容姿・経歴・その他メモ

父さんが隠してた本を読まなければあんなことにはならなかったのに。

幼いころから冒険が好きだった。その日もオアシスをまだ幼い妹と一緒に駆け回って遊んでた。遊び疲れ、家に帰る。父さんは仕事で母さんは買い物でまだ帰ってきていなかった。帰り際、近くに住むコレイドさんから父さんにと預かった荷物を置くために、いつも行ってはいけないと言われていた父さんの部屋へと入った。そこには何も危なそうなものや変わっている物などはなく、何故入るなと言われていたのかが分からなかった。荷物を机へと置き、部屋を出ようとする。すると妹のシェリアが何処からか本を一冊持ってきていて、読んでほしいと言われる。その本はごく普通でありきたりな冒険譚だった。だが、外は危険だと言い、集落の外に出たことがなかった二人にとってはとてもファンタジー、空想上の物語であった。それから二人の頭の中には今まで抑圧されていた外を見てみたいという願望が膨らんでいった。本を見つけてから一週間後、二人はある決断をし、実行に移す。ある日の夜中、父さんと母さんが寝静まった頃、こっそり家を抜け出して集落の外に出てみることにした。外はとても静かで集落の大人が言う危険を全く感じなかった。そのまま歩き続ける。そこで初めて違和感を感じた。先ほどまで二人分あった足音が一つになっているという事、先程まで袖を掴まれていた感触が消えていることに…

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