・時代は魔動機文明期終末期、出身地は大破局で滅んだシャルザール共和国。ガメル神官の司祭の父親と機械整備士でもある魔動機師の母親の間に生まれた。
・両親がお金に携わる仕事をしていたため、彼へのいじめや彼を標的とした誘拐未遂事件が度々発生。次第に臆病で人見知りな性格になり、他人との関わりを避けるようになってしまった。
・父親はそんな息子を守ってほしいと神に祈り、神はそれを叶えるために天馬像に命を与えた。グロリア号と名付けられた天馬は普段は普通の馬のフリして、彼と仲良くなり色々と世話を焼いていた。彼もそれに感化され、少しずつではあるが元の明るい性格を取り戻しつつあった。
・ある日、グロリア号の散歩で街の外を散策しているとドレイクブロークンの少女と出会う。人とそう見た目が変わらない姿に警戒心が薄れ、お腹が空いていた少女にお菓子を与えたことで仲良くなった。この日からしばしば会うようになり、たまに両親に内緒でこっそりと国の色々な場所を案内するようになった。最後に別れるときにまた会うことを約束して少女と指切りげんまんをした。
・彼が10歳の時に大破局が勃発。父親は街の人々を逃がすために前線に立ち、母親は彼とグロリア号を逃がすために一緒に連れてテレポート装置の前まで来た。しかし蛮族の追手はすぐそこまで来ていた。母親は彼とグロリア号をテレポート装置で転移させ、自分は彼らを逃がすために最期まで戦い抜いた。聡明な彼はあのドレイクブロークンの少女が大破局の手引きをしたかもしれないと気付いてしまい、自分の愚かさで両親を失ったことに絶望して記憶を封印した。
・結局、テレポートは完全なものにはならなかった。彼とグロリア号が転移されたのはおよそ300年後のフィノア草原であった。
・今の彼の明るい性格は、記憶を封印する前の彼がなりたかった自分である。ガメル神官の聖印は両親の形見である。
・記憶を失う前から重度の甘いもの好きであり、かなり太っていた。コーラがお気に入り。記憶を失ってから頑張って瘦せた。
・デュエルモンスターズを嗜む程度に遊んでいた。使用デッキは「マドルチェ」。

　今日はいよいよ面接の日……！大手の会社ではなく新しくできた会社なら会計士が足りないと踏んで来ましたが、今になって雇ってもらえるか心配になって来ました……。もうコーラ瓶を5本も空けちゃいましたよ……。いいえ、グロリアが一緒なら何とかなりますよね！服装よし、髪型よし、台詞よし！それでは行ってきます！

　入社して1週間会計の研修をしてきましたが、今日から冒険者としても働きますよ！記念すべき最初の依頼は、魔剣の迷宮でした！　……ちょっと遅れてしまって僕の偽物が湧いていたのには少々驚きましたけど。
　魔剣の迷宮の中はジャングルになっていて、指定された獲物を討伐して素材を提出するのが攻略の条件でした。この迷宮を作っていた魔剣ハンターナイフは剥ぎ取りに使われるナイフで、その性質を反映したのかもしれませんね。しかし、魔剣の迷宮内でも食物連鎖や縄張り争いまであって凄かったですね……。
　そうそう、今回の仲間もみんな頼りになる人たちなんですよ！
　フラビア社長は独特な剣技で魔物を一刀両断していました！勇気一刀流と呼ばれるものみたいで、鉄道神王の神官戦士が使用する剣技みたいです。この世にはいろいろな戦い方がありますね。
　モグラさんは独特な喋り方ですが、レンジャーとしての知識と多彩な戦い方が特徴的な人でした！話を聞いている限り僕と同じ年齢ですけど、どんな生き方をしたらあんな風になるのでしょうか。
　クリスさんは鋭い太刀筋と斥候の技術が頼りになりました！後半は調子が良くなかったみたいですが、それでも強気に振舞えるのは彼女の強さが現れてますね。いつもお菓子を作ってもらってお世話になってますし、頑張ってほしいです。
　ヤツキさんはダウレスと共に炎の魔法で連携攻撃を繰り出すのが見事でした！探索も僕はグロリアの機嫌でできない時もありましたけど、ダウレスを操り真面目にこなしていましたし。僕も見習わないといけないですね。
　エリシャさんはガンで遠くからの狙撃を決めてくれました！言葉にはちょっととげがあるみたいですが、ヤツキさんの言う通り程々にスルーしてあげた方がいいかもしれませんね。
　これから僕たちの「Mighty Guardians（マイティ・ガーディアンズ）」の物語が始まると思うと胸がいっぱいです！明日も頑張りましょう！

　そろそろ会社の人達とも仲良くなれた気がします。話してみるとみんないい人ですし、一緒に戦う仲間ですから信頼関係も育んでおかないとですね！……クリスさんも随分クッキーを作るのが上手になって嬉しいですよ。
　今日も冒険者としてお仕事に行ってきました。なんでも、動物に乗った蛮族が暴れまわっているとか。今はまだ被害が出ていないようですが、こういうのは初動が大事ですからね！
　そうして探索を続けて見つけたものは、ブルファンゴに乗ったゴブリン達の珍走団でした。……あれを見ていると僕が最初にグロリアに乗った時を思い出してしまいましたね、グロリアはもう乗った瞬間に走り出すんですから大変だったんですよ。
　珍走団を倒し、親玉のアプケロスに乗ったゴブリンも倒し、……今日で一生分のゴブリンを倒したんじゃないかって思いましたね。僕たちよく生きて帰れたと思います。うん。
　連中のアジトを探索していると、奴らのボスと思われる推定ドレイクの男と遭遇しました。話が分かるようで見逃してもらいましたが、いずれあの男とはまた会う事になる気がします。
　ともあれ、今日も無事に帰ってこれました！もう疲れましたから日記を書いてお風呂に入って寝ましょう！

　交易生活：少し前から自費で交易を始めて、今日はついに200G利益が出ました！初は一番身近なコーラを使いましたが、思った以上に稼げてしまいましたね……。ですが、ここで慢心したらいけません。次は儲けた分の200Gでやってみましょうか。
　日記：そんな事を纏めていると電車が急停止し、線路上に魔域が出現したとの知らせが！準備を整えて突入すると、鬱蒼と茂る森の中に放り出されました。ハンターナイフを拾ったあの時を思い出しますね。
　魔域攻略は拾得物が沢山ありましたが、それ以上にトラブルがあって疲れましたね……。クリスさんが宝箱の罠に引っ掛かって全員が性転換してしまったり、エリシャさんが悪臭にやられて吐いたりしたり……。特に性転換が酷かったですよ、身長が低くなって鎧が重くて動けなくて男のアレが無くなったりで……。でも、男の人になったクリスさんはかっこよかったなぁ。
　魔域を守護する魔神は強敵でグロリア号も苦戦しましたけど、何とか無事に討伐して魔域を攻略できて良かったです！
　あと、魔域攻略中にレプラカーンの女の子のリブルダブル・パズルボブルさんを保護しました！彼女は魔動機師で他にも武器や防具の整備や錬金術の心得があるそうで、行く当てがない今は僕たちの会社に入って生活する事になりました。彼女のお話を聞いているとなんだかとんでもない所から来たんじゃないかと思いましたけど、どうなんでしょう？エリシャさんが彼女の面倒を見てくれるそうですけど、僕からも何かフォローしてあげてもいいですね。

　交易生活：個人的に続けていた甘味の商売がかなり軌道に乗ってきました！しかしそろそろ販路を拡大していかないと売り上げが頭打ちになりそうですね……。今のまま事業を維持するかどうか考えないといけません。
　日記：クリスさんがデュエルモンスターズを始めたみたいなので、モグラさん頼んで僕もやってみようと思います。なんだか懐かしい気持ちになるんですよね、僕は初めて見るのに。これが記憶の手掛かり……になるんでしょうか。
　今日は護衛の依頼を受けてきました！依頼人は僕と同じ成人したばかりの男の人で、名前はシンジさん。どうやら森の奥に住む女性のマリーゴールドさんを訪ねるそうでした。なんでも彼の父親が彼女の家を訪ねていたそうで、父親が亡くなった事を報告しに行くとのことでした。
　護衛の途中に暴れイャンクックが襲ってきたのが危なかったですね……。見つかった後の事を考えてなくて反応が遅れてしまいましたが、クリスさんがカバーに入ってくれて本当に助かりました。怒り狂ったイャンクックは本当に強くて、防御に徹してもなお社長が気絶まであと一歩まで追い込まれてしまいました。僕も仲間を危険に晒さないようにウォーリーダーを勉強しないとですね。
　護衛はなんとか終了し、無事にマリーゴールドさんの家まで到着できました。彼女はファミリアと数多のゴーレムを従えるウィザードで、そして実は名誉人族のラミアでした！話していて彼女がシンジさんの事を懐かしそうに眺めていたのが印象的でしたね……。そこまで彼と彼の父親が似ていたのでしょうか。
　シンジさんとマリーゴールドさんはどちらも旅に出るそうでしたので、会社に勧誘して一緒に働く仲間になりました！シンジさんは僕と同い年ですし放っておけないですし、仲良くしたいですね。

　交易生活：副業が順調すぎて怖いですね……。甘味があまり普及していない地方をターゲットにしたのはいいですが、もうそろそろ事業は現状維持にした方がいいかもしれません。もしも甘味が余ってしまったら僕が食べてしまえばいいだけの話ですけど。
　日記：最近はデュエルモンスターズが楽しいです！「マドルチェ」は可愛くて美味しそうというのもありますけど、思っていた以上に回していてしっくりくるんですよね。もしかしたら記憶を失う前の僕は決闘者だったのかも……。
　今日は牧場の真ん中に居座った男を何とかする依頼を受けました。男はミノタウロスウィークリングの決闘者で、決闘ができる人を呼ぶ為に居座っていたみたいでした。あまり話をしない男には苦労しましたけど、最後は彼を知っていたらしいモグラさんが決闘を引き受けてくれました。どうやら男は原典のカードの魔力を抑える為に決闘がしたかったみたいです。
　決闘は悪魔族を使用する男が圧倒していましたけど、モグラさんの決闘スキルが冴え渡り、蟲惑魔の罠戦術で男の戦術を全て封じて逆転勝利しました！これでもまだプロではないという話でしたから、デュエルの道は果てしないですね……。
　決闘が終わると男はデーモンの召喚の原典の力に飲まれて魔神になってしまいました。男は最初からそうなる事が分かっていたようでしたね……。魔神は僕たちが倒して、後には力を失った原典と斧が残りました。そうそう、クリスさんが今回からダークハンターになって投げナイフで戦う事になったのが驚きでしたね。ナイフを投げるクリスさんも恰好良かったですし……。後でプリンアラモードもご馳走していただきましたし……。
　全てが終わった後に亡くなった男の墓標を建てました。神官として人を弔ったのはこれが初めてで、上手にできたかは分からないですけど……。彼……バルト・アイエルンの来世が良きものになるように祈りましょう。

　交易生活：ついに順調に見えた副業で大損を出してしまいました。……正直、ここで躓けられたのはよかったと思っています。皆さんには心配をお掛けしましたけど、これを糧に頑張っていきたいですね。
　日記：今日は児童誘拐を繰り返す組織に突撃して捜索しに行きました。情報源はマリーゴールドさんで、なんでも急に拠点が氷漬けになったとか。誘拐事件なのに大事になってないところや、誘拐された子供が大丈夫かが心配ですね。冷気を警戒してリブルダブルさんに鎧を強化してもらいました。
　拠点は自然の洞窟を利用していたもので、外からでもわかるくらいに洞窟の中から冷気が漏れ出ていました。おそらく洞窟の中は丸ごと氷漬けに……。いったい何があったんでしょうか。
　洞窟に入ると、やはり周囲一帯が凍っていました。捜索すると子供用の服や物が出てきて、誘拐事件の実感が湧いてきましたね。凍った死体を簡単に弔おうとしたら実はアンデッドだったこともありましたけど、誘拐事件の関係者なら同情はできないですね……。
　探索を続けると誘拐された子供たちが無事だったのを見つけられました。気温を調整する魔動機がなければ危なかったですね……。子供たちはギルド員さんにお任せして、他に見つかった帳簿も後で正しく使える人に渡して頑張ってもらうことにしますか。
　最後に冷気の発生源と思われる場所に行くと、ローブの男と着物の少女が倒れていました。ローブの男は人攫いの元締めらしく、従えていた氷の魔神を盾にして少女を抱えて奥に逃げました。氷の魔神は社長がほとんど倒してくれてすぐに追いかけましたが……。男が少女を人質に取ったところで少女が目覚めてしまい、彼女から迸る圧倒的な冷気で男を凍らせてしまいました。洞窟が凍っていたのは氷の魔神ではなく彼女の仕業だったのですね。
　少女はクリスさんがお菓子で餌付けしたらすんなりついてきてくれました。クリスさんのお菓子は美味しいですからね。狐耳と尻尾の少女はマツユキさんというそうで、身寄りがないことからこれからはマイティ・ガーディアンズで働くことになりました。甘いものが好きなもの同士、これから仲良くしたいですね。

　交易生活：自分で事業を立ち上げようとクリスさんを誘って「菓子工房クリームストック」という甘味処を始めたはいいんですが、いざやってみると自分の計画性のなさと見通しの甘さが腹立たしくなりますね……。キングスフォールで人気のクレープをターゲットにしたはいいんですけど、調理や販売環境が悪かったか宣伝が足りなかったか立地が悪かったか競合他社が強すぎたか、お客さんはまばらでした。大赤字にはならなかったとはいえ、クリスさんの腕を生かしきれなかったのは僕のせいでもあります。次こそは挽回して見せます！
　日記：本当に全員生きて帰れてよかったですね……。ともあれ、今日の出来事を書いておかなくては。
　今日はアルショニア女王国で頻発している肉体労働者の失踪事件の捜査の依頼を受けてきました。騎士団から説明を受けてから現場に向かう途中に雑貨屋に並んでいた肉体労働者の男性にお話を聞くことができて、目の前の雑貨屋でモンスターゲートというエナジードリンクが流行っていることと知り合いの肉体労働者が失踪していることが聞けました。それにしてもあの時の社長の交渉は手馴れていましたね……、僕も見習いたいところです。
　失踪者が最後に目撃された現場と失踪者の自宅を捜索すると、エナジードリンクに細かく刻まれた魔人の種が仕込まれていたことがわかりました。雑貨屋に行くには顔が割れてるかもしれないと社長が案じて、雑貨屋の調査にはベルさんとシンジさんが動いてくれることになりました。電車の通信機のお陰でもありますけど、シンジさんも同じ冒険者として頼りになりますね。
　そして騎士さんたちと共に雑貨屋に家宅捜索に行くと、雑貨屋のバイトの人が爆発して、黒幕を追って地下に進むと隊長が部下の人に刺されてしまいました。どうやら部下が魔神に成り代わっていたためこちらの行動がすべて筒抜けになっていたようでした。
　黒幕のラーリス神官と魔神が襲い掛かってきましたが、本当に危なかったですね……。クリスさんに攻撃が集中して倒れた時はもう頭が真っ白になってしまいました。必死になってクリスさんを回復して皆の回復やモグラさんの挑発攻撃で戦局を立て直して、意識が戻ったクリスさんが神官にとどめを刺したときは本当に心から安堵したのを覚えています。……戦闘が終わった後感極まってクリスさんに抱き着いてしまいましたけど、本当に無事でよかったですよ。
　結局隊長さんは助かりませんでしたが、騎士の斥候の一人が情報源のために生かされていたので、依頼についてはなんとかなりました。ですが隊長さんを守れずクリスさんを危ない目に遭わせてしまったのは反省しなければなりません。もう二度と大切な人を失わないためにも、僕はもっと強くなって皆を守らないとです。

　交易生活：ついに！「菓子工房クリームストック」が軌道に乗り始めました！アルショニア女王国で地道な宣伝活動を続けていたら、行列ができるくらいにお客さんが来て、お菓子作り担当のクリスさんも売り子担当の僕とマツユキさんも最初から最後まで動きっぱなしでした……。でも報酬を渡したときのクリスさんはドヤ顔でかわいかったですね……。さてと、次にお店を開くときはクリスさんの負担を軽減するためにヤツキさんを誘ってみてもいいかもしれません。
　日記：今日も何とか生きて帰ってこれました……。疲れて寝る前に書いておかないと。
　いつものように食堂でエリシャさんの仕事の話や僕の事業の話をしていると、浮遊連峰にて巨大な獣を見たという報告があって、そちらの調査に赴くことになりました。エリシャさんの仕事が気になりましたけど、クリスさんに制されたので気にしないことにします。それにしてもリブルダブルさんが用意してくれた防寒着は新品同様で温かくてよかったですね……。
　浮遊連峰はヒスダリアの北に位置するだけあって雪山でとても寒い！冷たそうだったのでうっかり「ナイトメアの角を触りたい」と失言してセクハラ認定されるかと思われましたけど、クリスさんがあっさりと触らせてくれたのが意外でした。……小さいながらに力強さがある角でした。いったい何を書いているんでしょう。こんなものクリスさんに見られたら僕は死にます。
　襲い掛かってきたウルクススを倒したり謎の大型獣に食い荒らされたポポの死骸を調べたりして調査は順調に進んでいましたが、目標であるティガレックスが目の前から消えたことでなんと奈落の魔域がこの地に存在することが明らかになりました。奈落睨士であるモグラさんとヤツキさんは本当に奈落のスペシャリストですね……。ティガレックスが奈落の魔域の中にいるということで、やたらとイケイケなクリスさんに引っ張られて突入して討伐することにしました。
　……ティガレックスとは互角以上に戦えていたと思っていたんですけど、敵戦力を見間違えたか道中で消耗しすぎたか、皆のリソースが尽きる前に撤退することになりました。勝ち切ることができなかったのは悔しいですけど、自分の戦闘スタイルで皆を守り切れることは自信につながりましたからよしとしましょう。次こそは最後まで刈りきってくれますよ、周りのみんなが。
　帰る途中にハルサメというルーンフォークを拾いました。やたらと傲慢不遜でユーモアがあってよく出汁のきいたアツアツのおでんや激辛料理を勧めてくるよくわからない人ですけど、マイティ・ガーディアンズに入社するみたいなので賑やかになりそうですね。……ハルサメさんの屋台をやってみるのもありかも。菓子工房が一段落ついたら考えてみましょう。
　追記：18歳になったらエリシャさんにもらった小包を開けること。クリスさんがすごく警戒していたみたいですけど、いったい何の本があるんでしょう。

　交易生活：前々から計画していたクリスマス商戦への参入、ついに大成功を収めました！開店直後から大行列で昼前には全てケーキがなくなってしまったのはこれが初めてですよ！追加のコックとしてヤツキさんを雇ったり、菓子工房の広告をエリシャさんにお願いしたり、もちろんクリスさんも頑張っていただきました！社長にも列車の区画で菓子工房を開くことを許可していただけましたし、ここから「菓子工房クリームストック」を盛り上げていきますよ！
　そうそう、仕事が一段落した後はクリスさんを誘って他のお菓子屋の下見にも行きました！ヤツキさんとかも誘おうかと思ったんですけど、誘おうと思った人たちが皆さん急に予定が入ったみたいで偶然ですね。いろいろとお菓子を買って、ベンチでゆっくりと食べながらこれからのことを話すのはとても楽しかったですよ。クリスさんが滑ってしまったのをとっさにかばったのを見られていたらしくエリシャさんたちに誤解されたみたいですけど、何とかなってよかったです。……誤解する要素がどこにあったのか、今でも謎ですけど。
　日記：今日はマグノア草原国のとある小麦畑で魔動機が動かなくなる原因の調査に同行しました。マグノア草原国は僕の故郷で、おいしい農作物と畜産物が特色の国です。有給をもらって里帰りするのもありかもしれないですね、もしかしたら乳製品の契約を取り付けられるかもしれませんし。料理する立場のクリスさんも一緒に来ていただけたら心強いのですけど……、あとで話をしてみましょう。
　依頼人はタビットで、やたら上から目線の態度が印象的でしたね。エリシャさんが反抗的な態度をとっていましたけど、社長が一言耳打ちしたら手の平を反すように態度が変わっていたのを覚えています。後から聞いた話ですけど、社長は依頼人の業務態度を記録する依頼儲けていたらしいです。やはり仕事人ですね……。
　調査を進めていくと、原因が奈落の魔域の可能性が高いことが明らかになりました。……最近は奈落の魔域ばっかりじゃないですか！？そうたくさん出られても困りますけど……。奈落の魔域の攻略に依頼人も同行、突入することになりました。魔域の中はたくさんの高層ビル……魔動機文明期の建物が崩壊したような場所でした。だから学んでもいない知識がポンと出てくるのやめてくださいってば。前世は魔動機文明期の人だったのかも……。
　魔域の攻略は今までの経験が生きてそう苦戦することはなかったのですが、最深部で相対した敵がまた異質で……。ダークドワーフのおじさん一人とリザードマン（仮）の二人がアビスコアを動力に魔域脱出用の魔動機を作ってたんです！リザードマン（仮）の二人のことは書きません。またきっと現れるでしょう。来ないで。
　アビスコアを破壊してダークドワーフのおじさんと共に脱出。依頼人に確認して変調が解消されたことを確認して依頼は終了しました。かわいそうな依頼人、あの二人に出会ったばっかりに怯えてしまって……。
　ダークドワーフのおじさん、マルデダムニス･オリクサンダーさんはモグラさんの知り合いだったらしく、鉄道会社で働くことになりました。イグニタイド加工やアビス加工が専門とのことでこれからお世話になりそうです。