容姿・経歴・その他メモ

・血縁者と死別したことがある
・守りの剣を手に持ったことがある
・大ゲンカしたことがある
・予言によって

とにかくお人好し、というか人を助けたがる主人公気質。
そしてメンタルが強い、というかなんならサイコパスに近い。
助けられなかった人を見て、そういうこともあるよな程度で済ませる。

「君の前世は偉大な英雄だ！　君は大成し、人々を救う事になるだろう」
そう僕に言ったのは占い師だったか風水師だったか。
その時の僕は帽子を被っていたから、ナイトメアだなんてことに気付かなかったのだろうけれど、それでも嬉しかった。
それから僕は、前世がどんな英雄だったのか気になり、英雄譚を読み漁った。
与えられた本の数は少なかったけれど、それでも読めるだけ読んで、順調に憧れていった。
英雄には（少なくとも僕が読んだ中ではあるが）共通点があった。
笑顔であることと、無償で人を助けること。
だから僕は、

「またそんな本なんか読んで......！　早く仕事しなさい！」

笑った。

「誰が助けろなんて言ったよ！　お前の助けなんかいらないんだよ！」

助けた。

「あの子、また剣なんか振ってるわ」
「いつも笑ってて薄気味悪いし、剣なんか持ってたら襲われそうで怖いわ......」

笑った。

「蛮族の襲撃だぁ！！」
「は、早く行きなさいよ！　その剣で、早く助けなさいよ！！」

助けた。

気づけば、周りには僕しかいなかった。
街の外れで戦っていたが、いつの間にか襲撃は終わっていた。
街には人はいない。
逃げたか、殺されたか。
行く宛も無くなった僕は、壊され残骸となった守りの剣を握る。
英雄になるのも、楽じゃないんだなと思った俺は――

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