子供の頃に村が蛮族に襲われて両親を失い孤児となった私は、王国の孤児院で暮らすことになりました。幼かった私には、自分に何が起きたのかを理解できていませんでしたが、年を重ねるごとに段々と理解していき、誰かを護れる、そんな存在になりたいと思うようになって私は騎士を目指すようになりました。
　そんな風に正義感が強かった私は13歳の頃に、学校の先生に理不尽な言いがかりを付けられていたアビーを助けて、そして仲良くなります。
　14歳の頃に、アビーが冒険者として働きながら学校に通っていることを知り、彼女の力になりたい、彼女を守ってあげたいという気持ちから騎士ではなく冒険者になりました。
　15歳の私の誕生日には彼女から告白を受け、相思相愛だった私達は恋人に。もう、知らなかったんですか、アビー。とっくの昔から私はあなたのことが好きになっていたんですよ？
　さて…学校を卒業し、冒険者としても順調に成長して幸せな人生を送っていた私達だったのですが、ある日事件が起きます。アビーが魔神を完全開放しているところを目撃したのです。もちろんすぐにアビーに問いただしました。
　…アビーは、私と出会う前から魔神を完全開放するために様々な願い事を叶えて貰っていたというのです。そんなことをアビーがしているとは信じたくなかった、知りたくなかった。アビーはこの行為をこれからも辞めるつもりはないと言いました。今まで何度もやってきたから…もう止まることができないと。これ以上魔神の被害を増やさないために、アビーの罪が増えないようにするために…殺すことを決意しました。
　私が目を覚ましたのはそれから1ヶ月後でした。私は…負けました。彼女に勝てなかった。私は彼女を止めるためにあの日起きたことをギルドに伝えようとしました、でも出来なかった。アビーには幸せでいて欲しい、生きていてほしい…そんな思いがあったせいで、私は負けてしまったし皆に事実を伝えることができなかった。
　アビーは居なくなっていました。どうやら、ランドールを出て別の地方へ行ったそうです。私を置いて。

　最近、私が私でなくなるような、そんな不思議な、恐ろしい感覚があります。私はどんな人でしたか…。私は何を目指していましたっけ。私は何がしたかったんでしょうか。私は………私は？……………こんなおかしな感じがするのはアビーがいないからです。アビーに会わなければ…アビーに…アビーに…………

　やっと会えた………私は世界よりも貴方のほうが大切です。だから…もう置いて行かないでくださいね？

　あ、アビーが冒険者をやめてしまったとのことですので、私も冒険者を辞めようかと思ったのですが……私レベルの人間が辞めると大騒ぎになるらしいので、殉職したという形で姿を消しました。普段は身バレを防ぐために髪の色を変えたり、コートを着たりして顔を隠しています。

アビスカース

・のろまな
戦闘開始処理の「戦闘準備」をいっさい行えなくなる。

コネクション

ダークドワーフとの顔見知りコネクション

入門流派

ヒアデム魔力流転操撃

冒険者ランクについて

　ギルドには所属していないですし、殉職したことになっているため意味はないです。