ナイトメアという種族でありながら、ごく普通の家庭に生まれ、ごく普通に育った経歴を持つ。将来の夢である宝飾品デザイナーになる為、妖精魔法学科へと入学した

　ユーシズという土地柄か、出産時に母親を亡くさなかったからか、ナイトメアにも関わらず捨てられることもなく、真っ直ぐ育ってきた。お人好し、と言われればそれまでだが、そんな自分を誇りに思っているからこそ、真っ直ぐに進んでこれるのである

　妖精魔法の他に、相域も使うことができる。とは言えメインとなるのはやはり妖精魔法となるだろう。属性は６色全てを活用するカオス型となる

　一見して、彼女には何も問題はないように思える。ナイトメア特有の迫害や罪の意識、身に帯びた穢れなど、彼女の人生において何も障害にならず、むしろ幸運な自分を誇らような人生を歩んでいる。だがそんな彼女もまた、アブノーマリティの一人であった
　彼女の最も知られたくない秘密。それは彼女――否、【彼】の性別にある
　親の仕事の影響か、昔から可愛い物や綺麗な物が大好きであった彼は、昔から少女のような見た目をしていた。そうする度に聞こえてくる『男の子なのに』という言葉の全てを、彼は受け止めながら、それでも自分を貫き通した。両親の理解を得られたのが大きかったのだろう。そうして貫き続けて、歩き続けて――
　――気持ち悪い
　突き刺された、言葉のナイフ。それから【彼女】は、隠し通すと決めた。本当にこのままで良いのか、常に自問自答しながら
　とても『不安定』な彼女がこれからどうなっていくのか。それは君たち次第だろう