容姿・経歴・その他メモ

ヨーゼフ・ フォン ・トイテンベルク
概要
彼のアイデンティティーは酒である。酒の為に生きて酒のために死ぬ。これが彼の行動指針であり信念である。

経歴
山間のドワーフの里に生まれた彼は幼少期から、同年代の子供と喧嘩することが多かった。
どうして粗暴だったのかと言われれば力が強かったからである。
ただそれだけで付け上がり自分が偉いのだと考えていた。

ある時、村外れの小屋に老人が住んでいた。
その老人は元冒険者でありコンジャラーであった。
ゴーレムを操って老後をひっそりと生きていくために友人たちには住処を伝えずにいた。
その日も静かな森の中でハーブティーを入れていれば
『何だお前！！！』
その大声で彼女の平穏は失われることに成る。

なにこれすごいすごいとドワーフの少年がついて回るようになった。
・・・ただ基本的には黙認していた。
これも日常風景と言えるものだろうし今までの冒険に明け暮れた日々とかけ離れた日々を彼女は望んでいたのだから。
勿論、家の中の資料や薬品や人形を不用意に触ろうとしたときには強く叱った。
場合によっては命の危険があるものだし、彼の親に足りていないものでもあった。
・・・そう。彼女は彼にとって親と言える存在だった。

季節が過ぎ素材を集め、冬のための備えのために果実や獣を狩った。
獣の処理も少年に教え果実を酒に漬けた。
それでも興味津々に魔術の道具を生成する自分の手を見る少年にため息をつきながら、渋々、嫌々、教えることになった。

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それから年月が経ち少年は大人になった。
途中反抗期になりながらも老人の家に定期的に通っていた。
真面目に教えを請う傍らその肉体は屈強なものになっていた。
いつも通りノックする。
『おいばぁさん。来たぜ～』
いつもとは異なり室内からはもう来たのかいうるさくなるね、なんて小言が聞こえてこない。
ドアを開ければ老人は倒れていた。
見た目以上に軽いその体を抱きかかえれば、冷たくなっていた。

彼は間に合わなかった。
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森の中で男が座っている。
片膝立ちになっていて石に楽しげに話しかける。
コップを呷る。
『今年のナナカマド酒も結構行けるぜ？アンタも飲めればよかったのにな・・・。』
『オレさ。決めかねてたんだけど・・・冒険者に成るよ。アンタが言ってたみたいな人を護るような、そんな冒険者に成るよ。』
『アンタよりも有名になってやるよ！
この国中。この大陸中に名声が広まったら、さ。そしたらきっとアンタも分かるよな？』
『そんくらいまで頑張るからさ、待っててくれよリタばあさん』

斯くて男は旅に出た。
老人に聞かされていた英雄譚を胸に宿らせて。

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