ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

リューズ・クォーツ・クォンラート - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

リューズ・クォーツ・クォンラート

プレイヤー:kurorin

 
そうも簡単に逆上するんじゃあないよ
      こっちまで逆上(のぼ)せちまうだろう?」 

種族
リルドラケン
年齢
75
性別
種族特徴
[鱗の皮膚][尻尾が武器][剣の加護/風の翼]
生まれ
野伏
信仰
ランク
穢れ
6
12
7
2
11
6
16
3
9
成長
3
成長
1
成長
5
成長
2
成長
1
成長
3
器用度
11
敏捷度
18
筋力
23
生命力
30
知力
11
精神力
19
増強
2
増強
1
増強
2
増強
0
増強
増強
器用度
2
敏捷度
3
筋力
4
生命力
5
知力
1
精神力
3
生命抵抗
12
精神抵抗
10
HP
51+17=68
MP
22+2=24
冒険者レベル
7

経験点

使用
18,500
残り
440
総計
18,940

技能

ファイター
7
エンハンサー
4
マギテック
1
レンジャー
1
アルケミスト
1

戦闘特技

  • 《防具習熟A/盾》
  • 《斬り返しⅡ》
  • 《防具習熟S/盾》
  • 《二刀流》
  • 《タフネス》

練技

  • 【ドラゴンテイル】
  • 【マッスルベアー】
  • 【キャッツアイ】
  • 【ストロングブラッド】

賦術

  • 【ヴォーパルウェポン】

判定パッケージ

レンジャー技能レベル1 技巧 3
運動 4
観察 2
アルケミスト技能レベル1 知識 2
魔物知識
0
先制力
0
制限移動
3 m
移動力
19 m
全力移動
57 m

言語

会話読文
交易共通語
ドラゴン語
魔動機文明語

魔法/賦術

魔力行使/賦術
基準値
ダメージ
上昇効果
専用
マギテック技能レベル1 魔動機術 2 2 +0
アルケミスト技能レベル1 賦術 2
技能・特技 必筋
上限
命中力 C値 追加D
ファイター技能レベル7 25 9 11
武器 用法 必筋 命中力 威力 C値 追加D 専用 備考
尻尾[打] 2H# 1 +1=10 11 12 11
〈ブレードキラー〉[打] 2H 22 +1=10 42 12 11 楕円形の大盾。上下の縁に存在する突起状の金具により攻撃力を増している。専用の証としてリューズの角を模した装飾が施されている。
〈鈍重なスパイクシールド+1〉[打] 1H 13 +2=11 13 10 +1=12 魔法の武器。アビス強化(命中+1) 「鈍重な」 携行時 移動力が半分(端数切り上げ)になる。
技能・特技 必筋
上限
回避力 防護点
ファイター技能レベル7 25 10
[鱗の皮膚] 1
《防具習熟S/盾》 3
防具 必筋 回避力 防護点 専用 備考
乗り物酔いのスプリントアーマー 15 5 金属鎧。アビス強化(蛮族防護点+2)「乗り物酔いの」 携行時 揺れに弱くなる。自身の足以外の手段で10分以上移動した後、1時間、行動判定に-1のペナルティ修正を受ける。
盾1 カイトシールド 13 1 1 1H
盾2 ブレードキラー 22 4 1H 武器として使用可能。武器時、防護点2点。
対蛮族 2
合計: 鎧+盾2+他 10 15
合計: 鎧+盾1+他 11 12
装飾品 専用 効果
熊の爪 ✔HP 【マッスルベアー】の効果を+1する。
右手 怪力の腕輪 筋力+2
左手 宗匠の腕輪 器用度+2
アルケミーキット ✔MP 賦術の行使に必要。
俊足の指輪 敏捷+1
所持金
170 G
預金/借金
0 G / 0 G

所持品

「骸骨道化亭のギルド証」
アビスシャード*3

◆冒険用具◆

冒険者セット
(背負い袋 水袋 毛布 たいまつ4本 火口箱 ロープ10m 小型ナイフ)
保存食(12日) 薬師道具セット

◆消耗品◆

キュアストーンポーション
アウェイクポーション*2
ヒーリングポーション*3
 救命草*26 魔香草*14
 月光の魔符+2*3、+3*2
 魔晶石(3点)*5

◆装備品◆

スプリントアーマー カイトシールド ブレードキラー
スパイクシールド
アルケミーキット 怪力の腕輪 宗匠の腕輪 俊足の指輪

マテリアルカード

BASSS
521
名誉点
32
ランク

名誉アイテム

点数
冒険者ランク
ブレードキラー専用化(武器)50
アルケミーキット専用装飾品化50
スパイクシールド専用化(武器)50
熊の爪専用装飾品化50

容姿・経歴・その他メモ

◇◆◇経歴◇◆◇

経歴1:5匹以上の兄弟姉妹がいる。
経歴2:裕福な家に生まれた。
経歴3:飛行船に乗ったことがある。
冒険に出た理由「蛮族を倒すため」

 裕福な一族の三男坊として産まれ、責任も無く悠々自適な遊び人暮らしを楽しんでいた。軽薄で軟派な男であり、どんな種族であろうとも女性であればとりあえず粉をかけることを信条としている。 普通にクズ。

 しかし、ある日のこと。懇意にしていた娼婦が蛮族に襲われ、顔に消えない傷を残されてしまった。
 のちにこの事件を知った彼は、この世に生きる全ての女性を守るために立ち上がり、冒険者ギルドの門戸を叩くこととなる……。
 花は愛でてこそ咲き誇る。散らしたり、手折るようなものではないのだから。
 

◇◆◇余談◇◆◇


 彼の頭には角が生えているが別にナイトメアというわけではなく、
かつて粉をかけたメリアの少女から深くて重い執着心(ヤンデレの好意)を向けられた結果の産物である。

 「この世には種を蒔く男も、女に刺される男もごまんと居る。
  だが、世界広しと言えど女に種を蒔かれた男はアタシくらいだろうねぇ」
 

……などと頻繁に酒の席で暴露しては呵々大笑するリューズだが……?

 
 真実は、病により立ち枯れた幼馴染のメリア『エボニー嬢』最期の願いを聞き入れたためである。
 「何も遺せぬまま枯れたくない」
 そう言って涙を流した彼女の、生涯で一度だけ咲いた一輪の花を譲り受けたリューズは、その花を髪飾りとして挿したまま喪に服し、そして少しばかりの時間が過ぎた。
 するとどうしたことだろう。
気付いたときには、実を結ばなかったはずの花は種を残し、彼の頭に根を張っていたのである。

 それはある種の奇跡であったのか。
それとも、彼の言うように、女癖の悪さを咎める幼馴染の戒め(しっと)であったのか……。

 その真意は、エボニー嬢のみが知っている。

◆ くゆる煙は物語る。

        

 ……うん? あぁ、此処を見つけたのか。
大したもてなしはできないが……そうさねぇ、アタシの独り言に付き合っとくれ。煙草を呑むくらいの時間はあるだろう?

 さて、何から話そうか───。
 

『旅の仲間』
 まずはあの者たちの話でもしようか。……そう、アタシの冒険者仲間の話さね。


 家を飛び出したアタシは着の身着のまま、さしたる路銀も持たぬ身で冒険者ギルドと街を目指していた。
何を気にするでもない悠々自適の一人旅。下駄を鳴らしてカランコロンとな。無言のままゆっくりと歩いているのも悪くはなかったさ。けれど、縁というものは面白い。しばらくしていると、ひとりの旅人と出会ったのサ。
 名はシャルロッテ。まだ若い少女だが、その身軽さ、そして何より持ち前の天真爛漫さに驚かされるグラスランナーだった。
 同じく冒険者を志すというシャルロッテと意気投合したアタシは、共に冒険者ギルドのある街への中継地「アルル村」へと向かうことになった。そうしてシャルロッテが楽器を、アタシが下駄をカランコロンと鳴らしながら歩いていると、やがてアルル村が見えてくる。しかし、いざ到着してみると……どうにも、様子がおかしかった。
 村の広場には怪我をした牧童。手当をしながら話を聞けば、蛮族に襲われたのだという。しかも、……あろうことか! 旅人の女性も!! さらわれてしまったと言うではないか!!!?
 ───コホン。
 まぁ、それでな? 村長のグロックスとやらの言葉によれば、アルル村には蛮族にさらわれた「踊り子のエル」を助けに行けるほどの備えは無く、冒険者ギルドに依頼をしようにも些か距離があり対応には時間がかかるとのことだった。いやはや、不幸とは重なるものだ。……しかし、捨てる剣あれば拾う剣あり。幸運はひとつだけ残されていた。何とも都合の良いことに、その場には冒険者志望の旅人が4人も居合わせていたのサ。
 リルドラケンのアタシとグラスランナーのシャルロッテ。そしてアタシたちよりも先に村に到着していた2人の旅人、ルーンフォークのアキラとメリアのオリビアだ。
 こうして妙な縁によって導かれたアタシたちは、さらわれた踊り子を救わんがため、最初の冒険に挑むこととなった。
 

 蛮族の痕跡を追って森を抜け、辿り着いた岩肌の洞窟。

二手に分かれた洞窟の内部を進んでみれば、そこには蛮族の一団と……そして踊り子の姿があった。アタシたちは、まず胸を撫で下ろした。痕跡を勘違いして見当違いのところを探して時間を浪費することが一番マズイことだからねぇ。……だが、息をつくのはここまでだった。相手はボルグハイランダー、ゴブリン、グレムリンの3体。こちらは駆け出し未満の冒険者未満。些か苦しい相手だった。
 ……うむ。それはそれは苛烈な戦いだった。互いに魔力も底を尽き、泥沼のような戦いになった。
 ───だが、運命を制したのはアタシたちだ。

 こうして無事に踊り子のエルを救出したアタシたちはアルル村へと凱旋した。
歓迎され、あとは冒険者ギルドのある街へと向かう馬車を待つだけとなったアタシたち。やがて少々手持ち無沙汰になった頃、村長のグロックスがギルドへの紹介状を一筆したためてくれた。クロウラーなる人間とハルハというルーンフォークを訪ねろ、と。
 ……無論、街へと向かう旅路の最中にも一騒動あったのだが……まぁ、この話についてはまたの機会としようか。
 

『月負い』
 嗚呼、あの話なんてどうだろう? アタシたちが正式な冒険者となって最初に受けた依頼の話さ。


 紆余曲折あって着いた王都ハーヴェス。街の物珍しさにシャルロッテが目を輝かせていたのを覚えているよ。
無論、初めての土地だ。土地勘の無いアタシたちには紹介してもらった冒険者ギルドの場所などわからない。観光客向けのゴンドラを漕いでいた水夫に声をかけてね、連れて行ってもらったのサ。……そう、それが《骸骨道化亭》だった。生憎とギルド長のクロウラーは不在だったのだけれどね。長の不在を預かるハルハ嬢に登録を代行してもらったアタシたちは、その数日後、ついに最初の依頼に乗り出すことになる。
 それは開拓団からの依頼でね、リップ村周辺の狼を退治してほしい、というものだった。
 ハーヴェスから北東に二日。村に到着したアタシたちを迎えてくれたのは、山賊と見紛うような荒くれ者……もとい開拓団の男サ。頭目のノズから話を聞いたところ、狼の中にえらく頭のいい個体が居るとのことだった。青白い毛に三日月のような胸の模様。月負いなる大きな狼を討伐すること、それが今回の依頼のあらましだ。

 アタシたちは救命草を集めながら、ずんずんと開拓地の森を進んでいった。
道中、湖にうっかり斧を落としてウンディーネを怒らせたりもした……オリビアが取りなしてくれなければどうなっていたことか……。だが、探索はそれなりの順調さで進んだものだ。……しかし、探索を開始してから10日も過ぎた頃だっただろうか。ついに開拓団の中から犠牲者が出てしまった。これはマズいと、アタシたちも一層探索に身を投じたが、住処を発見しないことには手が出せない……。
 おおよそ2週間をかけてなお全容を明かすには至らない鬱蒼とした森。───かつてこの地には月神シーンの神殿があり、狼はその使いであったという逸話が残されているとのことだったが……奇しくも、あの森を支配していたのはその身に月を刻みし狼だ。妙な符合に笑い合いながらもアタシたちは探索を続け……ようやく、月負いに出くわすことになった。

 月負いは雷を操り、その身軽さでこちらを翻弄してくる恐ろしい敵だった。
 しかし、アキラの操るオークハウンドが魅せた捨て身の猛攻。そのひと噛みを起点にアタシたちは一気呵成の反撃に出た! アタシの尻尾に脚を払われ体勢を崩した月負いの、その特徴的な月の胸元にシャルロッテが飛び込み、そして───。
 最後に立っていたのは、アタシたちだった。

 これがアタシたちの公的な初依頼。……無論、帰り道にもひと悶着あったのだけれど……まぁ、この話についてはまたの機会としようか。
 

『骸骨は踊る』
 他の話と言えば、そうさなぁ……骨の折れるような依頼もあった。


 骸骨道化亭に所属してから数日、思い思いに過ごしていたアタシたちに依頼、ハーヴェスの海運ギルドからの調査依頼が舞い込んだ。危険はないとのお達しだったが……まァ、アタシがこうして話をしている時点でソレが〝答え〟みたいなものだな? そう、お察しの通りサ。
 海運ギルドの長──猫耳と尻尾にシャルロッテが釘付けになるほどの魅力を持つリカントの男──ダナンから聞いたところによれば、数か月前から怪しい積み荷が入港してくるようになったとのことだった。その積み荷の中身が何で、誰に流れ、何に使われるのかの裏を取れ。ソレが今回の依頼というわけだな。
 アタシたちも実際に検品をさせてもらった。……流石に中を検めることは許されなかったがね。
 マカジャハット王国から来た800mm四方の木箱。ソレは品目こそ「建築資材」となっていたが、驚くほど軽かった。「建築資材」が、だぞ? 何ともきな臭いものが香って来るだろう?

 荷物を受け取りに来た二人組を追跡することにしたアタシたちは、アキラの操る鳥に二人組の乗る馬車を監視させ、その動向を探ることにした。生憎と川向こうの貴族街に向かったことが判明した段階で二人組の足取りは途絶えてしまったが、そこは優秀なアタシの仲間たちが活躍してくれた。……アタシ? アタシは……商人のお嬢さんとの話が盛り上がってしまってね。
 聞き込みの場を貴族街に移したアタシたちは、二人組がヨースティン家の方へと向かったことを知った。
そしてそのヨースティン家の三男、マウスルという男が何とも良くない噂の流れている御仁でな? 優秀な家族に劣等感を抱いているうえ、怪しげな物品を諸国から取り寄せたり、夜な夜な黒フードの怪しい人物を出入りさせていたりなど……状況証拠としては疑って余りある。
 やがて夜、ヨースティン家を見張っていたアタシたち。するとそこには、裏口から裏路地へと向かう黒フードの姿があった。
 いざ尾行を開始した途端、……アタシたちの視界には黒い霧が立ち込めた。アキラが言うにはコンジャラーの扱うダークミストだろうとのことだった。わざわざ尾行の警戒まで……人間、後ろめたさは隠せないものだのぅ?
 そうして貧民街の廃屋に入っていった男を追って、アタシたちは廃屋内の地下を進み……最奥にて、アンデッド作成をしている男……マウスルと対峙した。
 スケルトンにシャルロッテが2度も痛烈な攻撃を受けたり、冷蔵棺から現れたアイスマンにアタシも危うく氷漬けにされそうになったり……。マウスルとアキラ、互いに操霊術師を相手取る、実に骨の折れる戦いであった。
 しかし、だ。自己保身に走るあヤツと、仲間を守らんとするアキラでは、最初から比べようもない。仲間の補助すら忘れた操霊術師の末路など、火を見るよりも明らかだろう?

 そしてすべてを終わらせたアタシたちは動かぬ証拠(うごくしかばね)と共にマウスルを憲兵に突き出し、この件は一件落着……と行けば良かったのだが、ネ。……まぁ、この話もまたの機会としようか。

『前哨に吹く風』
 もっと前向きな話が聞きたい? ふむ……。それなら文字通り新たな道を切り開こうとした者たちの話はどうだろう?


 いつものように骸骨道化亭で話をしていたアタシたちは、数少ないギルドの先輩殿から一つの依頼を紹介された。アタシの御同輩。リルドラケンの《悪食竜》スパイス。彼から持ち掛けられたのは、線路敷設に伴う調査団の護衛依頼だった。
 どうやらハーヴェス王国には北のラージャハ帝国まで線路を引く計画があるらしい。そのための実地調査が行われるにあたり、護衛の需要が高まっていたそうだ。もちろん、スパイス殿にも声がかかっていた。しかし、別件に時間を取られていたらしく、参加することは叶わなかったようだ。その代わりにアタシたちを推薦した、というわけだ。……まぁ、シャルロッテも興味津々だったしね。これも情操教育さね。アタシたちに断る理由は無かった。

 そしてやって来たハーヴェス鉄道第二調査団前哨基地。タビットのティングル団長との挨拶を済ませたアタシたちは、土木技師のドワーフ、モーリイ女士に紹介された。つまり、アタシたちの今回のお仕事は、3日間の間、彼女の護衛として調査に同行することだったのサ。
 そこからの3日間はとても忙しかった。発掘作業の進んでいる地帯から魔動機シャザーレィが出土してモーリイ女士が持ち帰りたいとゴネてしまったり、基地の周辺でケンタウロスの集団が陣地を築いている痕跡を発見したりと、退屈はしなかった。
 ……うん? そんなにケンタウロスの群生している地域だったのかい、と? いやいや、そうではなかったらしい。実はアタシたちは基地に向かう道中にもケンタウロスの一団に襲われていたから、感覚がマヒしていたけれどね。ティングル団長が言うには、その地域ではあまり姿を見ない者たちだったそうだ。
 無論、調査隊でもケンタウロスに襲われての死傷者が出始めていた。当然、早急な対処が必要だっただろう。……だが、決断するのが、少しだけ遅かった。

 そう、ケンタウロスたちの夜襲だ。
 上位種ケンタウロスインペイラーが門を突破し、戦闘となった。アキラのボーンアニマルが八面六臂の大活躍をしたこともあり、シャルロッテが素早くケンタウロスたちを処していった。しかし、思っていたよりもケンタウロスは数が多かった。一息つく間も無く、アタシたちはケンタウロスたちの援軍と連戦……それも、背後からの挟撃に曝されることとなった。背後から響く爆発音に急かされながら、アタシたちは目の前のケンタウロスを死に物狂いで打倒し、返す刀で背後から襲ってきていたトロールをも迎撃した。練体士であるアタシでさえ息切れを起こした程サ。生半可な戦いじゃあなかった。
 どうにか夜を越えたアタシたち。多くの死傷者たちが出た。トロールを足止めするために起動したモーリイ女士のシャザーレィも破壊されていた。……だが、誰も彼もうつむくことだけはしていなかった。何もない地平に鉄の道を切り開かんとする者たち。その心の強さに、アタシたちも胸を打たれたものサ。

 アタシたちの道は、まだ始まったばかり。今回の一件も、この先に待ち受ける別の事件に起因したものだったのだが……例のごとく、この話もまたの機会としよう。

『陽をもたらすもの』
 次はそうだねぇ……蛮族ではなく、魔動機と戦ったときの話はどうだろう?

 
 御寝坊さんなシャルロッテを起こしていつもの朝。アタシたちが朝食を摂っていると、顔色の悪いモーリイがやってきた。
どうやら急ぎの用があったらしく、酷い寝不足のようだった。何があったのかと問うてみれば、ティガット山脈で発掘された魔動機文明時代の遺跡を調査するモーリイの護衛を依頼したいとのこと。
 何、知らぬ間柄でもないモーリイたっての頼みサ。もちろん、アタシたちはその依頼に乗ることにした。

 遺跡の入り口に住み着いていたディノスを蹴散らし、重い隔壁を抉じ開け、アタシたちは遺跡へと侵入した。
 草が生い茂りブラッディペタルが蔓延っている等々、内部は劣化こそしていたものの、流石は魔動機文明時代の遺産。モーリイが言うには研究施設だったのだろうその場所は、思ったよりも機能が生きていた。具体的には、扉の各所が魔動機文明時代のセキュリティによって閉じられていたのサ。扉を開けるには特定のカードが必要だったらしいのだが……まぁ、アタシたちにはシャルロッテが居たからねぇ……。
 セキュリティの先。何者かの執務室で見つけた手記によれば、どうやらその遺跡は、魔動機文明時代において対蛮族用の魔動機を開発するために用立てられていた研究機関だったそうだ。
 当時の情勢はひっ迫していたものだったようで、手記には蛮族によって少しずつ追い詰められていく人族の活動圏の様子や、ついぞ日の目を見ることなく実戦未投入となった対蛮族用魔動機「ソルブリンガー」開発の様子などが残されていた。読み解いていくうちに、暗澹とした過去の人々の足掻きを垣間見ることができた。……どうも、ソルブリンガーとやらは、この遺跡の奥で今も恐ろしき砲撃能力を保持したまま、眠り続けているようだった。

 徘徊する警備用の魔動機を倒しながら、アタシたちは遺跡の奥へと進んでいった。
 溶接された最奥の扉を、意識の内部で発見した魔動機で強引に破壊したアタシたちは、そこで三本の砲門を持つ巨大な魔動機と相対することとなった。そのあまりの大きさに、アタシたちの誰もその全様を知ることができなかった。しかし、一度起動した魔動機は待ってなどくれはしない。巨大な砲門から放たれた光束を掻い潜りながら、アタシたちは必死に戦った。シャルロッテが攻撃を引き付けてくれなければ、誰か一人くらいは死んでいたかもしれないだろう。……だが、過去の遺産を相手に、今を生きるアタシたちが負けるわけにはいかない。アタシたちの意地の見せ所だった。
 やがてソルブリンガーを打倒したアタシたち。
するとどうしたことだろう? アタシたちが戦っていた広間の床がせり上がり、ティガット山脈の山肌から外側へと移動したのだ。なるほど、砲といえば、広い射角をとって射程を確保するもの。もしもあのソルブリンガーが全ての機能を開放していたのなら、ティガット山脈の麓、その平野一帯が砲撃の危険にさらされていたことになる。今となっても、思い返すだけで薄っすらと肝が冷える。命の危険というものは、それだけ恐ろしいものなのだが……シャルロッテは此度の冒険を「楽しいお出かけ」と言ってのけた。
 ……クハハ。聞くだけで将来は大物になるとわかるであろう?
事実、その通りになっていくのだが……その話は、またの機会としておこうではないか。
 

 幕間「宣戦布告」
 あぁ、この話は欠かせないねぇ。あの大戦の前日譚……アタシたちが初めて奈落へと挑んだ時のことサ。


 あれは妙に目が冴えてしまった日の朝だったかな。「ごろつきの相手は得意ですか?」と問うハルハ殿から依頼を斡旋され、アタシたちはノズという薬草業者の元へと向かうこととなった。……ん? 聞き覚えがある? そうだねぇ。ノズといえばリップ村───『月負い』の一件で知り合った開拓団の頭目サ。
 破格の報酬を見て「伝説の楽器が買えるかも!」と、まだ詐欺師の甘言を諦めていなかったシャルロッテがぐんぐんと街道を突き進んでいると、リップ村はすぐそこだった。なに、知らぬ間柄でもない。村の連中から歓待を受けながら、アタシたちは今回の依頼内容を聞いた。村の周囲で目撃されるようになった強力な蛮族や魔神の姿に、数名が目撃したというオーロラ。そう、奈落だよ。またあの森を探索するのか、と準備をしていたアタシたちだったが、そこへ飛び込んできたのは踊り子のエルが蛮族に連れ去られたという話だった。
 妙に数だけは多い足跡を辿って、アタシたちは洞窟……というよりも浅い横穴へとやってきた。蛮族の姿は無く、足跡もそこで途切れていたが、『入口』を境に異空間へと繋がっているのが奈落だ。内部にどれほどの蛮族が潜伏しているのかもわからない。しかし、状況は一刻を争う。アタシたちは意を決して奈落へと飛び込んだのサ。
 奈落内部は三層からなる屋内のような構造だった。上下の階段があり、アタシたちの目の前には奥への通路が伸びていた。
偵察したシャルロッテ曰く、廊下の向こう側には100を超える蛮族がひしめき合っていたという。流石にその数を正面切って戦うことは、あの頃のアタシたちには不可能だった。そこでアタシたちは、上の階層───資材置き場にて一計を案じることにした。資材置き場の床材は木製でね。少し剥がしてみれば、蛮族が集まる下の広場を照らすシャンデリアに干渉できたのサ。オリビアの妖精によって床と梁は燃やし尽くされ、シャンデリアは落下していった。とても大きく、重く、意匠を凝らした照明細工だったからねぇ……下に集まっていた蛮族は一網打尽だったとも。しかし、シャンデリアの砕ける音は奈落の全域に響き渡ってしまった。広間のさらに奥……奈落の核が隠された区画に潜んでいた何者かを呼び寄せてしまうくらいにね。
 アタシたちは、奈落に潜んでロクでもないことを企んでいたであろう蛮族たちの親玉バジリスクと魔神ザルバードを相手に、一歩も退くことなく果敢に戦った。そして石化の魔眼に苦しめられつつも、どうにか打倒することに成功した。
 その後はあと一歩でエルフライにされかけていた踊り子を救出し、核を破壊するために最奥の区画へと進んでいった。するとそこには、アビスコアたる魔剣と共に、バジリスクが企てていたであろう何らかの作戦資料と、沢山の×印が付けられたブルライト地方の地図が残されていた。残念ながら地図や資料の意味するところはアタシたちには判読が出来なかったが、目的を達した以上、長居する理由も無い。そして、コアを破壊し、そそくさと奈落から脱出したアタシたちは……森の向こう側で、真っ赤に輝く夜空を見た。村が、リップ村が燃えていたのだ。
 急ぎ村へと帰還したアタシたちを待っていたのは、壊滅した村の跡だけだった。
 森にすむ泉の妖精エスカーリアの元へと身を寄せたアタシたちは、そこで生き残った村娘の話を聞いた。村は蛮族の集団に襲われ、全滅したとのことだった。神のような威容を見せつける化物に焼かれ、村人たちは惨殺された。しかし、ノズをはじめ多くの者たちが、勇敢にも最期まで立ち向かっていったそうだ。そして、憤る一同の無念と共に、アタシたちは行動を開始した。
 一刻も早く、王国へこの事態を知らせなければ……、と。
 やがて、この事件は国を揺るがす大戦へと続いていくのだが……少し息を入れようか。
まだまだ長ぁい話になる。ここから先はまたの機会に、だ。クハハ。
 

 

 メモ
 

 王国へ戻ってきたところ、慌ただしい。各地で村々が一斉に襲われている。バラムなる者が率いる蛮族の仕業。送り込んだ冒険者たちは帰ってこなかった。軍勢は南下してきている。ハーヴェス北東にある都市トリアフェルテにおける防衛任務、および市民の保護任務。遊撃隊。到着。衛兵に連れられるナイトメアの女性マヌーカをとりなしつつ城館へ。団長はティングル再び。蛮族の数はこちらの5倍。ヴァラム。灰の戦将。ディアボロ。守りの剣によって背後を固めつつ迎撃。攻勢に転じるまでの遊撃を行う。逃げ遅れた者の避難も。月光の魔符+1もろた。日没。敵襲。
戦闘中、守りの剣の力が消失。聖堂でなにかがあったらしい。聖堂へ向かう。マヌーカが何かしてた。
守りの剣はどこにも無かった。奪われてしまった。城館陥落の知らせ。避難民も襲われている。避難民の方へ。
ダークトロールアデプトを退け、辛くも避難民を逃がすことに成功。我々は撤退に成功。
ティングルは捕虜として捕らえられたそうだ。


 
 


セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 ガメル 名誉点 成長 GM 参加者
キャラクター作成 3,000 1,200 0
能力値作成履歴#231965-3
1 2023_12_03 Scenario1 旅の仲間 1,660+50*2 1,565 8 筋力
筋力
みしゃくじ様 つき様シエン様pufferfish様
2 2023_12_23 Scenario2 月負い 2,340+50*4 3,123 15 敏捷
生命
みしゃくじ様 つき様シエン様pufferfish様
3 2024_01_20 Scenario3 骸骨は踊る 1,750 4,015 15 生命
筋力
みしゃくじ様 つき様シエン様pufferfish様
4 2024_02_04 Scenario4 前哨に吹く風 2,340+50*2 3,440 68 筋力
精神
みしゃくじ様 つき様シエン様pufferfish様
5 2024_03_02 Scenario5 陽をもたらすもの 2,450+50 4,540 35 器用
器用
みしゃくじ様 つき様シエン様pufferfish様
6 2024_04_20 幕間「宣戦布告」 2,230+50*4 8,285 21 知力
精神
みしゃくじ様 つき様シエン様pufferfish様
7 2024_05_10 Scenario6 灰色の宣戦(前半) 2,420+50*2 10,920 70 器用
筋力
精神
みしゃくじ様 つき様シエン様pufferfish様
取得総計 18,940 37,088 232 15

収支履歴

冒険者セット::-100 薬師道具セット::-200 保存食(1週間分)::-50*2 アウェイクポーション::-100
カイトシールド::-500 クロースアーマー::-15+8 スプリントアーマー::-520 アビス強化::-2000 俊足の指輪::-500 剛力の指輪::-500 怪力の腕輪::-1000 魔法の武器化::-5000 月光の魔符+2::-1500*2
救命草::-30*3 魔香草::-100 ブレードキラー::-7300 宗匠の腕輪::-1000 アルケミーキット::-200 
スパイクシールド::-1800 アビス強化::-4000 熊の爪::-6000 魔晶石(3点)::-300*5

マテリアルカード

B(赤)::-20*9
A(赤)::-200*6
S(赤)::-2000

その他

月負い  運賃::-10
骸骨は  靴磨き::-11
前払い::+4000
月光の魔符+3 ::-2000

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