操霊魔法(禁忌)
- 17
- 【デミ・リーンカーネーション】
- 消費
- MP80
- 対象
- 全エリア(半径100m)/
空間
- 射程/
形状 - 2(50m)/起点指定
- 時間
- 特殊
- 抵抗
- 必中
- 属性
- 呪い
- 概要
- 範囲内の生物を殺害し、輪廻させる。
- 効果
範囲内に存在するうち、術者が指定する任意のキャラクターすべてを殺害し、強制的に輪廻させます。この効果は魔動機にも有効で、その場合、対象となった魔動機は呪いによって動きを止めてしまいます。この魔法で殺害された場合、その死体は【リザレクション】などによる蘇生を一切受け付けません。また、このとき、殺害されたキャラクターは即座に穢れ表(⇒『Ⅰ』210頁)を+4で参照し、魂に"穢れ"を得たまま転生することになります。つまり、次に生まれる時には必ずナイトメアもしくはウィークリングなど、生まれながらに"穢れ"を得ている種族として生を受けることになります。これは、PCであった場合も同様です。
転生前の記憶を取り戻すことについては、神聖魔法の【リーンカーネーション】(⇒『Ⅲ』158頁、『MA』100頁)のように、ある年齢(以下の表を参照します)に達するか、【リムーブ・カース】(⇒『Ⅰ』265頁、『MA』97頁)による達成値の比べ合いを要します。達成値 記憶を取り戻す年齢 ~90 自然には取り戻さない 91~94 30歳 95~98 20歳 99~104 10歳 105~ 5歳 また、この魔法で殺害されたキャラクターはおおよそ同じ時期に転生しますが、それが翌日なのか、数百年後なのかは、術者にもわかりません。
転生したキャラクターは、その"穢れ"の影響をはじめから身に宿すほか、身体の何処かに無限を意味する捻じれた輪とよく似た痣が現れます。
この痣や魔動機等における呪いは、【リムーブ・カース】等による達成値の比べ合い、もしくは術者の死亡並びに発動体の破壊によって解除することができます。ただし、"穢れ"は変化しません。
この魔法を行使するには3人以上の術者が必要であり、また行使に1時間を要します。達成値は、術者それぞれが魔法行使判定を行い、その達成値の合計を参照します。
由来・逸話など
古代魔法文明時代に生み出されて以来、究極の禁忌とされてきた操霊魔法の真髄です。人の器を超越した操霊術者でなければ扱えず、またその恐るべき効果ゆえに人々からは忌避され続けてきたため、現代でこれを知る者はほんの一握りでしょう。もしこれを現代で、例えば街中などで行った場合は、終身刑や死刑では済まない罰を受けることとなることは間違いありません。
生み出された背景として、現代でも嘆かれる、神からの声を聴けない神官たちの慟哭を語らずにはおけないでしょう。そうした神官たちが、どうにか神の奇跡を魔法で再現できないかと悪戦苦闘した結果が、この悍ましい禁忌なのです。
この魔法の研究には第二の剣から神格を得た"不死の女王"ツァイデス神の神官が深く関わっており、そのためどうにもこの魔法の犠牲になった者にはツァイデスの聖印が痣として刻まれてしまうようです。操霊魔法でありながら神に愛されたこの魔法は、ある意味で、当初の目的である奇跡の再現を達成できたといえるのかもしれません。もちろん、イグニスから生まれた神々に愛されることを他の神官が望んだか否かは、もはや知る由のないことですが。