容姿・経歴・その他メモ

冒険者としての節目として、中々な成功を収めた。
一度、振り返るためにここに記す・・・かっこつけすぎかな。まあ、このくらいは。


まず最初からか、生まれについて。
私はナイトメアだ。だが母さんは生きている。今だから思うが本当に立派な母親だ。
親父はあったこともない。話によると生まれると同時に流行り病でくたばったんだと。

母さんは女手一つで育ててくれた。尊敬してる。
だが故郷はティダン信仰の色が強かった。特に末端のティダン神官共は厄介だった。
表立って暴力は振るってこないが家に嫌がらせが相次いだ。
私が大きくなるにつれてだ。母さんは気にしなくていいと言ってくれたが・・・

15の時に家を出た。母さんには黙って。
・・・悪い事はしたと思うが、あれ以上私がいても迷惑をかけるだけだから。仕方がなかった。
と、思いたい。




少し離れたところで冒険者を始めた。
今思えばこれが失敗だった。もっと遠くで始めればよかった。
あー、最初のPT・・・今のPTと組む前の話だ。
その時は戦士として前を貼っていた。その時の相棒は格闘家だった。
そして後ろには魔法使いと神官。
私は張り切っていた。絶対に守り切ってみせると。

蛮族に対して、ひいては穢れに対して恨みが強いやつらだった。
当然ナイトメアであることは隠していたが・・・

手慣れてきたとき、後ろからの蛮族の襲撃の際、魔法使いを庇った。
庇った時に下手を売った、帽子が破られた。

バレた。まあ蛮族自体は難なく撃退できたが。
庇った魔法使いがその後激怒した。
「信じていたのに」「所詮は穢れ」「二度と目の前に現れるな！」

詰め寄られ、崖に突き落とされた。
あぁ、そうかやっぱり自分が悪いのか。生まれたことが間違いだった。
なんて思いながら意識を手放した。ろくでもない人生だったなと思いながら。

後日聞いた話だが、戦士を不慮の事故で失った3人のPTは壊滅したらしい。
おぞましい蛮族に襲われて。




目が覚めた。結構な高さだったが、奇跡的に命はあったらしい。
介抱されていた。目の前にはリカントの女性。背丈は小さいが・・・
足が思うように動かない。思考も鈍っている。視界もぼやけてる。

恥ずかしながら、女性・・・ステラに気が付けば吐露していた。母親と被ったのかな。
背丈も似たようなものだし。
ステラのほうの過去も聞いた。彼女もなかなかの物を背負っている。

普段の様子は太陽のように輝いているのにだ。私は彼女に魅了された。
この子の笑顔だけは絶対に曇らせない。
母さんも、前のPTも守れなかった自分だけど、今度こそは。絶対に。

足が動かないなら別の方法をとる。彼女の強みを最大限に生かせるように。
彼女が望むのなら料理だって覚えよう。
・・・せっかく作っても微妙なこと言われるけど！いいよ頑張っていつか美味しいって言わせてやるから。

・・・話が逸れた。兎に角！私は彼女を守って見せると、そう誓いを立てた！
面と向かっては、まあ・・・うん。
とりあえずそんな感じかな。ここらで〆るか。

同性の家族がいない　命を救われたことがある　故郷にいられなくなって

花を求めて

さて、今日もとてもいい日だった。
生意気な蛮族に別に母殺しなんて揶揄されたが。
残念ながら母さんはそんなヤワじゃないんだよ。

まあ、傷つけたのは事実だろうし、相当な苦労があっての命だろうがね、それでも母さんは生きている。
母殺しに私をさせなかった母さんに最大限の敬意と感謝を。

さて本題。ステラの様子だ。
いつもながら彼女は立派だ。何事にも真っ直ぐ向き合ってる。失敗も多いが時たま本当に驚かされる鋭さを持っている。

そして戦闘中のあの激しさ。いつもながらあの愛情表現は心臓に悪い。
本当にすべてを投げ打って彼女に甘えたくなる衝動にも駆られるが…まあ当の本人は覚えてないからね。
覚えてたらそれはそれで面白そうだけど。

そして例のメリアの里での件。
私自身、少しばかりあの素晴らしい光景を見て昂っていたんだろう。
いつか、家を建てた時に庭を花で埋めつくそうと。
…よくもまあ、あんなことを平然と言えたなって今になって思う。

そして彼女はキキョウの花がいいと、そう言っていた。

キキョウの花。

花言葉は確か、気品、誠実…変わらぬ愛に永遠の愛、だったかな。

ステラがこの花言葉を知っていて言ったのかどうか分からないけど、なんともまあ、ナイトメアである私にピッタリじゃないかってね。

ナイトメアの寿命は記録に残されていない程長く果てしない…だよな、多分。
実際15の時から一切見た目が変わっていない所を見ると信憑性もありそうだ。
…このままステラと一緒にいれたとして、きっと私はいつかまた、1人になるだろう。

元々穢れた身、輪廻転生できるとも思っていない。
ならどうするか？このキキョウの花のとおり、誠実に、あなただけを愛するために。
1人残されたとしても毎年、庭に満面のキキョウの花を咲かせて見せよう。

ステラがいなくなったとしても。いつかまた、会えるとずっと信じて咲かせ続けると。

そう、心に決めた。
ま、ステラがここまで考えて言ってる訳では無いと思うんだけどね。


…ガーデニングか、勉強しなきゃな。

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