「ん～…？ぼく…？あ～、初めましての人だぁ」
「メリーだよ～、メリー・アルセンって言うんだ～」
「はじめまして～だよ～」
「出来る事～？えーっとね～…魔法が使えるよ～」
「よろしくねぇ～」

自己紹介に名前と魔法使いである事しか情報量が無いナイトメアです。
ビルドはシンプルにソサセージ！よろしくお願いします！

メリー・アルセンは、俗に言う「天才」という種類の人間だった。
田舎に生まれ育ち、師も居ないというのに、一冊の魔道書だけで、独学で真語魔法を収めた。
更に彼女は、幸運でもあった。偶然村にやってきた一人の魔法使いに見初められ、彼女の魔道はどこまでも続いていった
やがて一流と名乗っても差し支えない魔術師となった彼女は、貴族のお抱えの魔術師として成功者としての道を歩いていく…

…しかし、彼女の幸運が続いたのはそこまでだった

ある日夜道を歩いていると、一人の賊に襲撃される。対象は恐らく操霊術師。彼女は油断も慢心も無く魔術にて応戦し…
---そして、敗北した。コンディションは万全、ミスも無かった。ただ…太刀打ち出来ない程、相手が格上だっただけだ。
操霊術師はメリーに勝利すると、倒れ伏す彼女にある魔法を行使した
その魔法は「スティール･メモリー」…対象の記憶を奪い、我が物とする魔法。
操霊術師はメリーから、魔術師としての全てを奪うと、彼女を打ち捨てて、どこかへと去っていった。

…積み上げてきた物を、積み上げてきた事すらも忘れ、全て失ったメリー。
彼女が選んだのは、故郷への帰還だった
今は古く、しかし唯一の記憶。優しかった両親、それだけを頼りに彼女は故郷への帰路を歩む
彼女を出迎えた両親は、ボロボロの娘を優しく出迎えた
やがて月日は経ち、更に彼女を不幸が襲う
両親が病に伏せた。
偶然、たまたま…魔術師であった頃なら何とか出来たかも知れないが、そこに居たのはただの無力で非力な少女だけ。
呆気なく、彼女は天涯孤独となった。

文字通りに全てを失った彼女は…家の掃除中に、一冊の本に触れる。
彼女は知る由も無いが、その本はメリー･アルセンという魔術師の原点。
いつかをなぞるかの様に、彼女はその本のページをめくり…いつかの様に、魔術の虜となった。
稲妻を落とし、吹雪を起こし、流星すらも降らす…平凡な田舎の故郷では、想像も付かない様な“奇跡”
両親という残った最後の物を無くした彼女が選んだのは、いつかと同じ魔道。

独学で真語魔法を収め、研鑽の為に彼女が選んだのは冒険者という道。
“魔術師”メリー･アルセンの軌跡を歩く彼女は、まだただのメリー･アルセン。
いつか大魔術師(自分)に至る彼女の…二度目の人生が、幕を開けた

Q,つまり？
・記憶を全ロスした結果、幼児退行してぽわぽわになったぞ
・ちなみに魔術師時代のメリーは、ストレスと競争溢れる魔術師社会のせいでナイフみたいな性格だったぞ
・記憶は全ロスしたが、断片からちょこちょこ魔術師時代と思わしき知的な発言が出るぞ
・ストレスがガッツリ掛かると一人称が変わって目つきが悪くなって性格も悪くなるぞ
・年は秘密だが(正確には覚えていない)結構長生きしてるらしいぞ
・スティールメモリーは技能レベルと成長は消えないという野暮な突っ込みはNGだ()