1.歌
ハーヴァ=ヤーミル=アルコーン(以下"ハヤ")は夢で聴いた､街に来る歌手達も聞いた事が無いような歌を歌います｡
その夢を見始めてから､ハヤは夜な夜な部屋から抜け出し教会の屋上に登っては月夜にそっと歌い､時に教会内でみんなに披露しています｡
その歌の詞は基本的に見守るもの､語るもの､そして駆け抜けるもの｡諦めなければ進むことはできると､奇跡という言葉は起きるのを待つのではなく起こすのだと｡そう伝えるものであり､ハヤの今の性格に多大な影響を与えています｡

2.お菓子作り
姉であるコリアナ=フィーニス=アルコーン(以下コリアナ)が甘いものが好きであり､誰かの為(それが姉なら尚更)に動くのが1番やる気の出るハヤにとってとても良い切欠でした｡
初めはコリアナの為｡それが次第に神殿内で知られ､請われるようになり､その結果勉強を続け腕前が上がっていく良い循環が発生しハヤの腕前はプロとして最低限やっていけるほどになりました｡

1.はじまり
ハヤはコリアナと共に森の奥でシーン神殿の神殿長に拾われました｡
名前はハヤの纏っていた布に挟まれていたらしく､共に拾われた事から姉妹のように育ちました｡

2.幼少期
物静かな印象を受ける彼女ですが､実際は好奇心旺盛で活発｡気になる事は調べる性格でした｡
神殿の構造が知りたければ探索を｡知らない知識に出会えば理解するまで調べ上げ｡それでも解らない場合は聞いて周る｡
そんな強い行動力の伴った好奇心の結果､良く孤児達の世話をしてくれる神官達に叱られていました｡
夢を見始めたのはこの頃からで､当時良くその話を神官達にしていました｡

3.少年期
年長者としての落ち着きも備え始めた彼女は､それでも好奇心とその為の行動力は失っていませんでした｡
それどころか､なるべく迷惑の掛からないようにとの思考を挟むようになりより巧妙に探検､探索を行い､その結果セブレイ森林共和国の守りの剣が安置されている所に入り､非常に叱られた事もありました｡その時､姉であるコリアナも同行しており2人揃って暫くの間神殿の敷地内から出る事を禁じられました｡
この頃から､姉共々都市の外への興味が強くなりました｡

4.出立
自分に対する愛情の深い姉を巻き込みたく無かったハヤは､何度か神殿長に相談しながらも旅に出る事を決め､その際に出立の日まではその事を姉にも話さずにいようと決めていました｡
しかしその決断を神殿長に話す時､部屋の外でコリアナは聞いており"付いて行く"と｡そう言いましたが､ハヤの懸念は的中しその理由はハヤに拠る者で､どうするか悩みましたが神殿長が聞きなおし､しっかりと自分に拠る理由もあるとの言葉を聞きハヤは"一緒に行こう"と伝え共に旅にでることになりました｡
コリアナには伝えていませんが､ハヤは旅を通して"自分の事になると視野が狭くなる"というコリアナの悪癖を直せれば､とも考えています｡

今の世界では見る事の無い､直線的な建物だったであろう廃墟群をバイクで"誰か"と旅をする夢｡
寂しさを感じるはずの風景でありながら夢の中での彼女が感じていたものは幸せで､野営をしては食事を作り歌を歌う｡
時折見かける崩れて居ない建物の中で見るものは夢の主であるハヤには読めないもので､しかしそれについて談笑している事は解る｡
意味のある音として聞こえるものは歌だけで､それでもハヤにとっては"どんな場所でも幸せはある"と､そう考えるようになりました｡
夢の中の彼女は時折現れる敵対的な魔動機のような存在に対し､時に魔動機じみた翼を備え銃や翼を武器として｡時に光の羽を生やし光条で薙ぎ払い､時に人型の魔動機のような存在を生み出しまるで軍を指揮するように撃滅していました｡
その影響からか､それともその夢での擬似体験からか｡ハヤは銃を扱うようになりました｡

ハヤが拾われた時､名前の書いてある金属製のプレートと共にあったものです｡
謂われは解らず､マギテック協会では"ただのマギスフィアとしか言いようが無い"と判断され､そのままお守りとしてハヤが持っています｡
ハヤはこの歯車について｢常に肌身離さず持っておきたいんです｣と､湯浴みにまで持ち込もうとして窘められた事があります｡

シーン神殿で育ったハヤではありますが､その信仰はシーン神へ向いたものではありません｡
ただし､信仰が無いのではなくハヤの信仰は"第三の剣カルディア"に向けたものです｡
第三の剣については歴史書でも詳細は解らず､｢知恵､思考､探求､魔法､マナ｣を司っているとされている事｡そして｢自ら砕け散って世界に散った｣事｡その2点が有力な説とされていて､ハヤはこの事をそれぞれ
『私は世界を見て沢山の事を知りたいから』『世界を護る為､そして見守る為にそうしたんじゃないかって思うんです｡勝手な思い込みではあるんですけどね？』
そのように考えています｡
旅に出る理由の1つに『第三の剣カルディアの事を知りたい』というものもあります｡

「もし､私が同じような選択を迫られたらきっと同じ事をします｡烏滸がましいかもしれませんけど､だから興味も一際強いのかもしれません」

○久遠希む夢/阿頼耶識
　遥か過去から永遠の未来を紡ぎ、万有の流転を知覚する力の一端。
　ハヤは、これを霞み掛かった夢の景色として発露しています。
　魔動機や魔法道具など、魔力を介して動作する物体に対して判定を行う時、自身の基準値が冒険者レベル以上なら、「冒険者レベル+対応する能力値ボーナス」で行えます。
　ただし、戦闘行為に含まれるものには適用できません。
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