何処か幸薄そうな雰囲気を持つ少女。一人称はわたし。内気で臆病、余り自分の意志を示さず、周りに流されるように行動している。何やら色々と抱えているようだが、よほど気心知れた相手でない限り、本人はそれを語ろうとは一切しない。

身長:138cm/体重:34kg
外見:薄い赤紫の髪・緑色の瞳

ミセリナはある都市の貴族の家で産まれた。裕福な家柄で、何不自由なく日々を過ごしていた。
しかし、ミセリナが7歳のころ、彼女の日々は一転した。他の貴族の家によって、無実の罪を着せられてしまい、それによる平民たちの反乱によって、家を取り潰されてしまった。
両親を含め、家にいたものは次々と殺されていった。ミセリナは、使用人たちが守ってくれたことで一度逃げ出すことができたが、混乱に乗してやってきた人攫いに捕まってしまい、その後、奴隷として娼館に売られてしまう。
それから暫くは、娼館の下働きとして働きつつ、娼婦としての技術を仕込まれる日々を送っていく。逃げ出す事も出来ず、彼女は絶望の中に沈んでいた。
そんなある日、1人の冒険者と出会う。彼は幼いミセリナが娼館で働いていることに疑問を持ち、話を聞こうとミセリナの前に現れた。ミセリナの事情を知った彼は、「それなら、俺がいつか絶対に助け出す。お金を貯めて、君をここから買って解放する」と言った。その言葉にミセリナは一切の悪意を感じず、真摯な彼に心が惹かれていった。彼は、彼女にとっての希望の光となったのだ。
…しかし、その約束が果たされることはなかった。それまで定期的に彼女に会いに来ていた彼が、ある日を境にぱったりと来なくなったのだ。
原因は、ミセリナには見当もつかなかった。けれど、彼がもう二度とここには来ない…来れないのだと、理解してしまった。彼女は、さらに深い絶望に沈んでいった。
それから数年間は、娼婦として従順に働く日々を送っていた。絶望に沈んだ彼女には、抜け出そうとする意志ももうなかった。
そんな日々を送っていた彼女に、転機が訪れる。13歳の時、彼女の働いている娼館が摘発されたのだ。人攫いと裏でつながって、不当に奴隷を入手していたことが国に露見したのだ。
原因は、ミセリナだった。なんと、「王家の血を持つものが奴隷となって、娼館で不当に働かされている」という情報を、国が入手したからだったのだ。これによって娼館は取り壊され、ミセリナも救助された。
だが、奴隷として…娼婦としてのそれが身につきすぎてしまった彼女には、既に貴族や王族としての立場は無かった。奴隷から救い出されこそしたが、結局彼女は戻ること叶わず、その身一つで放り出されてしまった。
結果として、住む場所も、働く場所も失ってしまった彼女は、街の中を放浪していた所、冒険者ギルドの前までやってくる。
彼女は、過去に会った彼の話を思い出す。…ここなら、受け入れてくれるかもしれない。そうでなくとも、もうここぐらいしか行く場所がない。そんな思いで、彼女は冒険者ギルドへと赴き、貴族の名を捨て、名前をアンネと変え冒険者登録を行う。
―――どうか、今度は希望に満ちた場所であることを、願いながら。

1回目:9,9,7/7,9,8,7,8,3
2回目:7,5,8/10,4,4,7,6,8
3回目:10,6,8/8,10,5,8,4,12

A2-5 かつては貴族だった
A2-6 大失恋したことがある
B5-6 絶対に知られたくない秘密がある

5-6 他に生き方がなくて

カラーコード：CC7EB1