強者の理屈も弱者の理屈も気に入らないと投げ捨てる我儘な性格。
過去のトラウマから誰かのためという滅私の理由で動くことを嫌っている。

幼い、まだ己がウィークリングであるという自覚がなかった頃、バジリスクたちとは離れて暮らしていた彼は、どうして己は一人なのかと疑問に思い、家から抜け出した。そこで彼は忘れられない恐怖を体験する。

それは森の深奥から抜け出し、バジリスクの集落がある近くまで訪れてしまった時だ。
滝で遊んでいた純正のバジリスクの子たちが突然飛来してきた流木に吞まれそうになった時、彼は大声で逃げるよう叫んだ。
その声によって間一髪のところで助かった子供たち。
彼は無事に傷を負うことなく生還できたバジリスクの子供たちを見てホッとする。
子供たちは声のする方へと顔を向け───彼の姿を視界に入れた瞬間、拳大ほどある石を一斉に投げつけてきた。
彼はショックで動くことが出来ず、そのまま何度も何度も投げつけられた石によって傷ついた。

彼には分らなかった。
何故、自分が助けた相手に石を投げられるのか。
何故、同じ目をした彼等に嫌悪の表情で睨まれるのか。
何故、自分は今にも殺されそうになってしまうのか。

殴られ、蹴飛ばされ、引っ掻かれ、抉られ、締め付けられ、投げられ、何故こんなことをされなくてはいけないのか。
その瞬間、彼は我を失い、虐げた者へギンッと睨みつけた。
────我に返れば、全ては終わっていた。

周囲に飛び散る血痕に、転がっている自分と同じ目玉、虫が集り始めた何かの死肉。
彼は呆然と立ち尽くしていた。
やがて、彼の中に疑問が生まれた。
何故、このようなことが起こってしまったのか。
何故、全てが過ぎ去った今でも胸の中に燻る激しい怒りが残っているのか。
何故、こんな許される世界なのか。

そこから彼は知るということを学んだ。
無知は罪だと。非力は罪だと。蛮勇は罪だと。
だから彼は知識を、力を、それを動かす意志を貪欲に求めた。

それは今尚続いている。
力を、知識を、求め、蓄え、また新たなる知識を、力をと。
やがて彼は今の時代の総てでは足りぬと思うようになった。
結果、彼は冒険者となることを選んだ。
その渇望を潤すため、燻る怒りを鎮めるため、もうなにもかもを拭い去るため。
取り合えずの目的とした【失われた文明の再起】と、その知識と力を得るために。

前提

なし

使用

-

概要

魔法などの効果を1つ除去する

取得方法

おまけ要素

前提

なし

使用

-

概要

命中力判定-2、ダメージ+2、回避された場合敵の回避力判定-1

取得方法

おまけ要素