衣服に隠れて見えにくいが、右腕上腕に焼印がある。
焼印は、奴隷調教師の専用紋章と、奴隷番号である。
奴隷番号については『調教開始日』『奴隷としてのあだ名』『奴隷調教師が担当した何人目か』の三つで組み合わされている。
ランドルフの場合は『（調教開始日）-SIN-（三桁の人数番号）』である。
そのため、ランドルフを奴隷として扱う者は、ランドルフのことを『シン（意味：罪）』と呼ぶ。

ランドルフが耳と尻尾以外で弱いのは、背筋と鎖骨と火傷痕。特に火傷痕は優しく触られるのがいちばん弱い。
耳と尻尾に関して、ランドルフの場合は、根元や付け根よりも、実は先端の方が弱かったりする（根元や付け根ももちろん弱い）。
だから、奴隷の受話器を付けるための穴を開ける際は酷く痛かったという嫌な思い出を持っている。

生まれた環境表・一匹狼

頼れる相手がまったくいない、孤独な環境で生まれ育った。

幼少期の経験表・奴隷

（能力値補正は不適用）
奴隷として扱われていた。辛抱強さには自信がある。

少年の経験表・油断ならない環境が、きみを鍛えた

誰よりも速く、抜け目なく、その身を潜め、最良を選択する。それはきみにとって日常であり、生き延びるために必要なことだった。

青年期の経験表

（《鎧貫き1》が表に無いのでカット）

一回目のハプニング表

事故や悲劇
火事で家や財産を失った

二回目のハプニング表

幸運／幸福
不自由な身の上から、自由になれた。

三回目のハプニング表

事故や悲劇
何者かにさらわれた（魔神）

経歴表

・溺れたことがある
・毒を飲んだ（食べた）ことがある
・卵を温めたことがある

冒険に出た理由表

最強の存在になるため

物心着いた時、ランドルフは幼くして奴隷調教を受けていた。
顔の半分を占める火傷痕は、家と家族が炎に奪われた証だと、気持ち悪いものを見るような目で睨まれながら教えられてきた。
火傷痕を笑われては溺れるまで水の中に沈められたことがあった。そのせいで、深い水が怖くなった。
生きる価値すらないならと、毒味役の練習として毒を飲まされたこともあった。そのせいで、辛いもの以外の味が分からなくなった。
一人きりで生まれ、どれだけ暴力を振るわれても、ランドルフは諦めなかった。家族が自分を助けてくれた結果、一人ぼっちになってしまっただけだと、信じていたからだ。本人は知らないが、実際その通りであった。
しかし、その日々はランドルフの心を傷つけ、歪んだ性格へと変えていった。

どんなに相手を殺したくても、牙を隠して生き続けてきたランドルフ。そんな彼にとっての唯一の癒しは、小動物だった。
自分より小さく、幼く、無邪気なもの。物心ついたばかりの自分を連想させるそれらを見ると、つい護りたくなってしまう。
奴隷として育った以上、自分が関われば確実に被害が及ぶ。だからこそ、小動物を見かけてもあえて距離を取った。しかし距離をとるだけであり、敵意を向けたり八つ当たりをしたりすることは決してない。
時々、勘の鋭い小動物が、自分が敵意を向けてないことに気づいて着いてくることもあったが、得意の俊敏さで逃げ、巻き込まないようにし続けてきた。

そんなランドルフは、何度も主を変え、ようやく転機が訪れる………はずだった。
優しい商人に買われ、魔神にさらわれるまでの、ほんの一週間の自由の身。それは、ランドルフにとって、それまでの人生で最大の幸せだった。
しかし、その幸せはたった一週間で終わってしまった。

ランドルフをさらった魔神は、知性が高かった。知性の低いものにこき使われるより、知性の高いものに使い潰される方がよっぽど辛いことを、ランドルフは知っていた。だからこそ、怯えた。
また、暴力を振るわれるのだろうか。それとも、暴力よりも辛い仕事をさせられるのだろうか。
そんな怯えなど気にも止めていない、新たな主となる魔神は、ランドルフをダンジョンへと捨て去った。
寒い部屋の中、ランドルフ以外に唯一温もりを持っていたのは、得体の知れない赤黒い卵だった。

小動物用保存食（お徳用）

小動物用の一週間分の保存食。
小動物用の餌のため、普通の保存食よりも量が少なく、値段も20G安い。

革製の首輪（金属製の鎖付き）＆獣用躾口輪

奴隷用品として買わされたもののうちの二つ。
これには、奴隷商人の関係者によって、魔法の錠前が付けられている。
達成値は25であり、解錠や魔法の心得があっても外すことは至難の業である。

仮面（特注品）

こちらも例に漏れず奴隷用品であり、小遣いから買わされた。
普通の仮面とは違い、目元だけではなく火傷痕も隠せるような形になっている。
主に、パーティーなどで同行する時に着けるようにと買わされている。
火傷痕を隠すと言うよりは『この下は見せられませんよ』と示す意味合いの方が強く、心無い者からは顔を指さされて笑われていた。

奴隷の呼び笛＆奴隷の受話器

恋人の呼び笛＆恋人の受話器を、奴隷用に改造したもの。
改造品であるため、恋人の呼び笛の音を奴隷の受話器が拾うことはなく、奴隷の呼び笛の音が恋人の受話器に届くことは無い。
恋人版は50パターンほどの音調を設定できたが、奴隷版では音調ではなく、不快感をもたらす『ノイズ』が設定できる。ブザー音、金属を引っ掻く音、名状しがたき笛の音…など、ノイズにしてはバリエーション豊かである。
優しい商人に買われた際、呼び笛も商人の元に渡ったが、「自分には要らないものだ」として渡されたため、受話器も呼び笛もランドルフが持っている。

アンロックキー×2

自由の一週間のうちに買ったもの。
ごく普通のアンロックキー。
首輪用と口輪用で二つ買ったが、マトモな経験を得られない日々を送っていたランドルフにはまだ使いこなせない。