錆び果てたデススティンガー
- 知能
- 命令を聞く
- 知覚
- 機械
- 反応
- 命令による
- 言語
- なし
- 生息地
- 遺跡
- 知名度/弱点値
- 13/20
- 弱点
- 物理ダメージ+2点
- 先制値
- 19
- 移動速度
- 25(多脚)
- 生命抵抗力
- 20 (27)
- 精神抵抗力
- 18 (25)
攻撃方法(部位) | 命中力 | 打撃点 | 回避力 | 防護点 | HP | MP |
---|---|---|---|---|---|---|
なし(頭部) | ― | ― | 16 (23) | 13 | 104 | ― |
押しつぶし(胴体) | 17 (24) | 2d6+16 | 18 (25) | 13 | 145 | ― |
ヴァイスクロー(右鋏) | 19 (26) | 2d6+17 | 17 (24) | 12 | 141 | ― |
ヴァイスクロー(左鋏) | 19 (26) | 2d6+17 | 17 (24) | 12 | 141 | ― |
蹴り(右脚) | 18 (25) | 2d6+15 | 15 (22) | 10 | 119 | ― |
蹴り(左脚) | 18 (25) | 2d6+15 | 15 (22) | 10 | 119 | ― |
銃剣(尻尾) | 20 (27) | 2d6+20 | 18 (25) | 10 | 104 | ― |
- 部位数
- 7(頭部/胴体/右鋏/左鋏/右脚/左脚/尻尾)
- コア部位
- 胴体
特殊能力
●全身
[常]ターゲッティング
乱戦に飛び道具を射ちこんでも誤射しません。
[常]低知能
自己で判断する裁量がある場合、「知能:動物並み」に従って自己判断を行います。但し、絶対に逃亡しません。
省略された特殊能力
[常]機械の身体
●頭部
[常]頭部センサー
古いモデルであるため、全身に感覚器を配する事が出来ず、センサー類の7割が頭部に集中しています。それ故にウィークポイントとなっていました。改修によって装甲厚を増やす等の措置が取られましたが、根本的な解決には至りませんでした。フレーバーテキスト
すべての部位に「[常]鷹の目」を習得させます。
[部位:頭部]のHPが0以下となった場合、この能力は失われます。
[常]目潰し
[部位:頭部]のHPが0以下になった場合、すべての部位は行動判定に-3のペナルティ修正を受けます。
●胴体、右脚、左脚
[主]タイタンスタンプ/18(25)/生命抵抗力/半減
その場で大きく跳躍し、着地と共に衝撃によって周囲を吹き飛ばします。しかし、錆に蝕まれ、滅びゆく身に鞭打つ行為でもあります。フレーバーテキスト
「射程:自身」で「対象:1エリア(半径6m/20体)」に「2d+34」点の衝撃属性の物理ダメージを与え、抵抗に失敗した対象を転倒させます。
この能力は連続した手番に使用できず、使用すると[部位:胴体][部位:右脚][部位:左脚]に「10」点の衝撃属性の魔法ダメージを受けます。
この能力は[部位:胴体][部位:右脚][部位:左脚]の全てが主動作を行っていない状態でのみ使用でき、使用すればそれらの全てが主動作を完了します。
この能力は[部位:右脚][部位:左脚]のいずれかのHPが0以下となると使用できません。
●胴体
300年という時間は、余りにも長すぎたのです。先日の"仕事"は激しく、外れかかっていた胴体後部の銃塔が遂に破損、脱落してしまいました。 「[主]チェインガン」を持ちません。省略された特殊能力
[常]破損
フレーバーテキスト
●右鋏、左鋏
[常]連続攻撃
攻撃が命中した場合、同じ対象にもう1回攻撃できます。2回目の攻撃が命中しても、この効果はありません。
[主]チェインガン/18(25)/回避力/消滅
カテゴリ〈ガン〉による射撃攻撃を行います。「射程:1(10m)」で「装填数:6」であり、「2d+12」点の魔法ダメージを与えます。
●右脚、左脚
[常]踏み倒し/17(24)/生命抵抗力/消滅
蹴りの攻撃が命中した対象は、その場に転倒します。キャラクターは望むなら生命抵抗力判定の代わりに腕力判定(⇒「Ⅰ」122頁)でこの効果に対して対抗してもかまいません。
[常]攻撃障害=不可・+4
大きさが攻撃を妨げます。
[部位:胴体]は近接攻撃の対象にならず、また、遠隔攻撃に対する回避力判定に+4のボーナス修正を得ます。
[部位:右脚][部位:左脚]のいずれかのHPが0以下となった場合、この能力は失われます。
[常]擱座
[部位:右脚]または[部位:左脚]のHPが0以下となった場合、[部位:頭部][部位:胴体][部位:右鋏][部位:左鋏][部位:尻尾]は回避力判定に-2のペナルティ修正を受けます。
双方のHPが0以下になったなら、ペナルティ修正は-4になります。
●右鋏、左鋏、尻尾
[主]装填
その部位にある大砲/チェインガンの弾丸を完全に装填します。
●尻尾
[常]死角からの反撃
[部位:尻尾]を除くいずれかの部位が近接攻撃の対象になった場合、その部位の回避力判定の代わりに尻尾による命中力判定を行えます。《カウンター》(⇒「Ⅱ」236頁)に準じて処理を行います。失敗時には、回避力判定を行うはずだった部位がカウンター失敗時のダメージを被ります。
この効果は10秒(1ラウンド)に1回しか使用できません。
[宣]テイルスイープ
自身の存在する乱戦エリア内の任意の5体までに、尻尾を用いた近接攻撃を行います。
この能力は連続した手番に使用することはできません。
省略された特殊能力
[主]大砲/17(24)/回避力/消滅
カテゴリ〈ガン〉による射撃攻撃を行います。「射程:2(50m)」で「装填数:1」であり、「2d+20」点の魔法ダメージを与えます。
[補]拡散弾
装填している弾丸を「対象:1エリア(半径4m)/10」を攻撃するものに変更します。射程と打撃点は変わりません。
戦利品
- 自動
- 希少な魔動部品(900G/黒白A)×7
- 2~6
- 未知の魔動部品(2400G/黒白S)
- 7~12
- 掘り出し物の魔動部品(7600G/黒白S)
- 13~
- 歴史ある中核部品(25000G/黒白SS)
解説
魔動機文明中期、最強の名を欲しいままにしていた魔動機兵、それがデススティンガーです。
当時、まだようやく実戦投入可能となり、模索の段階にあった魔動機兵というジャンルの中で、突然産み落とされた全長20mという巨体と圧倒的な重武装を施されたこの機体は、事実上の移動要塞として、最強の名に恥じない戦闘力を発揮しました。
しかし、時代が下るにつれ、この機体も旧式化していきます。
バルバを始めとする航空機兵を中心とした高速な戦場についていけず、列車網に乗れない程に大きく鈍重で、部品点数の多さから金食い虫で整備士泣かせ。それでも戦闘力は一級品でしたが、より洗練された戦略兵器「コロッサス」が魔動機文明後期に登場するとそれがトドメとなり、彼らと入れ替えられる形で除籍、民間へと払い下げられていきました。
彼はその中の1体であり、中期の人族の拡大戦争から、後期の平和な世界までを見守り、現在に至るまで、1300年に渡って生き延びてきました。後期に軍需品を生産する会社に払い下げられると、そこの看板兼警備として、同社の一番工場に配備されました。かなり労り、可愛がられていたようで、何度も修理され、時には同種の機体からパーツを剥いで補修に充てられたりした記録もあります。末期になると交換用のパーツの入手も難しくなったようで、手作業で作られたパーツを装着している箇所も見受けられます。
そして、今から300年程前、大きな災害が工場を襲いました。後世では〈大破局〉と呼ばれるそれです。
その際に、一番可愛がってくれていた整備士から、彼は仕事を賜ります。
曰く、これから、社員も、工員も暫く戻ってこれないこと。
曰く、その間に工場に侵入しようとする不届き者がいた場合、実力を以て排除すること。
曰く、自分達が戻ってくるまで、いい子で待っていること。
そして――
その機械は知能の低い思考回路で不思議に思っていた。あれから300年、待てど暮らせど、工場には職員がやってこない
自分がしっかり仕事を果たしても誰にも褒めて貰えない。赤くぼけた電子処理の世界を見つめながら、彼は考えていた……
不意に、身体に感がある。何か軽い物が乗った感覚。
そう思った瞬間、センサーが隠蔽されてはいるが熱感を探知し、背に人型の何かが飛び乗ったのを感知した。衝撃に古びた機体が、悲鳴を上げる
古く点検されていない身体。自己保全機能も既に全てが経年劣化で壊れ、錆に蝕まれた巨体は全盛の動きを果たすことは叶わない
それでも、彼は刻まれた職務を果たすべく咆哮を上げ、激しく機体を揺する。関節が絶叫の軋みを上げ、装甲の欠片が禿げ落ちようとも
それが彼の、存在意義なのだから