ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

“武徳神”フォルドラル - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

武徳神(ぶとくしん)フォルドラル

(不明/大神:アルフレイム大陸)

聖印と神像

フォルドラルの聖印は、「王冠」と「剣」をモチーフにしています。最も典型的には“剣の柄の部分に王冠をあしらったもの”ですが、バリエーションは多数あります。
神像は、剣を携えた蛮族の姿をとります。具体的な蛮族の種類としては、ドレイクやトロールが最も多く見られます。この神を崇める者と同じ種族(ないしはその上位種)の姿をとって像がつくられる傾向にあり、ミノタウロス・ケンタウロス・ジャイアントなどのケースも確認されています。
どのような像であっても、この神の場合は共通点として、「剣を携えてはいるが、抜剣してはいない」ことと、「落ち着きのある姿勢をとっている」こと(腰掛けた姿や胡座をかいた姿が多い例です)が挙げられます。これは、“みだりに争いを起こさない”という教義が視覚的に反映されたものです。

神格と教義

蛮族のあいだに伝わる神でありながら、フォルドラルは、むやみな争いを好まないという異色の性質をもちます。
武力を高めること自体は奨励していますが、それを積極的に振るうことには否定的です。信徒においては「真に優れた力があれば、戦わずして世を治めることができる」という考えが説かれ、これは多くの蛮族には納得しがたいものですが、一部の上位蛮族や理知的なダークトロールなどには受け容れられることがあります。そうした思想から、フォルドラルは“武徳神(ぶとくしん)”の異名をもちます。
フォルドラルの思想を受け容れうる蛮族は、力ある者であることがほとんどです。それゆえ、信者の絶対数こそ少ないものの、一定の影響力は確保されており、こんにちまで信仰が絶えなかった理由となっています。
この神の起源が“第一の剣”であるのか“第二の剣”であるのかは、はっきりしていません。性質からすると“第一の剣”である蓋然性が高いというのが賢者の見解ですが、実際の信徒である蛮族らのあいだでは“第二の剣”に属するものと認識されているケースがかなり多いためです。
フォルドラルは、無用の争いをこそ好ましくないものと定めていますが、必要ある争いについてはまったく否定していません。むしろ、有事における怯懦は、世の混乱をいたずらに助長する不徳とみなしています。
この神は蛮族たちからの信仰が主です(し、蛮族以外にはほとんど知られていません)が、ごくまれに、人族でも信仰する者はいます。教義や思想自体は、人族の文化においても無理なく受け容れられうるものです。
なお、“慈愛と復讐の女神”ミリッツァには通ずる部分の多い神ですが、神話によれば、フォルドラルとミリッツァの仲はきわめて悪かったようです。一説には、両者はきょうだい同士であったとも言われます。

格言

「剣とは、振るわずとも世を治める力である」

「武力を刃とし、分別を鞘とせよ」

「蛮勇は悪徳なり。怯懦は不徳なり」

備考

フォルドラルの神官としてプリースト技能を習得するに際し、キャラクターは、「†」か「‡」のいずれか一方を選びます。各レベルの神聖魔法においては、選んだほうの記号をもつ魔法を習得し、行使できます。

特殊神聖魔法

2
【パッシブ・ディフェンス】
消費
MP4
対象
術者
射程/
形状
術者/
時間
1日
抵抗
任意
概要
害意ある行動に対応しての受動的な判定+2(戦闘中は無効)
効果

効果時間中に術者がおこなう、敵からの攻撃に対する回避力判定、敵の使用した魔法や能力に対する生命・精神抵抗力判定、不意打ちに対する危険感知判定、そのほか同様の「害意ある行動に対応しての受動的な判定」とGMが認めるものに+2のボーナス修正を受けます。このとき、罠の効果など、キャラクターの直接的な行動によらない現象に対しては、(設置時の害意の有無によらず)効果がありません。
そして、この魔法の効果は、不意打ちによって一方的に襲われているような場合を除いて、戦闘中には発揮されません。具体的にはGMが個別に判断しますが、目安として、通常の戦闘準備や先制判定のプロセスを経ているならば、それは不意打ちとはみなしません。つまるところ、互いに対峙しての戦闘を想定した魔法ではなく、「不意に襲われる」たぐいの事態に備えるための魔法です。
また、術者が他のキャラクターに危害を加えた場合、この魔法はただちに消滅します。

4
【オート・カウンター】
消費
MP5
対象
術者
射程/
形状
術者/
時間
30秒(3ラウンド)
抵抗
任意
属性
呪い
概要
武器攻撃でダメージを受けたら「術者の神聖魔法の魔力+筋力ボーナス」点の物理ダメージで反撃
効果

効果時間中、術者が武器攻撃によってダメージを受けたとき、その攻撃者に「術者の神聖魔法の魔力+筋力ボーナス」点の、呪い属性の物理ダメージを与えます。魔物データのキャラクターの場合は、「筋力ボーナス」を「魔物レベルの半分(端数は切り上げ)」とみなします。
効果を一度発揮したとき、この魔法は消滅します。
この魔法自体も呪い属性をもちます。

7
【コントロール・レギオン】
消費
MP12
対象
全エリア(半径30m)/
すべて
射程/
形状
術者/
時間
一瞬/
永続
抵抗
任意
属性
呪い+精神効果
概要
同じ勢力に属するかぎり、HP・MP最大値+2、精神効果属性に対する精神抵抗力判定に+1
効果

この魔法は、自動的に術者を対象から除外し、そして「術者と軍事的に同じ勢力に属するキャラクター」のみに効果があります。
効果中、対象はHPとMPの最大値が2点上昇し、精神効果属性に対する精神抵抗力判定に+1のボーナス修正を受けます。
術者は、この魔法の効果を受けているキャラクターの居場所を把握でき、また、対象が攻撃的な行動をとった場合、その具体的な内容を感知できます。
この魔法の効果は、「術者が対象に危害を加える」「対象が術者に害意をもつ」「術者と対象が軍事的に同じ勢力に属していない状況となる」のいずれかの条件を満たしたとき、ただちに解除されます。それらの事由であるか【リムーブ・カース】等による強制的な解除であるかを問わず、これが解除されたとき、術者はその旨を感知できます。

10
【トゥルー・レトリビューション】
消費
MP1
対象
術者
射程/
形状
術者/
時間
10秒(1ラウンド)
抵抗
任意
概要
直近でダメージを与えてきたキャラクターすべてを対象に【ゴッド・フィスト】を使用できるようになる
効果

効果時間中、術者は「直近の10秒(1ラウンド)以内に術者にダメージを与えた」キャラクターすべてを対象として、【ゴッド・フィスト】(⇒『Ⅱ』168頁,『MA』97頁)を、(対象の数によらず)「消費:MP24」として行使できます。
このとき、《魔法拡大/数》がなくとも複数の対象をとることができ、射程ならびに遮蔽の有無を無視し、視認している必要もなく、誤射の可能性もありません。
ただし、「直近の10秒以内に術者にダメージを与えた」という条件を満たさないキャラクターをその【ゴッド・フィスト】の対象に含めることは(《魔法拡大/数》があろうとも)できません。

13
【オーダー・オブ・バスター】
消費
MP29
対象
1エリア(半径6m)/
20
射程/
形状
術者/
時間
一瞬/
30秒(3ラウンド)
抵抗
任意
属性
呪い
概要
神聖魔法で与えるダメージ+3 and/or 神聖魔法以外から受ける魔法ダメージ-3
効果

この魔法は、《魔法制御》がなくとも任意のキャラクターを対象から除外できます。
効果時間中、対象は「神聖魔法で与えるダメージを+3点」か「神聖魔法以外から受ける魔法ダメージを3点軽減」いずれか一方の効果を選んで受けます。
効果を選ぶのは対象であり、この魔法の効果を受けたときに選択する必要があります。個々の対象が異なる効果を選んでもかまいません。
術者自身は、選択することなく両方の効果を受けられます。

製作者:ViVi