初めて俺が冒険者として受けた依頼はまさかの観客ありでのダンジョンアタック…つまる所見世物だった。
正直困惑したが、それ以上にギルドにいた先輩の人達との攻略は楽しかった。いつか本当のダンジョンにも一緒に行ってみたい。

分からない、どうしてこうなった？マリオンさんと言う先輩冒険者の劇にマリオンさん本人と一緒に出て、ギハードさんと言う先輩冒険者の偽物の偽物を偽物と一緒に倒すなんて想像できるはずがない。書いてて頭が痛くなってきた…もう寝る。
スポンサーが付いてくれたのは自分達が認められたみたいで、少しだけ嬉しかった。
破砕の盾や邪悪な竜殺しは由来さえ知らなきゃカッコいいんだがなぁ…。

依頼で雪原へ魔動機への対処に行くことになった。上手く刃が入らなかったことに驚けば先輩冒険者の方が剣なんかは効きにくいと言ってくれた。
疑問に思いマリオンさんの方を見れば、刃の部分を持ってぶっ叩いていた。何だアレ。
雪崩が起きる前に依頼は無事完了して皆で帰還した。報酬が美味しかった。

今回の依頼は未踏破の遺跡の探索。このギルドに来てから初めてのダンジョン攻略だった。
パーティメンバーの中には本物のギハードさんも居たが偽物とは似ても似つかない普通の方だった。ギーハギハギハなんて言いそうもない。
ダンジョン内では封印されたと言うジーンと名乗るランプの精が居て、解放してほしいと頼まれたのには驚いた。
幾つもの罠を攻略してギミックを作動させ、最後には試練の番人…ガーディアンワイアームとの戦いになった。奴の動を切り裂いた時のあの感触は忘れたくとも忘れられない…。強くなっている事を実感し、喜びを覚える。
最後には解放されたジーンは魔法の絨毯と旅に出た、今まで封印されていた分世界を楽しく巡っていて欲しいと思う。ラル＝ヴァイネの金鎖を買い付ける権利を譲ってくれたリーレットさんには感謝しかない。いつか何かお礼ができる事を願う。
あと、今回の依頼でギルドからブロードソードランクになったと言われた。ようやく一人前扱い…油断せずに頑張りたい。

寝て起きたら奈落の魔域に入っていた。何を言ってるか分からないだろうが俺もなにをされたのか分からなかった。
先に進めば同じ依頼を受けた皆や初対面のギルドの人も居た。話し合ってこの闘技場の魔域を勝ち抜いてみようという話になった。
出てきた魔物はどれも歯応えはあったものの順当に倒し続ける事が出来たのはとても良かったと思う。ファイアストームで三体の魔動機を焼き尽くせた時は最高だった。またいつか魔法で大暴れしたい。
リリティさんは俺の持つ首切り刀と似たような性質を持っていて、最後の敵を強力な一撃で切り捨てていた。自分はアレ以上の一撃を目標にする事にしよう。
ようやく修得した森羅魔法のお披露目が出来なかったのは少し寂しいがいつか必ず役に立つときが来ると信じている。

前回に引き続き魔域での依頼だった。
場所が海上と言う事もあり、どうしても"あの日"の事を思い出してしまったが…今の自分は違う。
快速の船で海上をぐんぐんと進み、あっという間に最奥まで到達してしまった。
大きな幽霊船が現れたのには驚いたが一隻は魔法を駆使したポルテさんたちが、もう一隻はリンさんと一緒に破壊した。
色々と収穫が多い魔域だったが金のマテリアルカードの素材が無かったのだけが残念だった。次の魔域ではある事を祈る。

しなせて、しまった。
また、まもれなかった。

ギルドホールで寛いでいたら依頼が飛び込んできた。現地に行ってみれば驚きのユグドラシルの若木からの依頼だった。
守りの剣の無い蛮族入り乱れる無秩序の町ライオット、その中に隠した金を探してほしいという話だった。
結論から書けばその金はガメルではなくカカオ、神の食べ物で町の人々は大いに盛り上がり若木の許可の下平等に分け与えられていた。俺も貰った。
シールドブレイカーの渾名を聞いたオーガウォーロードに襲われたりポルテさんが暗殺者に狙われて酔っぱらったりと探す中で多くのトラブルもあったが滅多にない貴重な経験が多くあった事も忘れないようにしたい。特に、水の妖精王であるフェンリル様に出会った事は忘れられないだろう。…カカオを食べて死にかけていたのには驚いたが。
マイナーゴッドであるバウゼンさんも良い人（神）だった、気が向いたら祈っておこう。

今日は水源の調査がコルマ村という名の村から依頼として頼まれた。
簡単な依頼に見えたが調べを進めていく内に毎度の如くの魔域が関係していた。
原因は未来を占えたリリィと言う女の子が大雨で起きた川の氾濫で滅ぶ未来を見てしまったため、魔神にお願い事をしてしまったからだった。
リリィちゃんは泣いて謝っていたが俺には怒る事が出来なかった。…きっと、あの日に彼女みたいに未来を知っていたら同じ事するから。
とはいえ、初めて大魔神を倒せたのは素直に嬉しかった。
…ここに来てもう一週間以上経った、少しはギルドの皆に馴染めただろうか？

何もない朝だったが今日も魔域が湧いて出た。今度の場所は牧場だった。
魔域の中に入ればフォルゴーンという魔神からチョコレートを使った料理を持ってこいと言われた。魔域には差があるとは聞いていたが差があり過ぎじゃないか？
巻き込まれてしまった牧場に勤めているヴァレンティナさんを助けながら食材を集めてチョコ料理を作った。カランバノさんのアレは料理という行為で作り出された料理ではないナニカだった。
フォルゴーンはそれを食して怒っていたが偉そうにこちらに持ってこいと言ったのだから自業自得だろう。俺は目の前で自分の料理を喰ってやった。
手こずったもののいつもの様に勝利し魔域から出る事が出来た。
日にちはズレてしまうが婆ちゃんにチョコレートを送っておいた。大切な人に感謝を伝える日らしいからな。

（ページの上端に飲食禁止と書かれている）
今回の依頼はチョコレートの盗難の犯人を見つけ出す事だった。
最初こそただの盗難だと思っていたが、調べて行けばあっという間にチョコを盗んでいく犯人と言う俺達冒険者向けの内容だった。
結局犯人は露店の老婆から勝ったチョコ食って暴走した妖精使いの男、同じ妖精使いの自分からしたらいい迷惑だ。彼にはしっかりと反省してもらって、今までの罪を償ってほしい。
依頼が終わった後には店を巡って様々なスイーツを買った。バレンタインと言う事もあってチョコケーキやホットチョコレートなど様々なものがあ（この先は茶色に汚れていて読めない。見識判定に成功した冒険者はこの汚れがチョコレートだと気づくだろう）

前回の依頼の後婆ちゃんに呼ばれて村から暫く離れてしまっていた。こっちの都合もあるから気軽に呼び戻さないで欲しい。
村に戻ったらギルドの地下に何やらダンジョンが出来ていてそこを探索することになった。金もなかったしリハビリもしたかったので丁度良かった。
いくつかのエリアに分かれているようで最初は平原、そして今回自分達が攻略することになったのは森だった。
多くの罠が隠された森を抜けた先に居たのは馬に乗った亡霊、ペイルライダーと茎と蔓の蛮族プレイグソーン。
プレイグソーンは皆と協力して範囲魔法で早々に処理できたがペイルライダーの魔法が協力で危うく自分は死にかけた。熱狂の酒を分けてくれたナージェさんには感謝しかない。
…久々の冒険で自分の認識が甘かったことを実感した。明日からは一層気を引き締めて掛からなければ。

今日は遠方のギルドの依頼だった。
内容は上がってくる不自然な報告…異常な個体の蛮族の調査、そして変死した数多くの蛮族の謎の解明。
依頼を受けて現地に赴けば魔法の武器手にして変死している蛮族の群れ、そして黒煙が上がる崩壊した集落に陣取ったダークトロール達が居た。
……崩壊した集落の姿が故郷の村と被ったせいだろうか、自分でも驚くほど力が出て一撃で一体を絶命寸前まで持って行くことに成功した。
撃破後に死体を調べた所、魔剣が関与している可能性が浮上した。蛮族を狂化する第四世代魔剣…決して放置することはできない。
この後の動きがどうなるかは分からないが機会があればぜひ参加し、絶対にこの元凶を斬り捨ててやる。

いつもの様に魔域の依頼が張り出されていていつもの様に破壊に向かう事になった。今回の発生場所はギルドから300ｍ先だった。流石に近すぎるだろう…。
内部はコロシアム風になっており、中にはアイアンゴーレム四体に上位蛮族が四体と中々の戦力が揃っていた。ミリスが一瞬でゴーレム四体を消してしまったが。
自分がドレイクカウントに向けて放ったあの一撃は過去最高の物だと断言できるものだった。なんか十回転という言葉が頭に浮かぶくらい。
自分の成長を実感できたいい依頼だった

今日はある村へ現れたアンデッドの対処に向かう事になった。
しかし現れたのは当初の情報通りのアンデッドだけでなくドラゴンフォートレスにユグドラシルの若木。しかもアンデッド軍団は変態が少し入ってるし若木は村を肥料として喰らいに来たときた。
幸い被害が出る前に全滅させる事はできたが非常に疲れた…今日はゆっくり休む事にする。

ま　た　変　態　か　（大きな字で1ページ埋め尽くされている）

魔域に行く事は多々あったがまさか100年物の魔域に行くことになるとは思わなかった。
魔域の奥に居たのは魔動機を乗っ取り強化して兵隊に仕立て上げる魔動機。
こちらのバイクなどが封じられる中で向こうは次々と魔動機を召喚し差し向けてきた。まあ範囲で薙ぎ払われていたが。
妖精導刃の初陣だったが本体に良い一撃を入れられなかったのが心残りだ。最後の雑兵相手にはとても良い一撃を出せたのだが…。

今回はハーヴェスの水の星のアリア亭と言うギルドに行って依頼を受ける事になった。
対象はハーヴェスから東に半日ほどの遺跡封印されているゲルダムと言う魔神だった。
身体の周りに毒ガスを纏ってい、遠距離からの射撃を無効化してくる厄介な相手だったが何とか倒す事が出来た。
…今度から忘れない様に熱狂の酒は早々に飲む事にしよう。

ごめんなさい

今回のはとんでもない依頼だった。
受けた依頼は消息不明となった冒険者パーティの捜索で現地に赴く事になった。
手がかり自体は順調に集まり痕跡を辿った先に居たのは正しく化物…イスパル・シェレスタと名乗るヴァンパイアヴァイオレットオリジンが居た。
多少の言葉を交わし、彼女が白昼剣を狙う蛮族と多少関わりがあるのは知れたがその傍に控えていた外套を着た人影と戦闘することになるってしまった。そしてその正体はアリスに非常によく似た女性だった。
何とかイスパルの支配を解いて戦闘を終わらせれば、彼女から数多くの情報を貰う事が出来た。
捜索対象の四人は死亡していたのはどうしようもないほどに苦しいが、それでも今回の出来事で極夜剣について大きく知る事が出来た。
俺達冒険者が極夜剣の所有者を倒すその時は、少しずつだけど近づいているのかもしれない。
……アリスが親類と再会する事が出来たのは本当に良かった。

エルダードラゴン…まさか伝説の竜に挑むことになるとは思わなかった。
幼い頃に見たおとぎ話のエルダードラゴンは炎を使っていたが今回俺達が相対したのは雷を操るエルだードラゴン、それも二体。
強大な魔法を操る二頭は凄まじく、文字通り俺自身も死が見える戦いだった。ありがとう消魔の守護石。さらば一万ガメル。

ダンジョンを進んだ先にはペストで滅んだ村がありましたとさ。…意味不明で頭が痛い。
不気味さを感じる廃村を進めば何人ものヴァンパイアとペストの元凶らしき謎の剣を発見した。
ヴァンパイア達は「俺達があの剣を回収する」と言った為、やむなく戦闘を行なう事になった。
見た事もない能力を持っていた上、高い魔力を持って強力な魔法を繰り出されて押されていたが、突如として倒れた皆が全快して立ち上がった事で押し返す事が出来た。
最後に剣を抜こうとしたら謎の声を残してどこかへと飛んで行ってしまった。
…アンデッドとかになってないよな？

この村の最後の冒険だった。
何が起きたか、何を思ったか、書き記したい事は沢山ある。
だけど、だからこそ今回だけは書き残さずに自分の心にしまっておく事にする。

だってこんなに大切な宝物を残す場所は一つだけで十分だから。