なりゆき

とある遺跡から発掘されたジェネレーターから起動されたルーンフォークの少女。
運が悪く起動に成功したのはウル･ヴァ･ドゥールの奴隷商人だった事で商品として自身は売られることとなった。
そして更に運が恵まれなかったのか買い手となったのはとある研究機関の研究者。
少女は実験体として余儀なくされる予定...だった。
しかしそこに現れたのは仮面を被り礼服やドレスを纏った不思議な集団。
研究者達はそもそも人で無く姿を変えてその集団と争ったのだ。
その後集団に保護をされた少女はスフハール聖鉄鎖公国で過ごすこととなる。
しかし魔神に付け狙われている事もあり今後危険地帯に居れば再び狙われることは間違い無いだろう。
そう判断をされた事で1度少女は軍事として優れているルーデンベルク帝国で戦うための訓練と言語の習得の為の留学を行う事になった。
少女が留学を行っている間に少しでも安全なギルド、出来れば無名で身分を隠せそうなギルドに入れるのが適切だと、そのようなギルドがあるかは分からないがとにかく探す必要があったのだ。

焔竜亭に所属する彼女は同時に帝国ルーデンベルクに身を寄せるエージェントでもある。
共に所属するグラド、セレスの3人でコルガナ地方を中心に活動をしていた。
主に国政は周囲の村の近況等を報告したりを彼女はしていた。
ギルド内に手紙配達の仕事もある事から特殊な業務以外ではよくこの依頼を受け手紙を携えて彼女は配達人として仕事を熟す。

ある日いつものように手紙を届ける最中1枚の手紙が彼女の運命を大きく変えることになる。

その手紙は古い便箋に包まれていて中の字は魔動機文明時代の言葉で書かれていた。
そこには鉱石と共に地図が挟まっていて配達人にはこの手紙を投げ込んで欲しいと書かれていた。

目的の場所に着くとそこには禍々しい雰囲気の異界の門が広がっていた。
それを当然知っている、奈落の魔域だ、この手紙の送り先は奈落の魔域...不気味に思いながらもソレを投げ入れる。

暫く待っていた、これも指示だ、手紙の配達人に課せられた指示、騙されていると、ソレは罠だときっと仲間が居たら言っていただろう。

けれど彼女にはどうしてもそれが罠だとは思えなかったから、信じるように待ち続けた。

何時しか魔域から飛び出すように何かが飛んで来る、瓶だった、中には便箋とまた鉱石が入っていた。

そしてもうひとつ、名も知らない送り人への感謝の言葉だった。

貴方の善意が許してくれると言うのならまた手紙を届けて欲しいと。

送り先の地図と共に...向かう先はとある鉱石の取れるとされる洞窟の中だった。