容姿・性格

容姿はメガネをしている優男。小さい女の子のような小魔を連れている。

性格は基本的に誰にでも優しく、言動を荒立てることがあまりなく大人しい。ただお金は好きで、ケチだったり報酬金に飛びついたりする傾向もある。好奇心が強く、特に魔神に関することの知識には貪欲。

外見や普段の言動からインテリで頭がよさそうに見えるが、実はあまり頭は良くない。記憶力があまり高くなく、何度も繰り返し読んだり経験を積まないと中々物事が覚えられない。
デーモンルーラーとしても扉の小魔が勝手に外に出たりと、魔神自体扱いきれてない印象を受ける。なので、パーティーメンバーからはかなり頼りなく見えてしまっている。

手先はかなり起用で、趣味で手芸をしている時もある。

扉の小魔「クローバー」

ハーバジルについている扉の小魔。
小魔らしい、かなり自由奔放な性格。適当なことを言ったり嘘をついたり、勝手に外に出たり。それらの行為を通してハーバジルの反応を楽しんでいるようにも見える。メスガキではなくクソガキ。
新たな契約をどんどんハーバジルに吹っ掛けてくるが、彼女の根本の契約は「この世界のいろんな場所の景色を見せること」であり、それを阻害する可能性のある契約は絶対に迫ってこない。

経歴

とある地主をしている富豪の家に生まれた。
兄弟の末っ子として生まれた彼は、勉強をしようとする意欲はあるが地頭が良くなく、家族や兄弟にも期待はされていなかった。

やがて、誰にも期待をされてないことを悟り反抗期に。座学を放り出し外に飛び出して遊ぶことが多くなる。
その時に、偶然森遊びをしていた時に見つけた洞窟で一人の少女とある老婆と仲良くなる。

その少女はハーバジルにいろいろなことを教えてくれて、特に魔神に関すること、魔神と人族の契約に関することが多かった。
何故その少女がそんなことを知っているのか、なんでそんな場所で一人でいるのか、そんなことはハーバジルには関係がなかった。その子といる間は、家族との仲の事も忘れることができたし、彼女に恋をしていたのかもしれない。

何年か経ち、少女はハーバジルに言った。
「私ね、もっといろんな世界が見てみたいの。こんな狭くて暗い世界じゃなくて、もっともっと広くて明るい世界。ハーバジル、あなたは私がそんなわがままを言ったら、付き合ってくれるかしら？」

ハーバジルは二つ返事で少女とその約束を交わした。その時に、約束の証として女の子から一つのペンダントを受け取る。
だが、そのあとすぐに家族にハーバジルが外で村の外れにいつの間にか住み着いていたらしい魔神使い達と仲良くなっていることが兄弟の告げ口でバレてしまう。

「一族から魔神使いと交流がある人物など出すわけにはいかない！ 」と家族から危惧され、彼は屋敷の自室に監禁されることになる。

その後、家族は嬉しそうに自室に監禁されているハーバジルに告げる。「外れに住んでいる魔神使い共は焼き討ちになったらしい。お前も早くあんな奴らの事は忘れて現実に帰るんだな」と。

ハーバジルの家族に対する微かな精神的つながりが切れる音がした。こんなことを喜々として告げる家族の元に自分は産まれたのか。あの子は死んでしまったのか。いや、そんなはずはない。探しにいかなければいけない。

ただどうすることも出来ずに部屋で泣いていると、少女からもらったペンダントが輝き、中から一人の小魔が飛び出してくる。

「泣き虫泣き虫の男の子さん？ 優しい私がここから出してあげようか？」

「ただ契約があるの！ それはあなたがこんな場所を飛び出して旅に出ること。そしてこの世界のいろんなものを私に見せること。それが契約できるんなら、あなたをここから出すだけじゃなくて、魔神の力を貸してあげるわ。約束できる？」

偶然か、それはまさにこの前少女から聞いた言葉と一緒だった。
彼女が焼き討ちになり死んだなんて信じられない。きっと生きていて、どこかで旅をしているに違いない。
僕は彼女と一緒に旅をする約束をした。こんな狭い屋敷で家族に飼い殺しにされるわけにはいかない。

彼は決すると扉の小魔と契約をする。屋敷を脱出した彼は、デーモンルーラーとしての修行を積みながら旅をし、やがて冒険者となった。

小魔との契約を遂行するため。そして、あの日約束したあの子を探すために。

ブルライト地方に来てから

ただでさえ忌諱されるデーモンルーラーである上に、彼自体の素質が高くないのか魔神自体も扱いきれてない印象を多くの人に受けさせ、彼とパーティーを組もうとする冒険者は少なかった。

そろそろここも去ろうか考えていたところ、ハーヴェスのアル名乗る人間とトトと名乗るタビットの二人組の冒険者に声をかけられる。

「陰キャ野郎！ ずっとギルドで本読んだり毛糸をいじって、それでも冒険者なのか！？ ちょっとついてこい！」
「まぁまぁ。そういう言い方良くないよ。このバカはこんな言い方だけど、手伝ってほしいのは本当なんだ。ちょっと一緒に行かないかい？」

それから、彼らと行動をたまに共にし、経験を積むようになる。
ある程度経験を積みデーモンルーラーとしても多少成長したところで、彼は再びアルとトトに声をかけられる。それはユーシズでのある現象の捜査依頼への同行だった。

人間関係

・洞窟で出会った少女
彼女は決してハーバジルに名前を名乗らなかった。何故あんな場所に老婆と共に住んでいたのか、魔神に関することを何故あんなに教えてきたのかも、まだハーバジルには分からない。
ただ後からデーモンルーラーの経験を積む中で分かったのは、彼女が幼少期のハーバジルにずっと教えていたのはデーモンルーラーとしての基礎であること。だからこそ、屋敷に監禁されていた時にデーモンルーラーとしての素質を見たしていた彼に扉の小魔が現れたことである。
まだ、この広い世界のどこかにいるとハーバジルは考えていて、あの日の約束を果たすために彼女を探し続けている。

・扉の小魔「クローバー」
基本振り回されている。毎日悩まされているが、決して憎くは思っていない。
誰もパーティーに入れてくれないと落ち込む彼をからかいながら元気づけているような様子もあった。
この子が何故あの子との約束と全く同じ契約を迫ってきたのか不思議に思っている。あの子と何か関係があるのか聞いたことがあったが、「それを教えるのは契約に入ってないんだけどー？」とはぐらかされたことがある。

・ハーヴェスで出会った四人組の冒険者たち。
メリアが二人、リルドラケンとルーンフォークが一人ずつのパーティー。新米の彼らが依頼で質問に来た際に、偶然この地方に出現する蛮族の本や新聞を読んでいたことから、彼らに助言をしている。
最近は新米パーティーの全滅も多いと聞き本気で心配をする一方、すぐにパーティーが組めた彼らを羨ましいとも感じていた。後にユーシズで彼らと再会することになる。

・アル、トト
1人でギルドでいたときに声をかけてきた二人組の冒険者。アルが人間の剣士でトトがソーサラーと操霊魔法使いのタビットである。
彼らにはなんだかんだ感謝する一方、ただでさえ小魔に手を焼いているのに彼ら二人も自由奔放で振り回されて頭を抱えることが多い。この二人と組むときはお金の管理などもしている。
彼らの腕にはかなり信頼をおいている。彼らもまた、ハーバジルの事は魔神使いとして頼りない一面も見ている中で信頼はしているようだ。

・ダグド
最近になってアル、トトと共に行動するようになった一人。馬使いのライダーの人間。
冒険者を襲う盗賊上がりとの噂のせいでパーティーを組む人がいなかった彼に、少し親近感を抱いている。
意外と優しい彼を見て、外見のせいで損をしているなぁと感じているが口には出さない。

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