託宣の剣
基本取引価格:取引不可
- 知名度
- 自動理解
- 形状
- 剣
- カテゴリ
- 冒険者技能用アイテム
- 製作時期
- 魔動機文明
- 概要
- “勇者”を選出し、召喚する魔剣
- 幕外
-
ある日、ある時。
- ???
- てすてす、てすてす、お、繋がったっぽい。おーい、聞こえる?
- GM
- あなたの頭の中に、急に声が響きます。あなたは何をしているんでしょうかね? その状況に関わらず声は続けます。
- ???
- お取り込み中だったらごめんね! ただね、あなたの力が欲しいんだ!
あ! ちょっとこのセリフだと悪い反応が返ってきたことがあるから補足なんだけどね! 別に取って食おうって訳じゃないよ!
今からちょっと情報を転送するからまずはそれを見てほしいかな! - GM
- 刹那、世界が止まります。
続いて、あなたの脳内に見知らぬ土地の風景が流れ始めます。見るからにぼろい住居が並ぶ街。 - ???
- これはザムサスカ地方の画像。ひどいよね。人は魔神の気まぐれでおもちゃのように壊されちゃう。
- GM
- 生きたまま四肢をもがれて絶叫を上げるエルフ。体がありえないほどひねられたドワーフ。巨大な魔神の手に抱えられた人間たちの塊。後に残るは廃墟になった街と、物言わぬ骸になった人族たち。
- ???
- もしも、あなたがこれを見て、人々を助けたいって思ってくれたら。力を貸してくれないかな?
そんな力はないって思った? ノンノン、君には眠っている力があるんだ。だからこうして私が声をかけているんだけどね。
ねぇ、勇者にならない? - GM
- あなたはこの提案に即答してもよいし、悩んでもよい。
- ???
- あ、もちろん今すぐに答えなくてもいいよ! 悩む時間も必要だろうしね!
あ、私を呼びたいときは魔剣オラクルって唱えてね! - GM
- ただ、あなたは選択するだろう。勇者の道を。
それを魔剣に告げれば、 - オラクル
- じゃ、移動するよ! スフバールにようこそ!
- GM
- 平衡感覚が揺らぎ、視界が歪む。
しばらくすると、あなたは荘厳な教会にいることに気づいた。
- 神官
- やあ、いきなり転移してびっくりしたかな? まあ魔剣ちゃんの呼びかけ通り――
- オラクル
- 魔剣ちゃんっていう言い方やめない!?
- 神官
- 応じるか否かの返答待ちはそこそこ長かったはずだから……ここにいるっていうことは「覚悟を決めてくれた」ってことだね。ってことで、んんっ(咳払い)、ようこそ勇者様。歓迎するぜ。
魔剣ちゃんから説明があった通り、君には“魔王”を討伐してもらいたい。そう、魔王だ。ザムサスカ地方に殴りこんでくれって訳だね。
これまでにも何回か、あー、嘘は良くないな。何十回も勇者は召喚されていてね。ただ、彼らは魔神の侵攻に対する防衛戦力としてしか活かせてなかったんだよね。それがどっこい、とある事件で“魔王”を大きく弱体化させることに成功しちゃってさ。今こそ反撃の狼煙をあげる時だってお偉いさんたちが息巻いちゃったワケ。ま、俺も息巻いている一人なんだけどさ。 - GM
- 彼はハハ、と笑います。よく見ていれば、諦めと期待とが入り混じったような複雑な笑みであることに気づけるでしょう。
- 神官
- もしも怖くなったならここで回れ右をしてくれてもいいぜー。誰も怒らないから。
ただ、もし勇者として戦うって決めたなら、慈悲も容赦も躊躇もなく君を鍛えて勇者として最低限の能力は身に着けてもらう。
俺は魔剣ちゃんほど甘くないからね。
君が勇者たらんと決断したら、その言葉を呑み込むことを決して許さないぜ。
それでもやってくれるかい? - GM
- あなたは選択するだろう。勇者になることを。それを聞いた神官はにっこりと微笑む。
- 神官
- ああ、自己紹介がまだだったね。俺はアラム。勇者が旅立つまでの間、その指導を任されている偉い人だぜ。
- アラム
- まずは――
勇者CP前日譚へ続く