容姿・経歴・その他メモ

【経歴表】
■規律に厳しい環境で育った
■大怪我をしたことがある
■自殺を試みたことがある
【ヴァグランツになった理由】
■平穏を求めて


トージは、要人の護衛や魔物討伐を請け負うシャドウの隠れ里で生まれたナイトメアだった。
母はトージの出産と共に死んだ。父はそんなトージを疎ましく思ったのか、それとも母の代わりを務めさせようとしたのか。
トージをその里のシャドウと一員として…と言えばまだ聞こえはいいか。
幼いころから無理難題を押し付けられ、強くなることを強要させられ、大人と変わらぬ仕事をさせられ続けた。
失敗すれば、食事を与えられなかったこともざらだった。飢えのままに、なんでも口にした。

それでも、ナイトメアは身体が頑丈だ。トージは成人を迎えることができた。
そして同時に、抑圧されながらも育った自我は父への、ひいてはシャドウという種への反抗心を培わせた。
シャドウとして生きるのは真っ平だ。俺は、ナイトメアだ。父の教育を無視する言葉と共に、トージは剣を父に向けた。

結果、トージは善戦することもなくこてんぱんに敗北した。父に傷一つ与えられずに斬られ、シャドウであれば耐えられるであろう魔法で焼かれ、そしてシャドウであれば苦にもならないだろう暗闇が支配する地下牢に閉じ込められた。
細い希望は断たれた。だがトージは、後悔していなかった。むしろこの暗闇の中で初めて、生まれ落ちたかのように心が軽やかだった。
父に反抗して良かったと、寒い地下牢で心から思っていた。

ほどなくして、父が現れる。威圧的な口調で、何故と問われた。
トージは揺るぎなく、自分らしく生きるためと答えた。
暗闇で父の顔は見えなかったが、わずかな間の後、父はトージを牢から出して、そして永久追放を言い渡した。
トージは何も言わずに、それを受け入れた。

父が何を思ったのか、トージは知ることがない。だがこの永久追放に、もしかして自分の願いを汲んでくれたのかと、思わないでもなかった。

集落を出て、寄る辺もなく生きていくのはトージが考えていたよりずっと難しかった。だが、集落にいた時に覚えたことひとつひとつがトージの生きる糧となった。
シャドウとして生きてきた、15年の歳月。シャドウとしての生き方を見てきた、15年の年月。
そこに意味はあったのかと、トージは離れてから想いを馳せる。その答えを探し続けようと、あてどなく目的地から探し始めた。

その最中で知る、空島の存在。シャドウと違い魂に穢れのある自分が、シャドウと同じく穢れのない集団の中で何かできることがあるのだろうか。
年に一度出るという飛行艇、見知らぬ世界への片道切符。
トージはここでもシャドウとして生きた密偵の力を発揮し、飛行艇に忍び込み。未知の世界へと飛び込んでいくことになるのだった。

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