容姿・経歴・その他メモ

シャーリの生家は地方一帯に名を轟かせる豪商であった。
幼少の頃は両親と過ごす時間は短かったものの、使用人に囲まれ、欲しい物を与えられ、何不自由の無い暮らしをしていた。

状況が一変したのは10歳を過ぎた頃だ。
親に「紹介したい人がいる。」と言われ、一人の男性と会う事なる。
それは、豪奢な服に身を包んでいるものの、肥え太り、汗にまみれ、涎を垂らし、血走った目をしていた。
体臭もひどく、同じ部屋にいるだけで不快だった。
「ブヒヒ、素敵な子だぁ。たぁっぷり可愛がってやるからねぇ。ブヒヒヒ」
声も下品だ。生理的嫌悪感を感じる。
「どうしてこんな気持ちの悪い奴に会わなければならないのだ！」と心の中で憤慨し、父へと抗議の視線を向ける。
すると死刑判決が言い渡された。
「良かったな。気に入って貰えたぞ。彼はお前の結婚相手だ。たっぷり可愛がってもらいなさい」
シャーリの頭は真っ白になり、そのまま気絶する。相手の男にもそのまま帰って貰う事となった。

その翌日から、シャーリはふさぎ込むようになった。部屋に籠り、人との接触は使用人とのやり取りのみ。
表向きは「おめでとうございます」と皆が祝福《のろい》の言葉を送って来るが、裏では「変態ロリコンの貴族に嫁ぐとは、お労しや」と同情されていた。
最初は体調が優れない等、適当に言い訳をつけて変態貴族との面会を断っていたものの、日に日に親からのプレッシャーは強くなってくる。
紹介されてから1年が過ぎた頃だろうか、仲の良い使用人から「次は無理やりにでも引き合わせるらしい」という話を聞き決心する。
「身分も今の生活ももういらない！旅に出て自由に生きて自由な恋愛をする！！」
そしてシャーリは家を出た。世間知らずだった為苦労することもあったが、戦士としての才能があったようで、冒険者として生きていける程度には生活基盤も整えることができた。
「なんだ、どうなる事かと思ったけど案外どうとでもなるものね。自分が思うままに生きればいいのよ！」

家族は家出をしたシャーリを探している。許嫁であった貴族を怒らせてしまった為、かなり危うい立場にいるらしい。
しかし彼女はどこ吹く風と人生を謳歌している。「今度は本当に好きになれる素敵な旦那様を探すのだ。」と、冒険生活に新たなる出会いを求めて。

許嫁と紹介された男を連想させる為、野生の豚などの生き物は苦手。
とは言っても足がすくむ等と言った事は無く、魔物として現れたなら容赦なく叩き潰すことはできる。

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