代々踊り子の家系として、剣舞を受け継いでいた。
とある日、奇妙な夢を見る。
街へ親と出かけている時、突然グラスランナーが駆け寄ってきて、何かを言い、意味を問う暇も無く去ってしまう、そんな夢。
何を言っていたかまでは思い出せないが、その夢が妙に現実味をおびており、意識の外へ押しやろうとしてもできなかった。
そんな奇妙な夢を見た日から1週間後、親と一緒に街へと出かけることになる。
その街は、夢で見た街と同じで、一瞬怯む。
だが、来てしまったものは仕方がないと、親の手をしっかりと握り、人通りが多い道を歩く。
道の端に、まるでそこに存在しないかのように立っていたグラスランナーが、突然かけよってくる。
前に立ちはだかり、じっと見つめ、一言。
「あなた、そのうち歌になるね。」
意味を問う間もなく、グラスランナーは走り去ってしまう。
あの、意識の外へと追いやろうとしていた夢と同じだった。
しかし、歌になるとはどういうことだろうか？
親に手を引かれながら、ずっと考えていた。
そんな体験から、1ヶ月の時が過ぎたある日。
踊り子の家系の最終到達点である、剣舞の型を我流化し、実践で使えるようにするための修行をしていた時、蛮族と遭遇する。
1体だけだったのもあり、実力を試すにはいいだろうと高を括り、切りかかった。
だが、自身が思っていた以上に蛮族は強く、何とか倒すも、意識を同時に失ってしまう。
気がつくと、草原に立っていた。
風に乗って歌が聞こえる。
歌は、自身の名前が入っており、冒険者として依頼をこなしていくというものだった。
そして、最後の方は、自身の名前が繰り返される。
ゆっくり目を開けると、見慣れた天井だった。
隣には、親が泣きそうな顔で自身を見ている。
話しを聞くには、いつもの練習している場所で、瀕死の状態で倒れていたのを発見し、直ぐに連れて帰り、治療して今に至るのだとか。
その日から、1人で稽古場に行くのは禁止されたが、特に支障はなく、剣舞の最終形を会得する。

成人すると同時に、親から、冒険者となって更に腕を磨くよう言われる。
臨死体験で聞いた歌のこともあり、特に抵抗なく受け入れ、冒険者となる。

A6-3　予知夢を見たことがある
A3-3　奇妙な予言をされたことがる
A2-1　臨死体験したことがる

冒険に出た理由
3-3　親に言われて

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