『七色のマナ』学生である傍ら、秘密裏にユーシズ公国魔導公特別政務官を努めている。社会人学生。“大魔導公”ヴァンデルケン・マグヌスの下で雑務や情報収集等の処務を行なっている。元々はある目的のために『七色のマナ』へ入学という形で潜入していたが、目的が果たされた後も卒業までは籍を置くことになった。
　最近ではリカント差別問題の改革に向けて大魔導公が乗り出したことから、その取りまとめに奔走している。イヴリーンの職務について知っているのは直属の上司である大魔導公本人と、マジェステリア家現当主である父、次期当主である長兄、夫、そして虹涙の友人たちのみである。……のつもりだったのだが、知らない内に結構な範囲に漏洩している。情報規制どうなってんですの！
　パリウ事変を経て、真相を知っている者からは“英雄”と呼ばれることもあるが、その肩書について特別感を懐いてはいない。自分たちだけの力で解決したわけでもなく、そもそも貴族として、友人として当然のことをしたまでという認識。ただ、この騒動を契機に大魔導公が衰弱していることを知った今となっては、何と滑稽な肩書なのだろうと自嘲的ですらある。よりにもよって、仕えるべき主の犠牲の上で成り立つ名誉なんて！
　右目を縦に走る傷は、政務官なりたてほやほやのときに成果を焦り、深追いしたときにやらかしたもの。視力に影響がなかったのは不幸中の幸い(［剣の加護／運命変転］)。自分への戒めであるらしく、特に傷跡を隠す様子はない。
　情報収集のためにペット(密偵)を飼い始めた。外で接触することはほぼないし、そういう場合は大体緊急事態である。

　道中の挑発的な態度といいサリティガーン戦といい、すっかりあったまってしまったところに緩衝役をしてくれた。たすかりましたわ……。

　パリウの乱後に学園を去り、修練を積んだ後に放浪の旅へと出た友人。彼のやりたいことが見つかったのなら応援したい……直接的な援助は苦笑しながら丁寧に断られたが。素性のこともあり基本は一人旅だと聞いて、彼のやや内省的な気質を心配してもいる。あれこれ溜め込みすぎる前に旅の連れとか作ったほうがいいですわよ貴方。いざとなったらルシュディでも誘いなさいな。
　近くユーシズを訪れるとの報があり、しばらくぶりの再会を楽しみにしている。

　久々に顔が見れて嬉しい。こんな用事じゃなきゃもっと良かったのですけれど。
　これはセヴァに限らず全員に対して言えることだが、わざわざ遠方から呼び寄せてまでユーシズが抱える問題に彼らを巻き込んでしまったことを後ろめたく思っている。しかし“外部の人間”であるが故の強みがあるのも確かなので、負担になりすぎない形で早期解決を目指すしかない、と腹を括った。さあ、キリキリ働いてもらいますわよ！
　大魔導公のことで気を遣わせているのが心苦しくもあり、心配してくれていることが嬉しくもあり。うちの弟よりずっとかわいいですわね。
　旅の中で戦い方を変えたのか、学生時代の一点集中を目指す鋭さとは異なり荒っぽくメイスを振るう姿に内心驚いたりしていた（データ上は番外編「星と虹のユートピア」の時点で既に放浪者仕様にはなっているが、冒険を経て完成したという意味で）。状況によって剛柔を使い分け敵を引き付ける戦い方は相変わらず頼もしい。

　国内が想定上にキナ臭い状況であることが明らかになり、イリウス関連で頭が痛いだろうことが察せられる。マジごめんですわー！　できることなら彼女の護衛としてつけておきたいが、こちらもこちらで手が足りない。お排泄物！
　プロフェッサー・ボリックが身を挺して自分たちを逃したときの彼の動揺に、いつかの馬車の中で少しだけ話してくれた彼の家族の最期とを思い出した。どうしてこう、次から次へと！　わたくしの！　友人を！

　背中を撃たれてもネムリンが慕うセルマを慮るやさしい友人。いささか感情移入をしすぎているようにも見える。

　学年は異なるようになってしまったが、変わらず友人としての交流を続けている。友人たちへ素直に頼ったり甘えたりする姿を微笑ましく思っており、大切にしたいと考えている。度々、放課後のウインドウショッピングで彼女を着せ替え人形にしてストレス発散しているフシがある。少しずつツヤツヤふくふくにしていって肥えさせている。魔女？

　恩師を失う原因となったハドラーの関わる事件を任せることに少々不安はあったが、ジルならば乗り越えられると信じている。
　──もっと悲しませることになるなんて、傷つけることになるなんて、思っていなかった。
　なんて貴方に優しくない国なのかしら、ユーシズって。やんなるわね。

　仇敵を前に、以前なら自分の身を顧みず飛び出していたであろう場面で、自分たちを頼ってくれたのがとても嬉しい。貴方の信頼に、勇気に、応えるのが友人ってモンですわよ。

　自分を刺した少女と対峙したときだってあそこまで多弁になることはなかったので少し驚いている。お、怒ってますわよね……？　まあ直撃でしたものね……。

　学年は異なるようになってしまったが、変わらず友人としての交流を続けている。彼女の浮足立った言動にもすっかり慣れ、突発的なティーパーティーにお呼ばれしたりしている。学園内でもしばしば、思いもよらないところから聞こえてくるアリスの噂に内心ドヤ顔で耳をそばだてている。

　大魔導公に諦めるなと激励してくれたことが嬉しかった。彼女が母(マテル)へ告げた「戦っていない人などいない」という言葉が心に刺さっている。本人に聞き返しても、「あら、アリスがそんなこと言ったの？」なんて言われそうですけれど。
　普段はあまり意識しませんけれど、結構好戦的ですわよね、貴方……。こういうときだからこそ、とても頼もしいですわ。

　かつて虹涙の宝石の力で一時的に力を得たときの経験から、周囲の属性を固定する賦術はアリスの魔法と相性がいいとは思っていたが、まさかここまでハマるとは思っていなかった。手ェ叩いて喜んじゃうところでしたわ。

　早急に体をよく温めて寝ろ。話はそれからですわ。

　遠方から彼の夢を応援しつつ、マカジャハットから定期的に便りが届くのを楽しみにしている。〈通話のピアス〉でも頻繁に連絡を取り合っているので寂寥感を感じることはないかもしれない。公演に出るなら教えて欲しい、チケット握って遊びに行くので。

　銀髪もいいじゃないの、素敵ですわよ。
　闇深問題に切り込まねばならない関係上場がシリアスになりがちだが、アリス共々、その軽やかさに助けられている。舞台役者の仕事に忙しそうで魔法はご無沙汰っぽそうなのに全然現役で腹立つ～。

　情報収集のためハドラーの心臓を使って蘇生を試みようとしたとき、セヴァとジルが強めに反対したのを見てあっわたくし心ねえやつでしたわね今！　となるなどした。ルシュディの腕なら心配することはないと思ったんですのよ、まあ、効率的ねとも……思いましたけども……。

　攫われるのにも慣れてきちゃいましたよねあははじゃねーんですわよ！　本当に無事で良かったですわ……。

　ユーシズ公国がパリウ王国の復興支援に精力的なため、動向については耳に入っている。公務で忙しそうだが、彼女も彼女のお役目を果たしているのだと誇らしく思っている。それとは別に、ただの友人として過ごす時間は得難いものだったな、と以前なら不敬だと切り捨てていたような感傷も持っている。

　お転婆にも程があってよ！　そりゃあ、ユーシズのことを慮ってくださるのは嬉しいですけれどねえ！
　国内有数の冒険者ギルドに身を置いているならひとまずは……とは思うが、前回は常に裏をかかれ続けていたので警戒は解いていない。

　その冒険者ギルドがオワオワのオワでしたわ～～～！！！　解散！！！
　今回はイリウスが狙われる理由はない、というのがミズ・フリーズリの言ですが、巻き込まれ体質であることには変わりないですからね……。本人は帰る気ないでしょうし、セヴァは動かせないし、わたくしのかわいいワンちゃんをこっちの護衛に回そうかしら……。

・規律に厳しい環境で育った
・許嫁がいる（いた）
・己に何らかの誓いを立てている