容姿・経歴・その他メモ

　ラーヴァは俗世から隔離された自然の中で育ち、物心つく頃には両親を失っていた。彼女を世の理不尽から守り続けたのは流れ者のシャドウであり、拳闘士の師でもあるこの育ての親を彼女は心から尊敬している。しかし肉親についてラーヴァは何も知らず、また聞かされてもいないが、これといって興味を示すわけでもない。彼女は己の出生について折り合いを付けており、その関心は今を生きることへ向けられている。
　実のところ、ラーヴァの素質はそれほど高くはない。魔法への適正と恵まれた身体能力を有しており、その瞬発力と安定性には目を見張るものがある。しかし全体で見れば突出しているというほどではない。彼女が真に評価されるべきはその勤勉さだ。現状に満足せず常に精進を続け、不断の努力を怠らない。ラーヴァはその才能を開花させるに相応しい経験を毎日のように積み上げている。
　コミュニケーションを苦手としているが、その人格形成には育て親であるシャドウの影響が多分に見られる。ぶっきらぼうなラーヴァは他人に指図されるのが嫌いだが、本当は誰よりも優しく子供っぽい一面を持つ。特に迫害や差別から生まれる貧民・浮浪児とよく接触していたため、このような人々の苦しみを心から理解している。
　ラーヴァはその特異な出生が原因で何度か危険な目に遭ってきた。彼女は"奈落の魔域"内で誕生し、邪神の供物として狙われるに足る何らかの資質を宿していた。それを知った時、彼女は邪悪なカルト組織と生涯をかけて戦うと誓った。その背景には蛮族が関わっているというところまで調査を終えて、現在の目標はそれらを打倒できる力を身につけることとなっている。
　ところがラーヴァにはもっと大きな頭痛の種があった。許嫁を名乗る、同じ年頃の貴族女性だ。いつ？誰と？どこで？どうやって？あらゆる疑問に女性は答えず、屋敷へ入って共に暮らそうの一点張り。事あるごとに行く先へ現れては迫ってくる彼女の存在は、ラーヴァの反抗期をさらに助長させている。

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