ハーヴェス王国を訪ねたルトリアの元に、エデンが姿を現した。体調を崩す彼を冒険者ギルド“潮の朝露”に連れて行く。ギルドの店主ミオは彼らを快く迎え入れる。
　行く宛も無いエデンは、この店の新米冒険者として働く事になった。親を失ったミオの身上と、孤児を養う“新入りの神官”キョウカの境遇を知り、彼女達の力になろうと決心する。
“情報屋”クレーから商人の護衛任務を引き受けた。その道中、幾度と無くならず者の襲撃を受ける。何とか撃退するも、その異常な数に裏で何者か手引きしている事を察する。
　目的地へ到着するその直前、“砂鷲団参謀”イスルギが冒険者達の前に立ちはだかった。なんと、この男はコキベニ十二門派“乱れ髪剣術”を習得していたのだ。
　圧倒的な実力差に為す術が無い。死を覚悟したその矢先、荷物に紛れた宝玉がエデンに語り掛けてきた。助けを求めるその声に、エデンはマナの手を差し伸べる。すると、神々しい光に包まれ一人のティエンスが現れたのだった。
　イスルギを退けた冒険者達は、依頼を達成し“潮の朝露”に戻る。エデンはルトリアを信用に足る人物だと判断し、己の真実と使命を語る。ルトリアはエデンに助力する事を約束し、暫しの眠りについた。

　「魔術を民衆の元へ」
　そんな理念を掲げたアル・メナスの遺物達にエデンは惹かれた。自分もその恩恵に預かる事が出来るかもしれない。主が到達した魔術の真理を理解したい。
　エデンは、魔動機術を学ぶ為に、マギテック協会に顔を出した。しかし、現実は甘く無かった。やはり、マナの乱れによってマギスフィアを上手く起動出来なかった。
　落胆するエデンを気の毒に思ったのか、ギルド長はエデンに錬金術を勧める。錬金術の発祥に興味が湧いたエデンは、これを学んだ。錬金術の秘奥、第一原質の変質可能性を突き詰めんと貪欲に知識を吸収する。

　エデンが現代に来てから１か月が経った。とある王国の末裔だと語る高貴な武人ルチル、大陸横断飛行船からやって来た歴戦の戦士オーディンと合流し、いっぱしの冒険者ＰＴが結成された。
　ある日、消失病に侵された少女ユーニスが“潮の朝露”にやって来た。末期症状であった彼女に対して、エデンは励まそうと嘘を付くも全く上手く行かなかった。
　オーディンの提案でファーベルト平原名物ヴァッサー鳥の渡りを見に行く事になった。平原を行く冒険者一行の前に、筋肉質の謎の男が現れる。オレガーと名乗る“砂鷲団”の一員は、蛮族を嗾け立ち去る。
　蛮族達を容易に退けた冒険者一行は、花畑にたどり着いた。渡りを眺め心晴れやかな気持ちになったユーニスに、オーディンは彼女に願いを聞く。
　『およめさんになりたい』
　主に仕え大いなる敵との戦いに生きた彼に、ヒトの子の営みはよく分からなかった。だが、主の言葉を守り儚い少女の想いを叶える為、エデンは花の指輪を彼女に贈り婚約をする。
　その直後、オレガーが現れ奈落を形成する。冒険者一行は奈落に飛び込み、奈落の核を破壊した冒険者達。ユーニスは山羊頭の魔神に連れ去られた。なし崩しでオレガーに襲撃されるも、何とかこれを撃退する。ルチルの説教の甲斐もあり、オレガーは更生した。安堵する一同の元に、頭に角を生やした女性が現れる。なんと、彼女の指には先ほどユーニスに渡した指輪がはめられていた。ユーニス本人だと名乗る彼女に皆混乱する。一行は、状況を整理する為に“潮の朝露”に戻り暫しの休息を取るのだった。

　『ハーヴェス近海、黒点海域にて孤島が発見された。』
　夜も更けた頃合いであった。
　酒場で一人飲んでいたエデンは、この前の護衛任務で知り合った商人と再会した。
　互いの近況を語りながら酒を交わす。自分が結婚した話はウケが良かった。
　そんな折、ちょっとしたこぼれ話を聞いた。
　最近になって発見された未知の島。商人の親戚が王国から調査依頼を受けた。護衛の伝手を頼られている、と。
　依頼主の縁であらたな依頼がやって来る。この好機を逃す事は無い、と。エデンは前向きな返事をした。
　話は通しておくよ、と言って商人と別れたエデン。ユーニス達も誘ってみよう。少しばかり心が弾むのであった。

　近頃、ハーヴェスの水がやけにしょっぱくなっていた。冒険者一行はディカッド山脈の水源へ調査に向かった。
　食人植物を駆逐した後、怪しげな魔法使い・アリアドナを発見する。逃げ出した彼女の行方を追うと、　なんと水源に大量の塩をかき混ぜていたのだ。
　ハーヴェスの住民を高血圧で苦しめようとする計画。馬鹿な事を阻止せんと冒険者一行は砂アリアドナに挑んだ。
　格上であり一度追い詰められるが、ギリギリの所で彼女を倒す。校正の余地ありとして彼女を捕縛し冒険者の店に連れて帰った。
　またしても変な輩が増えた“潮の朝露”。冒険者一行の活躍は留まる所を知らなかった。