのクエストを一緒に回ったため、お友達と思ってはいるが、「むちゃばっかりする」と怒っている。

「ベレス、わたし、いつでもベレスをまもれるわけじゃないよ。」

長命種のメリアであるため、元々「ヒト族の命は野花のように儚い」とは覚えてはいたものの、こんなに儚くていいモノなの？と疑問に思っている。
《ナイトメアはどうしてみんな苦しい思いをしないといけないの？　どうしてわたしはみんなをずうっと守っていられないんだろう？》

価値観が合わない。
おかねはそんなに大切なの？　と思っている。貴族の生まれの為、今までお金に困ったことが本当にない。そのため、一銭を気にする様子を『がめつい』と感じており、そのくせ『清いお金』しか受取ろうとしない様子を見て、小首を傾げるばかりである。
でももふもふするのは楽しいから好き。

悪い子ではないんだろうけど、いい子ではない。

ドラゴンの息吹で一緒になった女の子。
平々凡々そうに見えて、人を笑顔にできる才能や本人の性格を気に入って、積極的に妖精魔法を行使しにかかっている。
彼女を守る事はパーティ全体の（精神的な）支えになると本能で解っているため、一層手厚くサポートしにかかる。

ふつうの女の子として接しているので、冒険者仲間ではなく、お友達になりたいと思っている。

ユラが魔剣を手にしたクエストで初めて出会った人物。
最初に自己紹介もしてもらえず、少しばかり拗ねていたものの、魔香草に急にお酢をかけ始めるなどの奇行を見て、挨拶もしてくれないこわいひと！　から、「あれ……？　もしかして少し変わってるだけ……？」の認識に早々にして変わる。
道中は敵の罠を華麗に解除する様を見て、同業（魔法使いというかなり広義なものであるが）自分には出来ないことをスマートにこなす彼を心底スゴイ、と思った。

迷宮脱出後は友好の証のマカロンを受け取ってくれたことや、魔晶石をくれたこともあり、彼の助けになれたらと5000Ｇを融資する。

また、別のクエストでも一緒に行動したが、あまり口をきいてくれなかった（話す機会がなかった）事を気にしており、今度はたくさん話しかけよう！　と思っている。

とある【やっかいごと】に一人巻き込まれた際に、ウィステリアがキョウ・ハーカーの代わりに自身の世話役を務めてくれたこと、とてもやさしくしてくれたこと、とっても強かったこと、その【やっかいごと】の解決の立役者となったことなどから、ウィステリアのことをひどく気に入っており、冒険の際、一緒になれば他の冒険者よりも一段と頼るような様子を見せる。

――「ねえウィステリア！　プレゼントがあるの！」

とある日、またもウィステリアにくっついてクエストを受けたその帰り道。
日ごろからお世話になっているお礼にと、【薬師道具セット】と【魔香のパイプ】をプレゼントする。
ちゃっかり自分の物も買い、おそろいおそろい！とはしゃぎながら渡す。
ウィステリアに喜んでもらえたのが大変うれしかったのか、第二弾のプレゼントを用意したいらしい。

とある【やっかいごと】に巻き込まれた際、初めて出会った。さいしょは「きれいなエルフ」と思っていたが、急に水着を着始めるなどの奇行に走る姿をみて「あ、残念なおにいさんなんだな」と悟る。
チョルト自体は話しかけやすいと思っているのか、同じ後衛職で横に立つ機会も多く、また、お使いを頼んだ際に自分がずっとほしかったカトレアの花冠を買って来てくれたため、それなりに懐いている模様。
とあるクエストの最中、やることがない後衛組でじゃんけんをたくさんしてもらった。そのため「あそんでくれるエルフ」として認識したため、めちゃくちゃ懐いた。

水着さえきてなければ普通にかっこいいお兄さんなのにな。

正式名「ローザ・ディ・エズメラード」

【効果】
〇魔力強化
　この魔剣を装備中、魔力が2点+される。

〇浸食ダメージ
　装備中、主動作を行うたびに呪い属性の確定ダメージを2点受ける。
　この効果でHPが0点以下となる場合、即座に気絶し10分後に浸食ダメージを回復した状態で目覚める。


【武器技能】
〇「S・S・I・P」
　MP:8　対象：1体　射程：30ｍ/起点指定　時間：効果参照　抵抗：効果参照
　概要：威力0ダメージ　属性：土

　正式名「スピーネ・ソット・イ・ピエッディ」
　魔剣を装備中のみ使用できる、土属性の妖精魔法。魔剣を地面に突き刺し行使する。
　抵抗された場合、ダメージは発生しない。

　地面から茨を生やし射程内の対象を拘束する。拘束された対象は、精神抵抗判定以外の一切の行動ができなくなる。
　拘束している間、1Rごとに主動作で再度MPを消費する必要があり、自身は精神抵抗判定以外一切行動が出来ない。
　ほかの行動をする場合、補助動作で拘束を解除する必要がある。

　複数部位を持つキャラクターに対しては、1部位のみ効果を発揮することができる。
　飛行中のキャラクターに対して使用した場合、拘束に成功すれば飛行していないものとして扱う。
　対象は、自分の手番に補助動作で脱出を試みることができる。

　精神抵抗判定を基準値として行為判定を行い、改めてこの魔法が行使されたときの達成値と比べあいを行う。
　対象がより高い達成値を得た場合、魔力点の魔法ダメージを受けて効果を消滅させることができる。
　
　この魔法は、すでに1体を拘束した状態でほかの対象に対し使用した場合、成否問わず消滅する。
　また、土の中の魔力を使用することでMPを消費することなく行使できる。
　継続したラウンドで拘束する場合は、通常通り主動作でMPを消費する必要がある。



〇「U・R」
　MP:-　対象：自身　射程：接触　時間：(冒険者Lv/2(切り捨て))分　抵抗：-
　概要：-　属性：光

　正式名「ウーティマ・リソーサ」
　魔剣を装備中のみ使用できる、光属性の妖精魔法。対象の胸に突き立てることで発動し、行使判定は行わない。

　使用を宣言した場合、宣言した手番は行動不可となり、次のラウンドから発動となる。
　発動時、対象のＨＰの最大値が強制的に15になり、MPが全て回復する。HPが15以下だった場合、15まで回復する。

　浸食ダメージは、効果時間中に限り0点となる。

　発動した場合、妖精魔法の回復魔法を使用する場合、回復効果を3倍し、MPも(回復効果/2)点追加で回復される。
　また、<魔法拡大/数>の技能を使用可能になり、気絶状態の対象のHPが0点以上になった場合、即座に立ち直ることが出来る。

　効果終了後、行使者は死亡する。

秘伝:治癒の極意─魔蓄─
回復魔法を使用しなかったターンに使用した魔法とは別に補助動作でMPを2消費する事で次使用する回復魔法の回復値を+4する。
回復魔法を使用するターンに発動する事は出来ない。
この効果は累積する。
味方のHPに作用する効果の魔法は全て回復魔法に分類される。


秘伝:大器晩成
シナリオにおいて入手出来る経験点が3割減る。一度のシナリオで2回成長出来る。

・ハーヴェス王国第一王子 アレクトス・ハーヴェス