“霊峰の矛神”レウストール
(第二の剣/大神:アルフレイム大陸)聖印と神像
聖印は雲の掛かった高山と、その雲を貫く一本の矛を意匠化したものです。
神像は、矛を構え堂々と立つ武人の姿をしています。足元に打ち倒した敵兵、もしくは山や崖を意匠化した足場を拵えることも多いです。
また、神になる前はドレイクであったとする説が有力なことから、ほとんどの場合、角と翼を持ちます。
神格と教義
神になる前のレウストールは、ダルクレムの親衛隊であったドレイクだったと言われています。神々の戦いを生き延びた彼は魔法文明初期の混迷の時代に、尚も力と強さを求め、人族や蛮族、猛獣や幻獣、現在ではほとんど記録の残っていない怪物たち、果ては僅かに地上に残った神々さえもを相手に、数えきれないほどの戦いを繰り返し、その果てに神格を得たとされています。
その教義は、自己の鍛錬と強さの追求にあります。彼は周囲に「ひたすらに己を磨き、誰にも辿り着けない孤高の頂にこそ、真なる自由がある」と説いたとされています。
力を得るために他者の富や命を奪い弱者を生贄にすることや、陰謀や策略を巡らせることそのものは否定していませんが、悦楽のために他者を虐げたり、気に入らない相手の粗探しに終始する行いは、結局のところ己の臆病さと弱さの発露に過ぎず、ただの逃避と堕落でしかないとして戒められます。
そうしたストイックな思想から、ゴブリンたち妖魔よりもトロールやケンタウロスのような戦士階級の種族に信仰されており、より上位の蛮族においては、ドレイクやディアボロにこそ信者が多いとされています。
人族の中でも、力を磨き、強さを追求することに魅せられた戦士や冒険者たちに信仰されており、珍しいところでは、自己鍛錬と研磨を第一とすることから、職人や研究者、哲学者にも信者がいるとされています。
格言
「拳を握れ。得物を手に取れ。それなくして追求の道は始まらぬ。」
「弱者の血肉は糧となる。だが、強者の血肉はより一層の糧となろう」
「汝の道を極めるために邁進せよ。何者にも辿り着けぬ孤高の頂、無窮の境地にこそ、真なる自由がある」
備考
他の神々との関係においては、かつての主君たるダルクレムには崇拝の念を抱きつつも、やがて超えるべき相手と見ているとされます。そうした考えを見通されてるからか、ダルクレムも彼を重用しつつも、敵対するとなれば真っ向から叩き潰すつもりでいるようです。一方で、他者を虐げる悦楽に酔いがちなニバセプスとは、その思想の違いから、お互いに品のない相手として折り合いが悪いとされています。
また、守りを得意とし盾をシンボルとするイーヴやアールマータを、戦士としてライバル視しているとされ、レウストール信者たちも、この二柱の信者相手には、より一層、激しく戦う場合が多いようです。レウストールは快楽目的で他者を虐げることはありませんが、力を得るために必要とあらば大勢の犠牲が出ることを躊躇わないため、イーヴたちからは危険な相手と見做されています。
特殊神聖魔法
- 2
- ≫△【センス・ウォー】
- 消費
- 3MP
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 1時間
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 戦闘や紛争に対する知識を得て、それらを鋭敏に知覚する。
- 効果
術者は、戦闘や紛争に関するとGMが判断した、観察判定パッケージ、知識判定パッケージ(⇒『Ⅰ』123項)に属する判定、聞き込み判定、魔物知識判定に+2のボーナス修正を得ます。この効果は、魔法が行使されてから最初に行う、効果対象となる行為判定に対して自動的に発生し、その1回で魔法は解除されます。
魔物知識判定へのボーナス修正は、術者のプリースト技能レベルが7以上の場合のみ適用されます。
- 4
- 【タクティカルウェポン】
- 消費
- 4MP
- 対象
- 1体
- 射程/
形状 - 2(20m)/
起点指定
- 時間
- 3分(18ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 対象の武器に属性を与え、物理ダメージ+2点
- 効果
相手の弱点を的確に突くために、武器を変容させます。
対象が近接攻撃、遠隔攻撃を行うとき、その攻撃で使う武器を魔法の武器として扱い、それが発生させる物理ダメージを+2します。
さらに、それらの攻撃に「炎」「水・氷」「土」「風」「雷」「純エネルギー」「断空」「衝撃」のいずれかの属性を与えます。与える属性は、魔法を行使するときに術者が選択します。属性を与えないという選択はできません。
- 7
- ≫△【アンタゴニズム】
- 消費
- 8MP
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 一瞬/
3分(18ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 属性
- 呪い+精神効果
- 概要
- 戦闘体制へと移行し、戦闘能力を引き上げる
- 効果
術者の肉体と精神を即座に戦闘に適したものへと作り変えます。
術者は生命・精神抵抗力判定に+2のボーナス修正を得、発生させるあらゆる物理ダメージ、魔法ダメージを+2点します。さらにあらゆる精神効果属性の効果を受けません。
ただし、術者はいかなる状況に陥っても、敵対するキャラクターが周囲に存在する限り、戦いを止めません。
- 10
- ≫【スピアロッド】
- 消費
- 6MP
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- ダメージ魔法の行使判定を、命中力で行える。
- 効果
極限の集中により槍を杖に見立て、振るう動作そのものを魔法の行使と一体化させます。
術者が効果時間中に魔法を行使するとき、それがダメージのみを与える魔法である場合、術者が装備しているカテゴリ〈スピア〉の武器1つと習得している戦士系技能1つを指定し、その武器による命中力を基準値として魔法を行使できます。
この魔法行使におけるボーナス・ペナルティ修正は、命中力判定ではなく魔法行使判定に対するもののみが適用されます(例外的に指定した武器が持つ命中力判定へのボーナス・ペナルティ修正は適用されます。また、【ブレス】などで行使者自身の器用度ボーナスが変化した結果により命中力が増減した場合、その修正が適用されます)。
この効果を受けて行使された魔法でダメージを与える場合に参照する魔力の値は、通常の魔法行使と同じく術者の魔力を参照します。
この効果は、ダメージを与えない魔法、ダメージ以外にも効果が付随する魔法、「時間:一瞬」以外の魔法には適用されません。
- 13
- 【マーシャル・マスター】
- 消費
- 8MP
- 対象
- 1体
- 射程/
形状 - 2(30m)/
起点指定
- 時間
- 3分(18ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 一時的に戦闘特技を得る。
- 効果
レウストールの祝福により、無窮の境地を垣間見せ、対象を一時的に武術の達人にします。
対象は効果時間中、《ターゲッティング》《鷹の目》《全力攻撃Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ》《必殺攻撃Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ》《牽制攻撃Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ》《薙ぎ払いⅠ/Ⅱ》《鎧抜きⅠ/Ⅱ/Ⅲ》《牙折り》《魔力撃》《マルチアクション》の戦闘特技うち2つを一時的に習得します。
戦闘特技習得の前提は守られねばなりません。この時、《ターゲッティング》と《鷹の目》を習得させるといったように、一方の特技を習得することで、もう一方の特技の前提を満たしたのなら、両方とも習得させることができます。また、《全力攻撃Ⅱ》などの置き換え特技を習得する上で、冒険者レベルの増加による戦闘特技の習得枠の獲得は必要ありません(置き換えの条件さえ満たしていれば習得できます)。
魔物データのキャラクターの場合、この効果による戦闘特技習得の上で参照する習得している冒険者技能は、GMが適切であると判断したものを習得しているものとします(無論、各技能レベルの上限は必ず魔物レベル以下であるべきです)。
この魔法の効果は、例外的に重複します。複数回行使されれば、複数の戦闘特技を習得できます。