「”鉄道神王”ストラスフォード」を信仰する、少し変わり者のナイトメア(エルフ)。
ストラスフォードの教えである「未知と既知の間に道を作る」にとても感銘を受けており、立ち塞がるものは全て斬り開くことを信条としている。
また、ナイトメアにしてはかなり楽観的な性格であり、周囲の差別の視線等は全く気にしていない。

幼少期、彼はエルフの里でナイトメアとして迫害を受けていた。
同年代の子ども達からのいじめも、大人達からの差別も”そういうもの”だと受け入れていた。
しかし、近所に住んでいたエルフの彫刻家は、彼を迫害しなかった。
「彫刻も、エルフも、ナイトメアだって一緒だよ、リベル。どんなものだって、大切なのは内側。彫刻であればその内側に込められた作者の魂が、エルフやナイトメアであればその生き方にこそ価値があるんだ」
その言葉を胸に、リベルの生き方は変わった。
常に笑顔で、常に優しく、常に楽しく。そのおかげで、彼はさして歪むこともなく、楽観的快楽主義者として成長した。

そんなある日、彼は罪を犯したことになってしまった。
自分と仲良くしていた少女が、魔物に殺されかけてしまったのだ。
それまでも差別はあったものの、その件が引き金となり、彼は処刑されかけた。
不吉な子を断罪せよと、不幸の源を根絶せよと、里のエルフはどんどん過激になっていったが、リベルはそんなこと気にも止めていなかった。

魔物の侵入を許したエルフへの怒り？関係ないことで永久に迫害してくるこの世界への絶望？否である。
もちろん、感情が欠落しているわけではないので、里に対する怒りは多少はある。が、別にエルフ自体に何を思っているわけでもない、ナイトメアだからしょうがないと考えている。

そんな時、ふと、ある一人の冒険者を思い出した。
森で出会った自分と似た姿をし、大斧を振るって敵をなぎ倒していったあの冒険者を。
ぞくり、と自分の中で何かが湧き上がった。あの冒険者を超えたい、あの冒険者を倒したい、という気持ちがどんどん溢れ出てくる。
そこから、彼が里を飛び出すのにはそう時間はかからなかっただろう。

余談だが、彼は一人で活動している期間が結構長かったため、友人や仲間は結構大切にするタイプである。