赤子の時に森に捨てられていたのを隠者ぶって森の奥に住んでた婆さんに拾われた。
婆さんの教育でコンジャラーLV1を得る頃に森で偶然〈妖精使いの宝石〉を拾い、
相性が良かったのかそのままフェアリーテイマーに。
生来の元気の良さと婆さんの放任主義が相まって、好奇心を爆裂させたアルマは森へと突撃し、
月１ぐらいで帰ってくる立派な野生児になる。
ある時、婆さんから魔法学園『七色のマナ』に入学し、繰霊術師学科で繰霊術を学んで来いと紹介状を持たされ放り出された。

聞くも涙語るも涙の紆余曲折の末、5～6回は一文無しになりつつもついに学園へとたどり着く。
婆さんからの紹介状を見せたらとんとん拍子に入学が決まり、学園側が宿無しは困るとのことで寮通いを勧められ寮に入る。
婆さんからの指示など２日目に孤児院シスターの怒涛の泣き落としの前に有り金全額寄付してしまう頃には
微塵も覚えていなかったアルマは、繰霊術なら婆ちゃんから教えてもらえばいいやと勝手に妖精使い学科へと変更する。

寮生活２日目にいきなり部屋に乗り込んできた同寮生に
「田舎者に使わせる部屋なんてありませんのよ！大人しく部屋を明け渡すですわ！」と要求される。
ここでアルマに電流走る。
学園に辿り着くまでに人間社会の世知辛さをこれでもかと知ったつもりのアルマは、入学から寮生活までの流れが
余りに都合が良すぎるのでは、人間社会ならではの複雑怪奇なルールの落とし穴がどこかに潜んでいるのではないかと
警戒していた。
そしたらこれだ！やはり田舎者に寮部屋を貸してはならない的なルールが実はあったんだ！と確信する。
「ふふふ……やはりそういう事でしたか。寮生活に慣れてしまう前に教えてくれてありがとう！」
ドヤ顔即決で部屋を明け渡すアルマ。何故かキョトンとしている同寮生。

40秒も経たず荷物を纏めて寮を飛び出し慣れ親しんだホームレス生活へ舞い戻りながら、
生活の質向上のため必然的に冒険者になり、なんやかんやで今日も元気に生きている。