パラディース・ツーク号に護衛人として登録されている、ティエンスの少年。
明るく輝く宝石(ルビー)が胸元に収まっており、希少種（機解種）であることがわかる。

明るく元気で、表情がくるくると変わる子犬のような性格。
無邪気で行動力があり、興味が向いたものがあればとりあえずやってみる、というような姿勢を持つ。
しかし無防備なので下手な手を出し方をして痛い目に遭う事もしばし。
それでいてめげないのか、単なるアホなのか、物おじせず他者と接することを好む。

登録当初では駆け出し程度ながら、前衛としての技量を持っている。
荷物の他に背に身に着けた槍が主武装。
ここでは護衛人――冒険者としての仕事――を通して、経験を得て、力量を磨くことを目的にしているようだ。

■アライメント　【真なる中立(TN)】
・いまだ何物でもない

■背景
冒険者になったばかりの少年。
恩人から与えられた「仕事/意味」を果たすために経験を積んでいる。

■人格的特徴
明るく純真で無邪気。
考えるよりは体を動かすことを好み、誰かと触れ合うことを喜ぶ。
子犬のような行動力と好奇心をお持ち合わせている。

■尊ぶもの
「仕事/役目/意味」
自分が存在していて許されるのは、誰かの役に立つからだと思っている。
それらを失えばもう自分に価値などないのだろう。

■関わり深いもの
恩人。彼によって見出されて「意味」を与えられた。
その意味を果たすためなら、自らが失われたって構いはしない。

■弱味
・人を信じやすく騙されやすい。
・自分個人の痛みや不利益を気にしない

彼は魔動機文明初期に作成されたティエンス機解種の一人。
当時に魔法文明時代の遺跡から発掘された『アストレイド』を素体とした兵器開発研究の一環として作成された。
アストレイドを魔動機で制御しようとしたのだが、無人での制御が覚束ないこともあり、より高度な「制御装置」を必要としていた。
様々な――非人道的な――試みが行われ、その結果として元はアストレイドとの合成品であるティエンスに白羽の矢が立つことになる。
特にその中でも機解種が適任とされ、そのために製造された一人が彼であった。
彼はそうして生まれ落ちた。兵器パーツ、それも試作品として。

初期の試作品であるため、情報収集が主眼で、その成功と生存については期待されていなかった。
その扱いは過酷なもので。実験の過程で死んだり機能を損傷する者や、発狂する者も殆どで、様々な実験の道具として彼や彼の兄弟は消費された。
事実、初期型は彼を含めて12人おり、最も状態の良かった107を除いてすべてが破棄されている。

107はその後、資料用の検体として休眠処置を強要され、その後に長い眠りにつくことになる。

大破局後、107が保管されていた施設から、とある目的の為に彼を発掘した人物がいた。
発掘者は、300年を超える休眠と保存状態の劣化で死にかけていた107に治療を施した。
ヒトとしての機能をある程度取り戻したところで、107は発掘者より、仕事を頼まれる。
まともに動けるようになると、107はその仕事を受けることにした。
助けられた恩も、生かされた恩もあり、それに応えることにしたのだ。
何もかも失っていた107に意味が与えられたのだった。

発掘者の頼み事――それは107が生産された施設、魔動機文明時代に隆盛を誇っていたとある企業の実験施設の探索だった。
東亜重工技術研究所。都市１つと同等の規模まで肥大化したその施設は、大破局後にも残っているのだという。
無人のまま稼働を続ける生きた遺跡の最奥に用事があるという。

そこで生産された107は限定的ながらも、今なお遺跡に対する接続権限を保持しており。
さらに機解種という特殊性も相まって、施設への介入の可能性があるのだという。
その遺跡攻略のための鍵として、発掘者は107を見出したのだった。

リハビリを終えて、最低限の訓練を積んだ107はラージャハに向かうように指示される。
遺跡を攻略するためにはある程度の実戦経験と、同程度の力量の仕事仲間を探す様に言われている。
なんでも移動ギルド支部とかいうのがあり、そこでなら身分をあまり気にせず、されずに都合が良いのだとか。

支度金と地図、当面の指示を与えられてラージャハに送り込まれる。
初めて感じる砂漠地帯の熱気と、行き交う人々の姿を見てテンションを挙げて思わず、うろうろと彷徨う。
当然、迷子になった。然もありなん。

そうして迷子になっている間に、とある出会いをする。
その後に同僚になる女性。暑さを楽しみ最終的にへばっていた所に声をかけられたのだ。
そして107と名乗ると、変な顔をされた。当然である。

拾い主は107にあえて名をつける事もなかったため、ずっとそれだけを名前としていたのだ。
その番号の連なりから107(イオナ)という名前を、愛称としてつけてもらう。

拾い主を除けば誰かからの「贈り物」というのは初めてで、喜んでそれを使うことにした。
あと番号だけのなまえはやっぱりヘンらしいので……。

【キャップ②】フェンサー2/ライダー1/アルケミ1/スカウト1　クリティカルレイ
【キャップ③】フェンサー3/ライダー2/エンハンサー2/アルケミ2/スカウト1 『防具習熟A/盾』　
【キャップ④】フェンサー4/ライダー2/エンハンサー4/アルケミ3/スカウト1　　
【キャップ⑤】フェンサー5/ライダー5/エンハンサー5/アルケミ3/スカウト2　『頑強』