エロリアの父（CV：家弓家正）は厳格的過ぎる性格のエルフの集落の有力者であった。
その性格は閉鎖的なエルフの集落故だけでなく、自身の激しいトラウマも多大な影響があった。

エロリアの父にはそれは美しく優しい姉と妹が居たのだが、ある時外からフラッとやってきた人間の男がやってきた。
……その人間の男に姉妹は魅せられてしまったのである。結果、2人ともその人間の男に同時に娶られて去っていったのであった。
大きくなったお腹を抱えてて。

エロリアの父はそれにより脳破壊激しいトラウマを持ってしまい、以後「外からの種族を簡単に招き入れるべきではない」という教えを厳格に守り、集落へもと教えていった。
激しいトラウマに悩まされるエロリアを支えたのが、幼馴染であったエロリアの母であった。

こうして生まれたのがエロリアである。エロリアの父は当然厳しく育てようとした。
ところがどっこい、エロリアは花を愛する優しい性格の少女であった。

ある日、エロリアは集落の外れで珍しい花を見つけた。
父に報告すると、父は珍しく優しい顔で語った。

「……それは、お前の叔母たちが好きだった花だ」
「父上、叔母様たちは……幸せだったのでしょうか？」
「……わからん。だが、あの時の姉たちの顔は……輝いていた」

その夜、母が言った。
「お父さんは、怖いのよ。あなたに悲しい思いをさせるのが」
「でも、あの人も本当は分かってる。閉じ込めることが幸せじゃないって」

（あああ～～～！！！姉さんも妹もどうして～～～！！！！😭😭😭マジで下賤な人間族はさぁ～～！！！！！！😭😭😭🤯🤯🤯）
（ほんともう絶っっっ体にエロリアは下賤な人間族に手出させないからな～～！！！！！！！😡😡😡🤯🤯🤯）※魘されてる悪夢

それから少しずつ、エロリアは「外に出たい」という想いを育てていった。
そして100歳の誕生日、ついに勇気を振り絞って――
「その………少し………（色んな花を見に）外を見たくて……………」

そう言葉を発した。しかしエロリアの父は拗らせまくっていた。
「その………少し………（好きな人が出来て『一緒に旅に出よう』と誘われたから）外を見たくて……………」
という意味に変換されてしまい結果、動悸・息切れ・風邪・片頭痛・腰痛を引き起こして倒れてしまったのである。どんだけ？

エロリアが慌てて看病すると、父は数日で回復した。
目を覚ました父は、娘の心配そうな顔を見て何かを悟ったのか、珍しく穏やかな表情で言った。

「……エロリア。お前は、外の花が見たいのか」
「え……？あ、いえ、その…」
「正直に言いなさい」
「……はい。見たいです、父上」

父は長い沈黙の後、ため息をついた。

「……わかった。ただし、条件がある」
「条件……ですか？」
「強くなれ。自分の身を守れるだけの力をつけてから行け。それと……半年に一度は必ず手紙を寄こすこと」

その夜、母が優しく微笑んだ。

「お父さんね、本当は分かってたのよ。でも、認めるのが怖かったの。あなたを失うのが」
「母上……」
「あの人なりに、精一杯の譲歩だったのよ。だから…行ってらっしゃい、エロリア。私たちが見られなかった世界を、たくさん見てきなさい」

「あああ～～～！！！😭😭😭これでエロリアが初めての手紙いきなり『好きな人が出来ました』とか送ってきたらどうしよう～～～！！！！😭😭😭もう下賤な人間族共をぶち◯しちゃうよ私は～～～😭😭😭！！！！」
「………あなた…………そんな邪な人族は滅多におりません。何度も言ってるでしょう………それに最近の冒険者は女性も多いとよく聞きます。邪な者は早々近づきはしませんよ………」
「はい……そうだよね……いつもすまないよ、おまえ………😢」

……エロリアの母も母で、お人好しで世間知らずなエルフであった。

25/12/03「図書館」
『お父様へ。今日は人間族の方の図書館へ学びに参りました。世の中は広いものです……少しずつ学んでいきたいと思う所存です』