容姿・経歴・その他メモ

　中性的な外見かつ女性用の衣服や装身具を身に付けているが男性。体格は年齢相応（つまり、人間の冒険者の平均からすると小柄かつ幼い体型）。腹部を中心に全身が痣や切り傷、火傷痕や凍傷痕だらけであり、鎧はアビスカースによりデザインが極めて醜い。年齢が幼いこととその外見的特徴から時々ナイトメアと間違われるが、角は生えていない。

　性格：基本的に物静か。普段は単独行動をしたがらずパーティー内の年長者についてまわる傾向がある。しかし戦闘などの非常時には一切の恐怖心が無いような極めて冷徹で合理主義な振る舞いと凶暴性を見せ、特に自身に殺意を向けてくるような敵に対しては薄ら笑いを向けながら渾身の力で叩き潰そうとする（この時の恐ろしさ及び戦闘時の動き方が二つ名の由来）。なお、あまり教養がない節があり妙なことを知らない場合がある（冒険者として必要な知識は相応にある）。
　実際のところ、彼の精神面は年齢相応どころかむしろ子供っぽく、愛情に飢えている。しかし彼の経験が「感情のスイッチを切る」「倒すべき敵に純粋な殺意のみを向ける」、そして「戦いを心の底から楽しむ」能力を与えており、平常時と非常時のギャップがあるのはこのため。なお二つ名は自然発生したものを、冗談半分に勧められるまま登録したもの。

　元々、とある家庭で虐待を受けて育てられていた。7歳ほどの頃その家庭が蛮族の襲撃を受け、命乞いの材料として売られることとなる（なお、命乞いをした家族たちは直後に殺害されている）。その後蛮族を恐れない（ように見えただけだが）態度が気に入られてか、単なる食料や労働力ではなく奴隷拳闘士として扱われることとなり、すぐに死亡するかと思われたが意外にも高い才覚を顕して（と同時に、初戦での動きが注目されすぐ殺すには惜しいと思われたか極端な実力差があるマッチは組まれなかった故に）生存。最終的に闘技場を襲撃した冒険者たちにより解放された（この時点で10歳程度である）。その後、その高い戦闘力を活かせる職業であり、かつその経歴故に教養のない彼でも戦闘力さえあればそれなりに問題がない職業でもある冒険者となることを勧められ、一年ほどの社会適応訓練の後冒険者登録を行う。元々戦闘力は高く、しぶとく生き残るための能力も危険を前にして怯えない能力もあったため、こちらでもあっという間に頭角を現した。

　なお彼の戦闘スタイルの源流は、闘技大会を興行的に盛り上げるための格闘術である。そのため、基本的な動きは「練技による肉体強化の後、敵の攻撃を潰す前提で無視するか動きを見てから回避するかして敵の懐に飛び込み、拳や蹴りを急所狙いで力任せに叩きつける」というものなのだが、これは体格が自分と同じくらいの相手か遥かに大きく相対的速度で劣る相手しか想定していないものであった。そこに冒険者としての「生き残る」ための動きも加わった結果、力任せの勢いを活かしつつ敵の攻撃をいなせる回転運動を多用することで、持ち味を生かしつつ自分より体格が小さく相対的速度で勝る相手や逆に大きすぎない程度に大きい純粋に不利な相手にも対抗可能な独自のスタイルが確立されている。しかしやはり一気に攻撃するときには以前のような動きが出ることも多い。また、闘技場で戦い続けてきた故の癖として、積極的に咆哮を上げる・敵を煽るなどして戦意を盛り上げる行動をすることが多い。

　好きな食べ物は「他者が自分のために善意で与えてくれた」もの。嫌いな食べ物は食べられないもの。以前は生き残るための盗みもよく行っていたが、現在はむしろ自分の取り分を過度に遠慮してしまうことの方が多い。

　女装をしているのは、幼い頃から女物の服を着せられ続け、闘技場でも「女である」という演出で女物の装備をさせられ続けた結果、馴染んでしまったからである。性自認は男性、性的対象は女性。社会適応訓練の結果異性装であることを明確に自覚(それまでは、知識として理解しつつも意識から排除されていた)するようになったが、変えるのも今更だと考えているようだ。

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